アルテタがアーセナルの監督に相応しいと示すために答えを見つけなければならない3つの問い 前編

分析Tim Stillman,海外記事

ついに移籍市場も終わり、アーセナルファンにとっては忘れるのが難しいものになったとはいえ、プレミアリーグも8月の3試合が終わった。

そろそろミケル・アルテタが本当の意味で試される時期が近づいている。監督と選手たちは、いったん先月のことは忘れて、9月は良いスタートを切り、今季を軌道に乗せなくてはならない。

ミケル・アルテタがアーセナルの監督の座に相応しいのかに関しては大きな疑問符がついており、アルテタが今後アーセナルの監督の座にとどまり続けるためには、以下の3つの疑問点に対して、自身の正しさを証明する必要があるだろう。

アルテタの選手発掘の精度は向上したか?

ベン・ホワイト、トーマス・パーティ、ガブリエル、マルティン・ウーデゴール、セドリック・ソアレス、冨安健洋、ヌノ・タヴァレス、パブロ・マリ、ロコンガ、アーロン・ラムズデール、そしてルナルソンとウィリアン。

彼らは皆、アルテタの獲得(あるいは少なくともアルテタがOKを出した選手たち)と言っていいはずだ。

このうちの6人は新加入選手だが、彼ら以前の選手たちの獲得には、懐疑的な目で見られているものもいくつかある。

そして、アルテタが監督に就任して以降に契約延長を行った選手はキーラン・ティアニー、ブカヨ・サカ、ピエール=エメリク・オーバメヤン、ロブ・ホールディング、グラニト・ジャカ、マルティネッリで、彼らもまた、ある種アルテタが契約した選手たちと言っていいだろう。

これらの選手たちが、アルテタが彼のプロジェクトの一部だと選ばれた選手たちで、アーセナルはかなりの権限を監督に与えている。

アルテタのアーセナルでの将来は、彼らがどこまで輝けるか、そして、どこまで忠実にアルテタのビジョンを遂行できるかにかかっているといっても過言ではない。

この夏のアーセナルの売却に関する苦戦に関しては、いくつかの要因が複雑に絡み合っている。市場の動向が難しいものだったというのもあるし、アーセナルの獲得方針とも関係している。

そもそも、今年の市場の動向とは関係なく、平均的なクオリティでありながら高給を得ている選手というのはどんな状況でも売却が難しいものだ。

例えば2011年にデニウソンはアーセナルでの残り契約が3年あったが、その後二年をブラジルでのローンで過ごし、最終的にはアーセナルが契約の最終年度分の給与を支払うという形でフリーでの移籍を容認しなくてはならなかった。

2014年にはニコラス・ベントナーもフリーでアーセナルを去っている。若手でさえも、給与が高ければ買い手がつかないこともあるのだ。

この夏のアーセナルの若手獲得の方針は、再売却益を見込んでいると同時に、給与を抑えるためというのもあるだろう。

若い選手は基本的には最初の契約では給与は押さえられていることが多い。アーセナル時代のデニウソンやベントナー、ディアビといった選手たちの問題は最初の契約ではなく、契約延長後の2回目の契約だった。

これが現在のアーセナルとどう関係してくるかというと、今の所アルテタの選手を見る目を100%は信頼できないというのが問題だ。

アルテタの選手の評価は、主力かと思われた選手が完全に出場機会がなくなったりと、かなり極端に上下する傾向にある。

メイトランド=ナイルズやエディー・エンケティアといった選手がその例だし、ジャカやベジェリン、オーバメヤンといったシニア選手にもその傾向はある程度当てはまる。チェンバースもここに含めてもいいかもしれない。

彼が主力であると判断したであろう選手を軸にした効果的な戦略を見いだせておらず、かつ、将来的に評価が変わる可能性があるからということで選手がクラブに留められるのであれば、これはアルテタが少々決断力を欠いていることを示しているのかもしれない。

しかし、過去には疑問の余地もある選手獲得も行ってきたアルテタを、クラブはこの夏再びサポートすることを決めた。

クラブの方針としてはポテンシャルのある若手の獲得ということなのだろうが、これは同時に、アルテタの各選手のポテンシャルの判断を信頼しているということでもある。

若手の獲得を進言すること自体はそこまで難しいことではなく、監督の真価が問われるのは、彼らをきちんと成長させることが出来るかどうかという段階でだ。

この夏獲得された選手たちは、現時点でチームでプレイするに足る能力があり、そして将来的には素晴らしい選手に成長してくれるだろうか。

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Posted by gern3137