アルテタは現有戦力を最大限生かす方法を見つけ出さなくてはならない 前編
この夏がアーセナルにとって非常に難しいものになるだろうということは最初から分かっていた。この移籍市場で売却に苦戦しているのはアーセナルだけというわけでもない(例えばケネディ、ラーマン、ロフタス=チーク、バチュアイ、ザッパコスタ、ロス・バークリー、アンパドゥ、バカヨコ、ドリンクウォーター、らは全員チェルシーの選手だ)
グラニト・ジャカを取り巻く状況が今年のマーケットの停滞を象徴している。私が思うに、このケースはアーセナルとジャカ両者ともにそこまで強く移籍を望んでいたわけではなかったようだ。
アーセナル側は売却によりある程度移籍金が見込めて、チーム再建に用いることができると考えており、ジャカはより長期契約を他クラブと結べると考えていたのではないだろうか。
それが実現しないと分かったため、アーセナルとの契約延長の話が進んだのだろう。
もちろん移籍市場はまだ開いており、今後もある程度動きはあるだろうが、恐らくそろそろアーセナルは当初想定したほどの選手の売却ができないという前提の上でどうすればチームをよくできるか考えなくてはならない。
細かいディテールにこだわることでチームの改善を目指すべきだ。それが達成できるところは多くあると思うが、昨季のアーセナルは4位から勝ち点6離れており、その差を詰める必要がある。
アルテタはスカッドに既にいる選手をどのように活用すべきか再考しなくてはならないだろう。
スミスロウとウーデゴールが試合に出場し始めて以降、アーセナルの昨季後半の成績は確かに楽観的でいられる要素ではある(今のところウーデゴールはもうアーセナルの選手ではないとしても)。
だが一方で、昨季の前半は非常に不安定だったし、それらの機能不全の多くは自滅的なものだったことも忘れてはならない。
もちろんふたを開けてみないと分からないが、今季は昨季不安定だった部分のカギとなる要素は既に解決されているはずだ。
監督は既に3-4-3から試合を支配しようとするチームにはより適しているフォーメーションに移行しているし、ジャカとパーティのコンビは昨季その大きなポテンシャルを示した。
私が思うに、中盤の問題は全く持ってジャカではなく、むしろパーティ、というよりも彼が不幸にもけがに見舞われた期間が長かったことだ。
今季はそんなことにはならないことを祈ろう・・・
ただ、若手の成長というのは一直線であるのは非常にレアで、スミスロウのキャリアがそれを示している。彼は3年前にファーストチームに台頭したものの、けがでそのプロセスはスローダウンしてしまった。
だが今季スミスロウとサカの二人がさらなる高みへ到達すると期待するのは無茶なことではないだろう。
アーセナルの期待はスミスロウの契約延長にも見て取れた。
アストン・ヴィラが興味を示したおかげでスミスロウと代理人の交渉における立場は強いものとなり、最終的にスミスロウは望んだ契約と、そして背番号10を手に入れた。この交渉からはギブアンドテイクの香りがする。
スミスロウはもアーセナルに対して交渉で強気に出る権利はもちろんあったわけだが、同時に10番をつけることで期待も背負うことになった。
昨季アルテタはトップ下というポジションでのスミスロウへの称賛を惜しまなかった。
アーセナルの10番というのは15ゴール10アシストを挙げるような選手でなくてはならない。そうすればヨーロッパ、リーグのトップレベルの選手ということだ。スミスロウはそのポテンシャルがある、まだ成し遂げてはいないけどね。
そして、スミスロウの契約延長に伴ってアルテタは以下のようにコメントした
彼自身が10番を要求したんだ。これは彼の野心と欲求を示している。もしかすると、自分ができるかもしれない以上の可能性があるものを求める選手の方が私は好きだ。もし彼らが自分はやれると信じているのであれば、私自身はそれに限界を設定したくはない。
このようなコメントは、スミスロウの周りにポジティブな空気を作り出すに違いないし、昨季のパフォーマンスを見ればこのような賞賛も当然だ。
とはいえ今や彼は新契約と新たな背番号を手にしたわけで、彼に当たるスポットライトはより厳しくなっているだろう。
だが、もしスミスロウとサカがもう1レベルステップアップを果たすのであれば、それに引っ張られてアーセナルももう一段階上のレベルへと進めるはずだ。
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