【スタッツで見る】サンビ・ロコンガ

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アーセナルがこの夏の2人目の移籍となるサンビ・ロコンガの獲得を公式発表した。先日のタヴァレスに引き続き、21歳と若い選手で、どちらかというと即戦力というよりも将来を見据えての獲得だと思われるが、ポジションを考えるとタヴァレスより出場分数は多くなるかもしれない。

総合的なスタッツを見る限り、ロコンガはソリッドなオールラウンドプレーヤーに見える。タヴァレスのデータと同じく、リーグの違いがあるのでよりタフなプレミアリーグでどこまでやれるかという懸念はあるが、年齢を考えるとこれは非常に素晴らしい数字だ。

また、ロコンガはまるでアルテタとエドゥがデータアナリストに『23歳以下でパーティと同じプロフィールの選手を探してくれ』とリクエストしたかのようなスタッツを持つ選手で、彼らの傾向は似ている。

もしかすると、ロコンガは将来的にパーティの後継者になれるような選手、ということも念頭に置かれたうえで獲得されてきたのかもしれない。

攻撃面

90分当たりのオープンプレイからのシュート: 0.9
90分当たりの非PKxG: 0.06
90分当たりの非PKゴール: 0.11

ロコンガのシュートマップ

ロコンガはロングシュートの数が多く、昨季ボックス内からのシュートは一本のみだった。実際にこのロングシュートのうち3本を鎮めることに成功しているが、これは長期的に継続可能な彼の能力なのかを結論付けるにはまだ早いだろう。

90分当たりのキーパス数: 0.94
90分当たりのオープンプレイからのアシスト期待値: 0.07
90分当たりのアシスト: 0.08
90分当たりのボックス内へのパス成功数: 1.3
90分当たりの相手ゴールから25ヤード以内でのボールタッチ数: 1.4

ロコンガのキーパスマップを見る限り彼は比較的低めの中央寄りの位置からのチャンス創出が多いが、この位置からチャンスを作り出すのはプレミアリーグではより難しいかもしれない。

パス

90分当たりのパス企図数: 62.9
90分当たりのパス成功数: 52.6
パス成功率: 83.6% (パス成功期待率は80.4%なので少し上回っている)

90分当たりのロングパス企図数: 8.9 うち成功は5.7本
90分当たりのミドルパス企図数: 24.5 うち成功は21.2
90分当たりのショートパス企図数: 29.5 うち成功は25.7

90分当たりの90分当たりのスルーパス数: 0.15
90分当たりのファイナルサード侵入パス数: 7.6
90分当たりのプログレッシブパス数: 5.2

ロコンガのパス関連のスタッツは総合的に見てすばらしい。どちらかというとロングパスよりショート・ミドルパスの方が多いが、ロングパスにトライした際の成功率は高い。

彼はボールを前に進めようという意識が高く、ボール前進に関するスタッツは非常に良い数字を残している。まさにアーセナルが求めているタイプのMFだといえるだろう。

ドリブル

90分当たりのプログレッシブキャリー: 4.9
90分当たりのファイナルサードへのドリブルでの侵入: 2.3
90分当たりのボックス内へのドリブルでの侵入: 0.08
90分当たりのドリブル突破成功数: 0.98 成功率70%
90分当たりのボールロスト: 2.07
90分当たりの被ファウル: 3.1 (これは上位1%に入る非常に多い数字だ)
90分当たりのプログレッシブパスを受けた数: 1.4

ドリブル面でもロコンガは非常にエキサイティングで、隙あらば前にボールを持ち上ろうとする選手だ。ドリブル突破も平均以上で、ボールロストもそこまで多くない。

ただし、彼は前に上がっていってボールを受けるというよりも、自分で低い位置でボールを受けて前に運びたがるタイプの選手のようだ。

守備

90分当たりのタックル数: 1.9
被ドリブル突破率: 28%
90分当たりのインターセプト数: 2.1
90分当たりのパスブロック数: 0.6
90分当たりのファウル数: 1.2
90分当たりのクリア数: 1.2
90分当たりのボール回収数: 7.4
90分当たりの空中戦勝利数: 1.2 (勝率48.9%)

スタッツを見る限り、ロコンガはそこまで守備的な選手だとは言えないが、バックラインを守るのにそれなりに積極的ではあるようだ。

まとめ

超高額のビッグネームの獲得というわけではないが、このようなタイプの獲得は好ましい。アーセナルがほかのクラブを出し抜いて、将来的に素晴らしい選手に成長する可能性のある良い選手を獲得するために全力を尽くしていることを意味するからだ。

同時に、今回の獲得からはクラブがきちんと長期的にプランを立てているということもわかる。パーティとロコンガはよく似たプロフィールを持っており、パーティがアーセナルの中盤に欠かせない選手となるのであれば、彼のバックアップを獲得し、かつ将来的に彼からポジションを奪い取ってくれるような環境を整えるのは筋が通っている。

もちろん、若くしてベルギーリーグから移籍した選手ということで、失敗に終わってしまう可能性もあるが、移籍金の額などを考慮しても、これはリスクを冒す価値のある選手獲得であるように思われる。

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Posted by gern3137