オーバメヤンの得点力不足の原因を探る【戦術コラム】前編

分析Lewis Ambrose,海外記事

オーバメヤンはキャリアにおいてどの年もチーム内得点王であることは当たり前で、アーセナルが彼に巨額の契約延長を用意した際には、これを継続してくれることを願っていたはずだ。

この時点で、この契約延長はファン選手を問わずだれもが好意的にとらえていた。

しかし、オーバメヤンの新しい契約下でのアーセナルのキャリアは最悪のスタートを切ったといっていいだろう。

9月に契約延長に合意し、中央でプレイする機会もあったがここまでプレミアリーグ14試合でPK1つを含む3得点しかできていない。

さて、ではアーセナルはオーバメヤンに破格の新契約を用意する前に、もっと綿密なリサーチを行い、彼のとて訓力の低下を予測し、契約延長オファーを控えるべきだったのだろうか?

全てのカギとなるのは、現在のオーバメヤンの不調が衰えの始まりなのか、それともチームが彼にチャンスを作り出すことに問題があるのか、という点だ。

オーバメヤンの特徴と強み

ストライカーとしてのオーバメヤンを考えたときに、真っ先に思い浮かぶ2つのタイプのゴールがある。一つは速く低いクロスに彼が飛び込む形で、ファーサイドでボールをそのまま待つパターンと、最後の瞬間に相手DFのすきをついて前に飛び出るような形と両方ある。

もう一つは縦パスから相手の最終ラインの裏に抜けてGKとの一対一を制するようなゴールで、これこそがオーバメヤンの真骨頂だろう。

2016/17シーズンのブンデスリーガで挙げた31ゴールのうち、なんと18ゴールがバックポストから、あるいは少なくともゴールの幅以内からのワンタッチのゴールで、いわゆる流し込むだけのゴール、というやつだ。

さらにこのうちの6は最終ラインの裏へ抜ける形からのゴールだった。

実際アーセナルでの一年目も似た傾向は続き、アーセン・ベンゲル監督時代に決めた10点のうち6つがボックス内のゴール近くやリバウンドを叩いたものだった。そして、2点は裏抜けからだ。

エメリ時代に彼は41得点を記録したが、そのうちの20はファーサイドからの得点で、5つが裏への走り込みからだ。

そして、基本的にはアルテタに監督が代わってからも、オーバメヤンの得点の多くはこの二つの形だ。バックポストで決めたボーンマス、ニューカッスル、レスター、シティ戦での得点や、パレス、エヴァートン、シティ相手の裏に抜けた得点などがある。

だが、少しずつこのようなオーバメヤンの得意の形は減少していき、よりゴールから遠いところでのシュートも強いられるようになる。

問題は、かつてのようなビッグチャンスにオーバメヤンが顔を出す回数が減ったのがオーバメヤン地震に原因があるのか、それともアーセナルに問題があるのか、という点だ。

この問いの答えをデータから導き出すのは非常に難しいが、少なくとも、これがすべてオーバメヤン自身の問題、ということはないだろう。

例えば、結局ボールが届くことはなかったが、オーバメヤンがシェフィールド戦でワントップとして過ごした30分を見るに、彼の動きにかつてと変わらずシャープで、知的であるように見えた。

同じくウルブズ戦とバーンリー戦でも中央でプレイする機会があったが、彼にほとんどボールはわたらなかった。

これらの試合に共通して言えるのは、オーバメヤンの動き出しは存在しているということだ。ただ、ボールが届けられることはなかった。タイミングが遅すぎたか、球速が遅すぎたか、あるいは精度を欠いていたか。そもそも誰もオーバメヤンにボールを出そうとしないときすらあった。

そして、同じことは火曜日のブライトン戦にも言える。オーバメヤンは彼のストライカーとしての評価を確立したフェイントや走り込み、相手との駆け引きを失ってしまったわけではないのだ。

アーセナルが良いプレイを見せた20分の間に2度ほどそのチャンスはあり、一度はボールが供給されたが(これに関してはもう少し後で触れよう)もう一度はボールが出なかった。

アルテタ体制下で低下するオーバメヤンへのボールの質と量

そして、データもオーバメヤンの苦境を示している。かつてオーバメヤンは(主にサイドからのボールだ)ゴール前の中央で数えきれないほどのシュートを打っていた。

だが最近はそのようなシュートの数は大きく減少している。今季に関して言えば、そのような場所でオーバメヤンにボールが届く場面はほとんど見られない。実際のところ、これはアルテタに監督が交代してからは常にいえることだ。

また、ボールがオーバに届いた時でさえ、それはオーバメヤンが得意とするようないい位置からのボールではない。良いチャンスを演出するにはサイドの外側すぎるのだ。

上の画像を見てもらえばわかると思うが、ドルトムント時代にはペナルティエリア内からかなりの数のボールがオーバメヤンに届いていた。

アルテタ体制でのオーバメヤンは少しずつゴールから離れた位置、そして中央から外れた位置からシュートを打つことが増えているだけではなく、届くボールもかなり大外から、アシストは難しい位置からのものになってしまっているのだ。

それに加えて、オーバメヤンに届くボールはアーセナル時代の前半やドルトムント時代の時のようなデザインされ、繰り返し供給される形ではないし、彼の強みであるシャープな走り込みを生かすにはタイミングが遅すぎることもしばしばだ。

そして、オーバメヤンはこれまで数多くのチャンスに顔を出すことでその得点を稼いできた選手であり、彼に多くのボールを供給できなければ得点数が下がるのも当然だ。

(訳注: xGについてはこのあたりの記事を参照)

後半に続きます。

Source(当該サイトの許可を得て翻訳しています):

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Posted by gern3137