サウサンプトン vs アーセナル戦からわかった5つのこと

分析Andrew Dowdeswell,海外記事

ロブ・ホールディングの帰還

ダビド・ルイスが出場停止になり、マリとソクラティスがけがをしたおかげで、ホールディングにプレミアリーグで先発というアルテタのもとではレアなチャンスが巡ってきている。

前回の試合がアルテタのもとではプレミアリーグ初先発で、ボールを離す前に立っちが多すぎる場面なども目立ったが、今回の試合では、かつての良いホールディングが戻ってきたようだった。

クリア8回、シュートブロック2、空中戦は4戦全勝で、エメリ時代の好調時を彷彿とさせるパフォーマンスでセットプレイでもうまくディフェンスラインを見事に統率して見せた。

この試合でパス成功率88%という数字はチームトップでもあり、ボール保持時にも彼とティアニーのコンビはボールを前に進めることを示した。

怪我から18か月がたってようやく、ホールディングが自身を取り戻しつつあるのを見るのは良いものだ。

ゲンドゥージの立場は?

ブライトン戦後にモペイの喉を掴みに行ったゲンドゥージだったが、今日の試合でメンバー入りしなかった。

ジャカが復帰を果たしたのは確かだが、ベンチからすらも外れるというのは少し怪しい。

試合前にスカイスポーツでこのことについて問われたアルテタは

スカッドマネージメントだ。どんな内聞の問題があるとしても、我々はそれにプライベートに対処する。クラブのニーズとチームのニーズは常に同じで、私は試合の勝利に100%フォーカスできている選手たちをピッチに送り出すだけさ。

とコメントしていた。

裏側の事情は我々にはまだわからないが、何か問題が起きているのは間違いないだろう。

ティアニーこそがアーセナルがずっと欠いていたピース

ティアニーがコラシナツに代わって先発し、左サイドバックと左CBの間のような役割を務めた。

そして、この試合で彼はアルテタがサイドバックに望むものを全て備えていると示した。落ち着き、一貫性、手テンポを作れるボール配給。

ボール保持時に彼は素晴らしく、オーバメヤンがクロスに当てたシュートにつながったロングパスも出した。また前半には、ベジェリンへの素晴らしいサイドチェンジも見せ、彼のおかげでアーセナルはサウサンプトンのプレスを回避し中盤にボールを進めることが出来ていた。

ティアニーはクロスの名手でもあり、攻撃力を備えているため、今回の役割が彼のベストポジションなのかはわからない。この試合ではあまり前線に上がってチャンスメイクを行ったりするようなことはなく、どちらかというと低い位置でゲームを組み立てる役割を担っていた。

しかし、そのことがアーセナルがポゼッションを支配するのを助けていたことは疑いの余地がなく、サカの後ろをこばーする役目もきちんとこなしていた。

彼はアルテタの理想の左サイドバックになれることだろう。

アルテタのシステム変更

ロックダウンの前には、アルテタはエジルをトップ下に置いた4-2-3-1以外のフォーメーションを用いることは全くなかった。

だが、プレミアリーグ再開後はこのシステムは完全に放棄したようだ。直近の2試合では時々WBを用いた3バックのような形に変化する4-3-3をアーセナルは採用している。

この試合でも、4-3-3の左のCMFとしてサカはスタートしたが、左サイドにポジションを移すことが多く、その際はティアニーが低めの位置をとる一方で、オーバメヤンは中に流れていった。

このシステムには二つの狙いがあり、サカに左を使わせて彼のファイナルサードでの貢献に期待することと、オーバメヤンの外から中への走り込みを最大限活用することだ。

実際にこれは上手くいっており、シュートミスやパスミスで点にはつながらなかったが、何度もオーバメヤンは危険な場面を作り出していた。

サカもまた攻撃の中心となり、守備時にはティアニーが上がりすぎないことでバランスをとっていた。残りの数週間で、このシステムがどのように発展していくかは非常に楽しみだ。

アーセナルには新たなMFが必要

シティ戦で負った怪我直った途端に、グラニト・ジャカが先発に復帰を果たした。彼はアーセナルの中盤に必要不可欠な選手となっている。

ジャカとコンビを組んだのはセバージョスで、二人で後ろからゲームを作る役割を任されていた。だが、これはそこまでうまく行っていたとは言えず、前半こそジャカは悪くなかったものの、後半は前線にボールを繋げる役割を果たせていたとは言えないかった。

この3試合でのセバージョスのパス成功率は80%、76%、76%と低い水準にとどまっており、今回の試合でもエミ・マルティネスとジャカと同じだけの数しかファイナルサードにボールを送り込めなかった。

そして、アーセナルがボールを保持していた前半ですら、ジャカは32タッチしか記録しておらず、26本のパスのうち15本が後ろへのパスだった。ジャカとセバージョスの二人の試合終了までのボールタッチ数もあわせて100程度にとどまっている。

アーセナルが新たな中盤の選手を必要としているのは明白だ。アーセナルはサウサンプトン相手に中盤を支配するのに失敗し、前にボールをすすめるのもあまりうまくいっていなかった。

ジャカとセバージョスというペアが現状アルテタの抱える最良のオプション、という現状は何とかしなくてはならない。

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Posted by gern3137