アーセナルの攻撃が機能しない理由 後編
この記事は前編の続きとなっています。
我々には裏側の事情がわからないため、ペペがベンチに座っているのがピッチ上とは関係ない理由によるものなのかなどはわからない。だが、どう考えてもアーセナルは今後の攻撃をペペを最も活かせる形に構築するべきだ。
昨季のアーセナルはラムジーの調子に頼りきりの攻撃で、彼のハムストリングの怪我から未だに立ち直っていない。
ペペとオーバメヤンの連携を高めていくのは良い案なのではないのだろうか。彼らを近い距離間で配置し、オフザボールオンザボール両方でポジションチェンジさせるのは効果的なはずだ。
この場合、ラカゼットはベンチに座らなくてはならないが、現実的に考えて、ビッグネームのうちだれか一人、あるいは二人はベンチに追いやらるのは致し方ないだろう。
もちろん今すぐにそれを実行し、誰かを売却すべきだといういみではない。まだ誰をチームに留め、誰を放出するべきか決断する必要はない。だが、それを念頭に置いたうえで実験を始めるべきだというだけだ。恐らくオーバメヤン、ペペ、ラカゼットというスリートップは機能しないだろう。
前線の三人はフィジカル、技術、そして決定力をバランスよく3人で備えている必要がある。だが、彼ら3人がバランスがとれているとは思えない。
アーセナルの攻撃にとって最も大きな悩みの種が、左サイドを本職とする選手がいないことだ。ノリッチ戦でサイドを務めたのはオーバメヤンとエジルだったのが象徴的だった。
左サイドで機能しそうな選手はまだ成長途上のサカ、マルティネッリ、ネルソンしかいない。イウォビはワールドクラスのウイングとは言えなかったものの、技術面で他を補っていた。近年のアーセナルの攻撃陣で最もバランスがとれていた布陣は、イウォビが左、ウォルコットが右、トップにアレクシスでその後ろにエジルというものだった。
当初サカは大きな期待を抱かせたが、まだ彼は若く、調子の波をなくすにはもう少しかかるだろう。他の若手に関しても同じことが言える。10代の選手が継続して活躍できないのは自然なことだ。
興味深いことに、エメリもユングベリもエジルとペペを同時に起用しようとはしない。恐らくこれは彼らの守備での貢献に不安があるからだろう。リバプールでもマネとサラーが守備力があるとは言えないが、彼らはその分走力があってその穴をカバーすることが出来る中盤を備えている。
だが、アーセナルにはそのような中盤はなく、さらに攻撃陣の選手たちの年齢や契約の状態を考えれば、遅かれ早かれ攻撃陣の改革が必要になる。
CL出場権がアーセナルの手の届かない遥か彼方にさってしまった今となっては、オーバメヤンとラカゼット、エジルの跡継ぎは彼らよりもワンランク下の選手となってしまうだろう。しかし、バランスをとるという意味ではこれはクラブにとってチャンスかもしれない。
恐らく最善の策は、一人か二人の選手を売却し、攻撃陣の再建を進める資金源にすることだろう。
(Source: https://arseblog.com/2019/12/attack-is-the-best-form-of-doh/ )
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