アーセナル22/23シーズン選手採点 MF編その1
選手採点
グラニト・ジャカ: 9
今季アーセナルの先発メンバーとして出場を続けた選手のほとんどは素晴らしい活躍を見せているが『サプライズ』という観点で見ると、今季最も驚きだったことの一つはグラニト・ジャカの新ポジションでの躍進であることは間違いないだろう。
移籍の噂も何度も流れ、ジャカのポジションの補強というのは常に必要性が叫ばれていたが、ふたを開けてみればこれまでのキャリアでプレイしてきたポジションよりかなり前となる左CMFとして絶対的なレギュラーの座を勝ち取ると、実際により攻撃的なボックストゥボックスタイプのMFとしてリーグ7得点7アシストという素晴らしい数字も残した。
アーセナル移籍当初は中盤の底からロングスルーパスでチャンスを演出場面も頻繁に見られたものの、時間が経つにつれてよりショートパス主体、試合のリズムを掴むプレイが主となってきていただけに、ここに来てその方向性が180度変わり、偽サイドバックのジンチェンコをカバーしつつも、前線に走り込みボールを収めたり、得点とアシストをすることが仕事となると予想していたファンはいなかったに違いない。
今季はアーセナル移籍以降でジャカにとって最高のシーズンとなったと言ってもいいだけに、レバークーゼンへの移籍が確定視されているのは少々残念ではあるが、キャプテンはく奪などもあっただけに、それらを全て忘れさせるようなプレイを見せ、ファンとの確執などもない状態でアーセナルを去っていけるようになったのは喜ばしい。
トーマス・パーティ: 8
イングランドに移籍後怪我での離脱が増えてしまったトーマス・パーティだが、今季はそこまでまとまった離脱はなく、ほぼシーズンフルでプレイすることが出来た。
調子が良い時のプレイは相変わらず圧巻で、ボール奪取からプレスがかかった状況下でも華麗に相手をかわしてボールを前に進めて見せたりと、チームのボール前進に大きく貢献した。
少々気になるのはシーズン後半少し調子を落としジョルジーニョとローテーションしながら起用されたりする時期があった点で、この夏アーセナルはライスとカイセドを獲得するのではないか、と報じられていることもあり、来季のパーティの立ち位置がどうなるのかは少し興味深い所だ。
モハメド・エルネニー: 採点なし
怪我でほとんどプレイできず、FA杯のオックスフォード戦で得点を挙げたところ以外は特に見せ場がないままおわってしまった。怪我からの復帰に集中できるようにアーセナル側はエルネニーに契約延長をオファー、来季もチームに帯同することが決まっている。
ジョルジーニョ: 7
冬の移籍市場でトロサールと共にやってきたベテランMFだが、パーティの控えという役割は十分に果たせたと言っていいのではないだろうが。これまで何度かアーセナルはチェルシーからのベテラン選手の獲得で苦い思いをしてきたこともあり、さらにチェルシーから30代の選手の獲得はファンの間での評判は芳しくなかったが、結果的には出場機会を与えられた際には良いプレイを見せた。
起用市としては被っているが、トーマス・パーティとはまた違うタイプのオプションである点というのも心強かった。ただ、パーティの項でも触れたが、この夏アーセナルは中盤の大刷新に乗り出しそうな気配もあり、同じく来季の立ち位置がどうなるのかは気になるところだ。
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Posted by gern3137
ディスカッション
コメント一覧
チェルシーからのベテラン選手の獲得で苦い思いってありますが、
最近では、ツェフもダビド・ルイスも充分に苦しい時期を支えてくれたと思いますよ。
期待外れはウィリアンくらいでは?
今季アーセナルは躍進した。それは当然間違いのない事だが、何も勝ち取れなかったとも言える。ELでさえ、準決勝にもたどり着けなかった。MFがその点で最もテコ入れすべきポジションの一つである、という中でのライス・カイセドのライセド獲りが起こされているのは良い吉兆だと思う。
今季の彼らはよくやった、確かに。しかし足りない。不十分だという判断は何もシティ戦だけが教えてくれるわけでは無い。クオリティーの問題である。ロブ・ホールディングに君はよくやった、と誰もが思っているように。
トーマス・パーティー様様のチームから成長がある。冬にはジェズスあるいはジンチェンコ以上、を求めているチームになっているかもしれない。それではダメだ、不十分だと。パーティーやホワイトが控えとなる日がくればそれは今季のような「控え」ではない。フォーデンやアルバレスやマフレズのような「控え」である。この夏は暑いらしい。