エミール・スミスロウのアルテタにとっての戦術面での重要性 後編
前編はこちら:
ドリブル
チャンス創出につながるプレイというのは多くの種類があるが、その一つがボールの持ち上がりで、これはスミスロウがチームにもたらしたものの一つだ。
彼はボールを持ってサイドに流れていき、スペースに入って数的優位を作り出すことができる。これにより、攻撃はより流動的になった。かつてのアーセナルには見られなかったものだ。
彼がサイドでボールを前に運んでくれるおかげで、右ウイングは外に張ってずっと幅を取り続けるのではなく、中に入ることができるようになった。
ペペとサカの好調は、スミスロウの存在と無関係ではないはずだ。
ユーティリティ性
冬の移籍市場でうーでゴールがやってきたことで、スミスロウはある程度柔軟な対応を求められることとなった。うーでゴールがトップ下として起用されることが多く、それに伴ってスミスロウは左サイドでのプレイメイカーという新しい役割を任されることになった。
しかし、彼はこれにすぐ適応し、キーラン・ティアニーと良いコンビネーションを築いた。ノースロンドンダービーでは2人で左サイドを支配することに成功した。
ボール保持時にはファイナルサードでティアニーが左ウイングのように外でプレイして相手守備陣を引き延ばし、スミスロウは左のハーフスペースでプレイすることができた。
この右利きのロウと左利きのティアニーという組み合わせはバランスが良く、ティアニーが下がったところを相手のスキをついてスミスロウが走りこんだりと、流動的な動きの組み合わせができ、良い連携が生まれていた。
まとめ
結果とパフォーマンスの両面でアーセナルの調子が上向いたきっかけを作ったのはスミスロウだったといっても大げさではないだろう。
スタッツ的に見れば、4-2-3-1に移行していこうアーセナルはマンチェスター・シティに次いでリーグ第2位の勝ち点を記録しており、システム変更によりより良い状態になったのは明らかだ。
来季もまたスミスロウは起用され、良いプレイを見せるだろうが、それがどのポジションでになるかは選手獲得次第だろうか。
マディソンやアワールといった選手獲得の噂が報じられており、二人とも素晴らしい選手だが、得意なポジションは異なる。
昨夏アルテタがアワール獲得を熱望していたのは間違いなく、彼はボールタッチがうまくタイトなスペースでもボールが扱えてドリブルも得意でライン間で輝ける選手だ。
移籍金が25m£なのであれば、彼の獲得に動くのは当然だろう。リヨンではユーティリティ性も見せたものの、アルテタのシステムでは左サイドのプレイメイカーとしてが一番輝くだろう。
もしアワールを獲得するのであれば、スミスロウはトップ下でプレイし、右に流れてサイドの選手と連携するというプレイを求められるに違いない。
一方でマディソンはより中央特化型の選手だ。彼は高いキック精度を持ち、セットプレイも得意だし、正確無比なパスと得点力を併せ持つ。
ただし、移籍金が非常に高額になりそうな点と時々パフォーマンスに波があるのが懸念かもしれない。
もしマディソンを獲得するのであれば、スミスロウは左で起用されることになるかもしれない。とはいえ、昨季示された通り、彼は左サイドでも十分に輝ける。
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