スタッツから見るアーセナルのベストCBコンビ
アーセナルにはCBでプレイできる選手が今季主に4人いるが、このうちの誰か2人の組み合わせが明確にファーストチョイス、という状態には至っていない。
今季4試合以上先発したCBのペアは5ある(今季前半にアーセナルがハイブリッド型の3バックを試した際にはこのうちのCBの2人をペアとしてカウントした)
ペア | 試合数 |
---|---|
ホールディング・ガブリエル | 14 |
ルイス・ガブリエル | 11 |
ホールディング・ガブリエル | 9 |
ホールディング・マリ | 8 |
ルイス・マリ | 4 |
また、各CBの出場試合数も比較的分散しており、トップは27試合のホールディングで、ルイスとガブリエルが24試合、マリが13試合となっている。
このうち左右両CBとして起用されているのはルイスだけで、ホールディングは右CBのみ、マリとガブリエルは左CBのみでの起用となっている。
では、各ペアのスタッツを見ていこう(数字は一試合当たり)。
ペア | 失点 | 失点期待値 | 被シュート数 | 被枠内シュート数 |
---|---|---|---|---|
Holding, Gabriel | 0.86 | 1.16 | 11.93 | 3.71 |
Luiz, Gabriel | 1.18 | 0.85 | 7.91 | 3.00 |
Holding, Luiz | 0.89 | 1.33 | 12.78 | 4.00 |
Holding, Mari | 0.50 | 1.11 | 10.50 | 2.38 |
Luiz, Mari | 1.25 | 1.43 | 11.00 | 3.75 |
実失点でいうと一番少ないのはホールディングとマリのペアだが、xGで見ると、失点期待値が低いのはルイスとガブリエルのペアだ。
興味深いのは、それぞれ別の相方とであれば良い結果を出しているホールディングとガブリエルという2人がペアで組むとあまり機能していない点だろう。
また、この結果に関してそこまでスタッツをゆがめるような要素は少ないように思える。ELの序盤はムスタフィがいたりとこれらのペアではないことが多かったし、ELOレーティングを用いて見てみても、これらのペアは概ね同じくらいのクオリティの相手と対戦している。しいて言うのであれば、ルイスとホールディングというペアは他のペアよりも強敵相手に先発することが多い。
では最後に、このELOレーティングを踏まえて調節した攻守両面の数字を見てみよう。
ペア | xG | 失点期待値 | 得失点期待値 | 得点 | 失点 | 得失点 | 係数 | 勝ち点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Holding, Gabriel | 1.32 | 1.10 | 0.22 | 0.64 | 0.86 | -0.21 | 54.14 | 1.14 |
Luiz, Gabriel | 1.48 | 0.77 | 0.71 | 1.82 | 1.18 | 0.64 | 54.91 | 2.00 |
Holding, Luiz | 1.39 | 1.23 | 0.16 | 1.33 | 0.89 | 0.44 | 49.44 | 1.44 |
Holding, Mari | 1.60 | 1.01 | 0.59 | 2.00 | 0.50 | 1.50 | 50.25 | 2.00 |
Luiz, Mari | 2.10 | 1.43 | 0.67 | 2.25 | 1.25 | 1.00 | 59.75 | 2.00 |
総合的に見て、ルイスとガブリエルが最高の成績を残しているペアだと言えるのではないだろうか。ホールでイングとマリも実際の知って等の成績は良いが、それを裏付ける期待値系のスタッツはかなり乖離している。
最も重要なのは、これがアーセナルの来季のプランにどのような影響を与えるか、という点だ。個人的にはだからといってルイスと契約延長をするべきなのか確信は持てないが、延長を行わなければ、アーセナルは恐らく今季ベストのCBペアを手放すことになる。
また、ウィリアム・サリバがチームに帰還してステップアップできるかも考慮しなくてはならない。
アーセナルを取り巻く多くの問いがそうであるように、これもタフな問いで、短期的な利益と長期的な利益を天秤にかけた決断が必要になりそうだ。
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ディスカッション
コメント一覧
ホールディングとガブリエルのコンビの問題については、内心言葉の壁な気がしています。今後ガブリエルの英語力が向上するかホールディングが外国語を習得すれば。。
ただこれはこれで時間を要する説なので来シーズンを考える上では解決にならなさそうなのが悩ましいです。