ジョー・ウィロックはアーセナルの中盤の解決策になりうる

分析海外記事

今季のアーセナルの中盤は上手くいっているとは言えないが、1月にニューカッスルにローンに出て以降、ジョー・ウィロックは4-3-3や4-3-1-2で効果的な8番としてプレイできることを証明している。

ウィロックは来季以降、アーセナルの中盤の控えとして、あるいは状況に応じてトーマス・パーティのパートナーとしてプレイできる可能性があるかもしれない。

ウィロックのポジショニング

ウィロックは4-3-3の右CMFとして起用されるが、状況に応じてトップ下のような位置にも飛び込んでいく。彼は正しいタイミングで正しいポジションに走りこむことが出来る。

彼は十分に右CMFとしてパーティの控えが務められるはずで、パーティとエルネニー/セバージョスのクオリティの差ほどパーティ-ウィロック間に開きはないように思える。

ウィロックの良さをよく示しているのが上の画像で、シェルビーがボールを受けた時に、ウィロックはアストンヴィラのボランチの後ろに滑り込み、セカンドボールを狙いに行けるポジションを取っている。

これによりニューカッスルは攻撃を開始して前に進むことができた。もしウィロックが当初のポジション、シェルビーの横の位置に留まって居たらこれは起きなかっただろう。

彼はボールの行き先を予測してそれに備えるのが上手いので、セカンドボールを狙わせるような使い方はアーセナルでも出来るかもしれない。

ウィロックのパス能力

アストン・ヴィラ戦のウィロックのパスマップを見ると、あまり試合に絡めていないようにも見える。だが実際には、彼がボールを受けた際にはファイナルサードへとボールを進めることがかなり頻繁に出来ている。

アーセナルでも、頻繁に自身がボールを受けることにこだわらないという素質が役立つ場面もあるはずだし、むしろ彼は相手の選手を惹きつけるような走りを見せて他の選手(特にストライカー)を活かすことが出来るような選手だ。

そして、これがウィロックが好むタイプのパスで。ボールを受けるとまず相手を1人か2人引きはがし、中央にまたボールを返す、といった形だ。

この頃には相手選手がサイドに呼び寄せられているため、中央が空くことが多い。これにより、右サイドに相手選手が固まり逆サイドへの展開が非常に効果的になり、守備ラインも乱すことが出来る。

例えば、オーバメヤンを左ウイングとして起用するのであれば、このようなプレイは非常に効果的だろう。左サイドのスペースが空き、裏に走りこむスペースが多く生まれるはずだ。

ウィロックの守備

現状ウィロックのタスクとして設定されていないため、彼が多くの守備アクションを行う、などといったことはないが、引く位置まで下がって相手の攻撃の邪魔をすることは出来る。

特にインターセプトは悪くなく、低い位置で相手の攻撃をカットして味方の攻撃の起点となることもある。

低い位置でボールを奪った際に、そのまま前に駆け上がれるというのはジャカやパーティにはないもので、これはアーセナルにとって有用なクオリティとなるだろう。

ウィロックはどこで起用するべきか

例えば、アーセナルは4-3-3の最も前のMFとしてウィロックを起用することが出来る。この場合は、彼は中盤と右ウイングやセンターフォワードを繋ぐような役割を果たし、中央でトップ下を任せる(この場合は左サイドも含めて前線全員と連携しなくてはならない)よりも負担が減るはずだ。

また、トーマス・パーティを起用できない場面ではこのような布陣も考えられる。

ただし、この場合はよりポジショニング面で規律を守り、現在よりも多くパスをつなぐ必要があるので、時間をかけて適応する必要があるかもしれない。

まとめ

ウィロックを見ていて目立つのは、彼はリズムを保つのにボールタッチを重ねる必要がないという点だ。20-30タッチ程度で試合から消えているように一見見える時でも、最終的に攻撃の最後の場面で現れ仕事を果たしたりすることが出来る。

そういった意味では、ウーデゴールのような選手とは対照的と言っていいだろう。

だが同時に、ボールが彼の横を素通りしたり、本来なら一歩足を出してボールを留められるような場面でそれをしなかったりと、メンタル面で90分間集中を保っているとはいいがたい部分もあるので、4-3-3のCMFとして用いるのであれば、これは改善点だろう。

総合的に見て、ウィロックはパーティのバックアップを務められるレベルにはあると思うが、4-3-3でファーストチョイスに食い込めるだけの実力があるかと言われると難しい所だ。

4-2-3-1でのパーティの控え、という役割が現状アーセナルではウィロックに最も適しているかもしれない。

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Posted by gern3137