アーセナルの次の監督候補10人 前編
ウナイ・エメリのアーセナル監督の座が危うくなっている。パフォーマンスは悪く、エミレーツには空席が目立つ。試合の空気は毒を含んだものになってしまい、結果も出ていない。
報道によれば今すぐに、というわけではないようだが、ファンの不満は高まってきており、ついに彼らは後任が誰がいいかという話をし始めている。
このような状況がさらに悪化し、もしエメリがアーセナルを去ることになれば、彼の後任に最もふさわしいのは誰だろうか?
Athleticによれば、2018年には、ガジディス率いるチームがアーセン・ベンゲルの後任探しのために8人の候補者リストを作成したのだという。
ガナーズがもしエメリと別れる決断をしたとすれば、このリストのオプションが最初のスタート地点になるとみていいだろう。
もちろん、この時から時間は流れており、監督たちを取り巻く状況は変わってもいる。今回は、このリスト内外の候補者のうち、もし変革が必要だとすればアーセナルの監督に就任するのにふさわしいと思われる候補者たちを分析し、誰がエドゥとサンジェイの目に留まるかどうか予想してみたいと思う。
ブレンダン・ロジャーズ
どうやらロジャーズは2018年の時点ではアーセナルの監督リストに含まれていなかったようだが、そこから18か月がたった今、有力な候補と言えるだろう。
彼のレスターシティは今季CL出場権争いに堂々と名乗りを上げており、ロジャーズが監督に就任してから9か月しか経っていないが、既に美しいアタッキングフットボールを展開している。
彼がこのようにチームを変革することが可能だと示して見せたことでエメリへのフラストレーションは高まったに違いない。
彼の魅力的なサッカースタイルはスウォンジー、リバプール、セルティック時代を通して一貫しており、ティアニーの才能を見出したのもロジャーズだ。
アンフィールドではいくつかの問題を抱えており、メディア上での軽率なコメントがあだとなったり、2014年にチームをタイトル争いに導きながらもスアレスを失った穴を埋めきれず、守備への不安はあった。
とはいえ、これ以降彼は監督としてさらに成熟しており、ポテンシャルに満ちていたレスターのチームに素早く彼の哲学を浸透させたことは賞賛に値する。現在の調子で見れば、ロジャーズが最も有力なアーセナルの監督候補とすら言えるかもしれない。
ガナーズにとっての問題は、ロジャーズが上昇気流に乗るレスターを捨て、危機に陥るエミレーツにシーズン途中で来てくれるだろうか、という点になるだろう。
フレディ・ユングベリ
もしアーセナルがエメリの代役を内部昇格に求めるのであれば、今季ファーストチームのコーチに昇格したユングベリということになるだろう。
昨季U-23の監督を務めた彼は、何人もの若手をトップチームに送り出している。この功績が認められ、エメリのアシスタントに抜擢、サカら若手がインパクトを残し続けており、彼の立場はさらに上がったとみることが出来るだろう。
ユングベリがアーセナルに復帰したのは2016年で、その後ヨンカーを追う形でヴォルフスブルクで彼のアシスタントに就任した。だが昨季、ユングベリはロンドンに再び帰還し、その後はU-23の監督を務めていたというわけだ。
サンパオリ
エメリと同じくセビージャとの絆を持ち、そこで彼らをタイトルレースに参戦する勢いの好成績を収めさせたことで、2017年にはバルセロナの監督にという呼び声も高かった。
マルセロ・ビエルサの教え子であるこのアルゼンチン人は、師匠の後を継いで2012年にはチリ代表の監督となり、ボール保持時、非保持時に関わらず、すさまじいインテンシティで相手に襲い掛かるチームを仕上げた。
彼の元、サンチェスやビダルらを擁したチームは2014年のワールドカップでスペインを破り、コパアメリカではブラジル相手にPK戦にもつれこみ、その後の2015年のコパ・アメリカではメッシ率いるアルゼンチン代表を決勝で破り、優勝を果たした。これにより、サンパオリはセビージャでの職を勝ちととったのだ。
そしてセビージャ一年目に、エメリには決してなしえなかったトップ4フィニッシュを達成している。そして、アーセナルにとって重要なことには、彼はそれを攻撃的なサッカーを展開することで成し遂げたのだ。
彼の母国アルゼンチンのSOSに応えてサンパオリが去るまで、セビージャはヨーロッパでもっとも面白いサッカーを展開するチームだった。
高い位置でボールを奪い、素早いパスと豊富なオフザボールの動きで相手を攻め立てる、セビージャのチームは元アーセナルのナスリとアーセナルのターゲットと噂されていたエンゾンジを軸に構築されていた。ナスリをより深い位置にコンバートし、輝かせたのだ。
W杯でのアルゼンチン代表は残念な結果に終わったが、サンパオリはその後も南米に残り、ブラジルのサントスを率いている。現時点で彼らはリーグ三位だ。
エドゥがアーセナルのテクニカルディレクターに就任したことを考えれば、サンパオリのクオリティが忘れ去られたとは考えづらい。
サンパオリは英語を話すことが出来ないが、それを手助けるための環境を整えれば、それは決して克服不可能な障害ではない。ポチェッティーノやビエルサは、それぞれサウサンプトンとリーズで通訳を活用しながら監督をうまく務めていた。
(中編に続きます)
(Source: https://www.football.london/arsenal-fc/news/next-arsenal-manager-unai-emery-17168261 )
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