冨安健洋の怪我での離脱と、それを議論する際のオンライン上の言葉遣いに関して
アーセナルが冨安健洋の怪我に関して公式発表を出し、また復帰までに想定されている時間軸などについても触れた。
8月に1度目の手術を行い、フルトレーニングに復帰、10月のサウサンプトン戦でプレミアリーグにも交代出場したが、トミは膝の問題を抱え続けており、その後さらに矯正手術が必要となった。トミはこれからリハビリと回復プログラムを開始し、今年末までの完了を想定している。
今はまだ2月でもあるにも関わらず、復帰の見込時期として年末が予想されているとのことだ。
これは選手にとって非常に悲しいことであり、この件をもう少し我々は人間的な目線から見る必要があるのではないか、と思う。
確かに彼は非常に高い給与を得ているし、最高レベルの治療を受けられ、特に何かに困窮しているわけなどではない。
だがこの怪我が冨安本人にとって大きな問題であることは明らかだ。ACLではないようだが、ずっと続いている怪我で、まず手術を行い、その後は手術なしでなんとか回復を試みたが、結局再手術が必要となった。離脱期間と、複数回手術が行われていることなどを考えれば、これが複雑な怪我なのは間違いないだろう。
この怪我は、冨安のサッカー選手としてのキャリアに大きな影を落とす可能性のあるものだ。
予定通りの復帰が出来たとしても、アーセナルとの残り契約は半年になっているし、+1年のオプションがあるが、それをクラブが行使するかどうかは今回の手術がどれだけうまくいったのか次第だろう。
そもそも、ここまでの怪我と長期離脱で、予定通りに復帰できる保証もどこにもない。彼がもう二度とアーセナルでプレイできない、という可能性もある。
たとえば、年末に復帰しても、半年ローンでどこかに出て、夏にアーセナルは契約延長を行わない、という決断を下すかもしれない。
私が思うに、彼の置かれた状況は、怪我をしていてプレイできないのにずっと給与を受け取り続けている、とった批判ではなく(サッカー界だけでなく、どの会社の従業員もその権利は認められている)、もう少し思いやりと共に受け止められるべきものだ。
もちろんオンライン上にあふれる最悪のコメント達が、実際の世界中のアーセナルファンの気持ちを代弁しているわけではない、というのは知っている(もちろんこれもまた、サッカー界に限った話ではない)が、それでも腹立たしいコメントがかなりある。
なぜなら冨安は性格の良い人物に見えるし、ソリッドなプロフェッショナルで、かつ彼が自分から望んで怪我をしているわけではないのだから。
ファンは冨安の給料をアーセナルが支払っていることの心配などしなくても良い。先日最新のアーセナルの決算が、アーセナルには十分お金がある。
Analysis of Arsenal's financial results with the help of @KieranMaguire:
— Simon Collings (@sr_collings) February 19, 2025
🔴 Factors behind record revenue
⚪️ Why they still made a loss
🔴 PSR and cost control position
⚪️ Ability to spend in the summer
Piece here:https://t.co/8xGNl86esf
もちろん、スカッド構築の観点から見て、彼の将来がアーセナルにあるのか、彼の穴をどう埋めるか、のような議論はされるべきだが、彼を放り捨て、もう何の役にも立たない壊れた安物のアクセサリーのように彼について話をすべきではない。
私含めファンは多かれ少なかれこのような傾向にあり、本来チームに多くをもたらせたはずの選手が怪我で貢献できないことへのフラストレーションも理解できるが、もう少し、これらの議論のトーンは変えても良いのではないかと思う。
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