アーセナル22/23シーズン選手採点 サイドバック編

選手採点

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ベン・ホワイト: 8

シーズン開幕前の時点では、昨季ガブリエルとベン・ホワイトのコンビが素晴らしいパフォーマンスを見せたこともあり、ウィリアム・サリバがローンから帰ってくるが出場機会は得られるのか、逆にサリバが先発するのであればホワイトはどうするのか、などといった声も聞かれたが、結果的には開幕戦で冨安が怪我で離脱していたこともありホワイトは右サイドバックで起用されることとなった。

ここからサリバのパフォーマンスが高かったこともあってほぼホワイトは右サイドバックとして固定されて起用されることとなったが、去年までCBだったとは思えないほどの良いパフォーマンスを見せ、守備面だけではなく、サカと連携しながらのオーバーラップで攻撃への貢献も大きかった。

元からパス能力の高いCBとして知られており、機動性も悪く無いため、サイドバックとしても活躍できる条件は揃っていた、といえばその通りなのだが、昨季開幕前の時点でまさかホワイトが絶対的な右サイドバックのレギュラーとしてタイトル争いを牽引すると思っていたファンはほとんどいなかったはずだ。

オーバーラップのタイミングなどは素晴らしいものの、時々その後のクロスが明後日の方向に飛んでいくことがあるので、このあたりを改善できればさらにサイドバックとしての完成度は高まるだろうか。

また、爽やかな風貌とは裏腹に主審を欺きつつ時々狡猾なプレイに手を出すところは相変わらずで、それ自体は良いのだが、味方のコーナーキックの際に相手GKを止めるのはもう少しバレないようにやって欲しい所。

冨安健洋: 6

チームにとって非常にありがたい選手であることは変わらずだが、昨季は右サイドバックとして安定して出場していた一方で、今季はどちらかというとベンチは主力に怪我が出た際の代役としてのプレイも多く、冨安本人としては少々悔しいシーズンになっただろうか。

ベン・ホワイトがそのポジションを譲らず、かつ離脱もほとんどなかったため、むしろジンチェンコ不在時の左サイドバックとしてのプレイも多かった。

ただ、ウィリアム・サリバの怪我と冨安の怪我の時期が被ってしまったのは本人にとってもアーセナルにとってもアンラッキーで、もしこの時フィットした冨安が居れば、CBとしてプレイ、あるいはホワイトをCBに移して右サイドバックで起用されていたのではないだろうか。

恐らくこの夏も最終ラインの大型補強はなさそうなので、ジンチェンコ、ガブリエル、サリバ、ホワイト、という絶対的な4人に対して控えの一番手、というポジションで来季を迎えることにはなりそうだ。上の4人のうち誰が欠けても恐らくその次に白羽の矢が立つのが冨安になりそうなので、出場機会はかなりあるだろうが、絶対的なレギュラーの座を奪う、となると、どのポジションで争うべきかは少し難しい所だ。

もしこの4人が全員フィットしていた場合に一番先発の可能性が高そうなのはどこか、となると対人の守備力が求められる試合でのジンチェンコに代わっての左サイドバックでの出場ではないか、という気がするのも興味深い所。

ティアニー: 5

素晴らしい選手であることは間違いなく、特にパフォーマンスが落ちているというわけではないと思うが、ジンチェンコのこなす役割が伝統的な左サイドバックとは異なりすぎて、第二左サイドバックとして冨安が起用される試合もあったなど、より大外を駆け上がって輝くタイプのティアニーの出番は結果的に減っていってしまった。

恐らくティアニーを輝かせるためには、ジンチェンコ起用時とチーム全体の戦術を変える必要があり、それはしない、というのがアルテタの下した決断のようだ。

現在のアーセナルはサカとマルティネッリの両ウイングを大外に張らせることが多く、逆に中に入ってボールを受けてプレイすることがより向いていそうなスミスロウが離脱がちだったのも影響したかもしれない。

生活面でもロンドンよりも故郷スコットランドに近い場所でのプレイを望んでいるという噂もあり、この夏はニューカッスル移籍などの報道も出ている。

今季の最終節でジンチェンコ不在にもかかわらず、左サイドバックとして先発したのはキヴィオルであり、これを見るに、この夏移籍となる可能性はかなり高そうだ。

ジンチェンコ: 8

文字通り、たった一人で劇的にチームを変えてしまった。リサンドロ・マルティネス獲得に向けてアーセナルが動いているという報道が出てからのジンチェンコ獲得だったので、当初アルテタが抱いていたビジョンがどのようなものだったのかは少し不透明な部分もあるが、結果的には偽サイドバックとしてサイドバックというよりもむしろ第三のMFのような形でプレイ、時には右サイドにまで顔を出し、アシストを記録するなど、変幻自在のプレイで相手を惑わした。

身長の割に空中戦が強い一方で、当然ピッチ上を縦横無尽に走り回る代償としてガブリエルがカバーしなくてはならない左のスペースがかなり大きくなったり、またジンチェンコが戻っていても対人守備に関しては不安があったりと、確かに守備面ではネガティブな点もあるだろうが、ボール保持時の貢献はそれを補って余りあり、ついにアーセナルがジンチェンコ不在時の解決策をシーズン中に見出せなかったことからもその存在感は明らかだった。

偽サイドバックとして、中盤でのプレイが多かったこともあり、トーマス・パーティから後ろでボールを受けてミドルシュートを狙った際に全然入る気がしないMFの座を引き継ぎそうになっている(コーナーキックから点を決めた場面は良かったが)。

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Posted by gern3137