アーセナル22/23シーズン中間採点 サイドバック編
現アーセナルのスカッドで最も層が厚いポジションと言っても過言ではないサイドバック。
アレクサンドル・ジンチェンコ: 8
ジェズスと同じように、アルテタがシティでコーチを務めていた時代からよく知っていたということもあり、今夏アーセナルへと移籍、プレミアリーグ経験も豊富であり、何の問題もなくアーセナルでいきなりスタメンを奪取した。
まだ数か月しか在籍していないが、守備はそこまででもないが恐ろしく技術が高い、という意味では伝統的な意味でのアーセナルらしさを感じさせる選手でもある。
怪我からの復帰直後でもビッグゲームで先発起用されるなど、既にアルテタからの信頼は厚く、ボール保持時において大きな違いをもたらせる選手となっている。
今のアーセナルのシステムでは左サイドバックが前線まで上がっていくということはあまり多くないため、ファイナルサードでの貢献は控えめとなってはいるが、ボールを持った際のテクニックと冷静さは異次元。シティ時代にカイル・ウォーカーにデブライネらを差し置いてチームで最も技術が高い選手と言わしめただけのことはある。
起用位置は一応サイドバックであるもののほぼMFのようにプレイすることが多い、ということもあるが、中短距離のパス系のスタッツはサイドバックとしてはほぼカンスト状態となっている。
冨安健洋: 7
シーズン開幕はコンディションの影響もあり出遅れ、代わりに先発したホワイトが右サイドバックとして出色のパフォーマンスを見せていたこともあり、途中出場またはヨーロッパリーグが主戦場となっていた。
だが、守備力だけで見れば現在のチームのサイドバックトップレベル(というかプレミアリーグ屈指レベル)であることは間違いなく、それもあってかリバプール戦では左サイドバックとしてサプライズ起用、きちんと役割を果たすとその後も再び怪我で離脱となるまではずっと左サイドバックとしてのプレイを続けた。
実際に、出場分数はそこまで多くないが90分当たりでみれば、タックル数とインターセプト数両方でチームトップの数字を記録している。
W杯で日本代表としても既にスタメンを果たしていたため、恐らくリーグ再開にはコンディションが整った状態で臨めることだろう。
今の所左右両サイドバックとして1.5番手と言った感じの立ち位置ではあるが、現状左利きのCBがガブリエル一人しかいないことを考えると、いずれ状況次第で左CBとして起用される可能性もありそうで、今季後半もかなり出場機会はあるだろう。
キーラン・ティアニー: 6
パフォーマンスが悪い訳では全くないのだが、恐らく今季最も悔しいシーズンを送っている選手の一人がティアニーだろう。ジンチェンコが獲得された際には彼のポジションは中盤なのか左サイドバックなのか、という話もあったが、今季ここまでを見る限り左サイドバックとして想定されていることは間違いなく、そして、現状ジンチェンコがチームのファーストチョイスとなっている。
守備の安定感ではジンチェンコよりもティアニーに分があると思うが、攻撃面では大外を駆け上がり相手を引き付け、ボールを受ければ縦に突破したり、そこから鋭いクロスを入れる、というのが持ち味であるティアニーと今季アルテタがアーセナルのサイドバックに用いる役割が完璧にはかみ合わず、ティアニーをベンチに置いて元々は右サイドバックの冨安が先発することもあったのは少し衝撃でもあった。
ティアニーはこれまでのキャリアを通して基本的には絶対的なスタメンという立場でいることが多い選手であり、ここからの彼のリアクションには注目だ。もちろん、今後チームのスタイルが代わり、ティアニーが重用されるようになる可能性も十分にあるし、去年同じようにタヴァレスにスタメンを奪われたような形となっていたティアニーだったが、結果的にはすぐに再びチームにとって欠かせない存在となっていたので、今季後半戦がどうなるかはわからないが。
ただし、一つだけ付け加えると、ティアニー本人の気もちとは別として、彼のここまでの怪我歴を考えると、これぐらいのペースで試合に出場していることで、怪我は防げそうで、結果的にシーズンを通した出場試合数は降るペースで出場→怪我で離脱、というパターンとあまり変わらないことになるような気もする。
セドリック・ソアレス: 4
31歳となったベテランDFだが、今季はほとんど出場機会を得られていない。ベン・ホワイトが新境地を切り開いたこともあり、冨安もいる右サイドバックの3番手という立ち位置になってしまい、当初から出場機会の減少は予想されたが、タイミングわるくELグループリーグステージで怪我をしてしまったため、さらに機会が減ってしまった。
ホワイトや冨安が他のポジションで起用される可能性もあることを考えると、控えにもう一人右サイドバックがいることはチームにとっては悪く無いことだと思うが、一方で、ELも決勝トーナメントになり、カラバオ杯は既に敗退と、先発のチャンスが訪れそうなのはあとはFA杯くらいしか残っていな
ディスカッション
コメント一覧
執拗に繰り返さなければ、差別と言われなかっただろう。こうした巧みに隠蔽されたロジックはサッカー界にも蔓延している。公平を期すために言うと全世界的に。
ティアニーについての文言を見るたびに絶望的な気分になる。先ず彼は、スピード勝負ができない。足が速いとか言ってるが、DFとしてその能力を発揮していない。マークについては以前言ったようにDFとしての責任感がなく…。
繰り返しているのは辞任した方だけではない。