arseblog氏によるリバプール戦振り返り

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どれほどある程度致し方ない事だった、アーセナルとリバプールの差は頭では理解しているつもりだったとはいえ、4-0という敗戦を受け止めるのは難しいものだ。

前半は悪くなかったと思う。ラムズデールはかなり忙しく、何本か素晴らしいセーブを見せる必要があったとはいえ、それはアンフィールドでリバプールのようなチームと戦うにあたっては想定の範囲内だ。メンバー選考はほとんど事前の予想通りで、アーセナルは良い試合を見せていた。

ただ、中盤はかなり圧倒されており、アーセナルがトライしたのは称賛されるべきだし、何度かうまくいきもしたが、リバプールと比べて圧倒的にボールを前に進められることが出来ていなかった。

リバプールと対戦するうえで難しいのは、彼らが非常に安々と、そして素早くボールをコントロールする点だ。彼らがボールを奪うと、攻撃を組織するのに5,6本のパスは必要ない。ほとんど即座に攻撃に移ることが出来る。

これに対処するにはとてつもない集中と規律が必要だ。

監督同士の小競り合いが試合の流れを変えたという見方もあったが、その前から兆候は見られていた。どちらにせよリバプールはプレッシャーをかけて生きていたし、ライン間のパスを通し始めていた。

クロップとのやりあいに関しては、ミケル・アルテタが選手のために熱くなるのに何か問題があるとは思わない。

彼はマネがアーセナルの選手に肘打ちをしたと考え、以前のマネのキーラン・ティアニーに対するプレイも記憶にあったに違いない。

アルテタに対するクロップのリアクションが観客を盛り上げてはしまったものの、同じような環境ではどこのスタジアムでも起こり得ることだ。

確かにそれはアルテタがそもそも何も言わなければ起きなかったかもしれないが、私は監督が危険/アンフェアなタックルに抗議するのは特に問題だとは思わないし、むしろ好ましいと思う。

だが、ハーフタイム前にリバプールに決められてしまったのはフラストレーションがたまるものだった。セットプレイからの失点で、素晴らしいボールだったがガブリエルはマネにスペースを与えすぎてしまい、良いヘディングシュートだった。

リバプールが優れたチームだが、このような形で失点するのは悔しいものだ。

ただしまたこの時点では1-0で、アーセナルはあまり危険な場面は作れなかったとはいえ、この時点で試合はまだ決まったわけではなかった。

だが、後半は残念なもので、ボール保持時のミスが何度か見られ、リバプールに勢いを与えてしまった。

そして、ヌノ・タヴァレスが大きなミスをし、ジョタがホワイトとラムズデールをかわし2-0となってしまった。この時点で試合はほぼ決まってしまったと言える。

さらに、この後の残りの試合のアーセナルの試合の進め方も十分ではなかった。

アルテタは『ショートカウンターで世界一のチーム相手に我々はビルドアップの最初の25mでボールを失い始めてしまった。ここで試合の負けが決まってしまったね。残りはリードを許してしまった結果だ。相手を追いかけるためにスペースをオープンにし、前半のコンパクトさを失ってしまった。リバプール相手にオープンなスペースを守らなくてはならないようになってあれば、彼らがそこをついてくるのは当然だ。』と試合後にコメントした。

監督の交代策にはもう少し改善の余地はあったかもしれない。ロコンガに代わってナイルズが登場したが、タヴァレスは明らかにミスがメンタルに影響を与えており、私としては、彼に代えてティアニーがプレイするのを見たいと思った。

3失点目と4失点目はリバプールの本領発揮といったところで、追いかけるチームが規律と整えられた形を無くしたところでそこを突かれてしまった。

ラカゼットに代わってウーデゴールが登場したが、もしかするとこれはパーティのフィットネス面も考慮した交代だったのかもしれない。

彼は試合を通して本調子ではないように見え、このような試合で必要とされる中盤での存在感を示せなかった。

これらの失点は心冷えるもので、当然ながら、負けは負けでも4-0は2-0よりはるかに悪い結果だ。リバプールの方がアーセナルよりも完成度が高いチームで、好調の日には、どんな相手も倒すことが出来るチームであり、一報アーセナルはまだ発展途上で彼らのレベルには到達していないことを理解はしていても、それでもこのような結果は心痛む。

頭では理解できるが、嬉しいものではない。

究極的には、アーセナルの経験不足が露呈した試合だったということになるのだろう。何人かの選手たち、特にロコンガやタヴァレスのような今季からプレミアリーグでプレイする選手にとっては非常に難しい試合だったはずだ。

プレミアリーグのインテンシティには経験豊富な選手でさえ慣れるのに時間がかかるものなのだから。結果論ではなく(私は試合前にも同じことを言っていた)、ティアニーがコンディションの問題を抱えていたのでなければ彼が先発するべきだったと思う。

この数週間タヴァレスは良いプレイを見せていたが、今回のような試合ではベストな選手を選ぶべきだし、ティアニーの方がよりこのような大舞台に対処するのに必要な経験が豊富だ。

この試合からは大いに学ぶ点があるだろう。ガブリエルとホワイトは失点場面でもっとできる事があったと分かっているはずだし、冨安は試合が進むにつれて難しい状況に陥った。スミスロウとサカはほとんどボールに触れなかった。

楽観的になるなら、こういった試合こそが、これらの若手が学び、成長を続けるのにまさに必要だという見方も出来る。時として教訓というの厳しく学ばねばならず、昨日がまさにその例だ。

ただし、試合結果を全て若さのせいにすることはできない。より経験豊富な選手たちも十分なパフォーマンスを見せられたとは言えなかった。

パーティは怪我の影響があったとはいえ、後半のシュート一本を除けばほとんど試合から消えていたし、ラカゼットとオーバメヤンもほとんど見せ場がなく、少しずつ相手チームが彼らに対する守り方を見つけ出してきているようだ。

この点に関しては今後の懸念点でもあり、アルテタ体制でのシュート数/チャンス創出数の少なさは最も心配な点でもある。

とはいえ、この試合に関してはこれが一番の問題だったわけではないだろう。

10試合の無敗が終わり、ついに我々は敗北を喫したわけだが、これに対してチームがどうリアクションするのかが重要だ。

いつかは敗北が訪れるのは当然だった。残念なことに4-0での大敗という形でそれが訪れてしまったわけだが、アルテタが選手たちからどのような反応を引き出せるかが肝要だ。

油断は出来ないが、ホームでのニューカッスル戦は再び勢いをつけるチャンスのはずだ。その後マンチェスター・ユナイテッドとエヴァートンとのアウェイ戦が控えている。

向こう数週間が今のアーセナルがどのようなチームなのかを測る試金石になるだろう。

この敗北を引きずらず、また勝ち点を獲得し始められることを願おう。まだまだ我々の順位は悪くないものだし、これを維持しなくてはならない。

この数か月はポジティブなものだったし、この試合でいったんそれは止まったとはいえ、我々が再び立ち上がり、前に進むことが出来るのであれば、それが全てを無に帰してしまうわけではない。

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Posted by gern3137