【スタッツで見る】アーセナルのトップ4入りへの遠い道のり

分析crabstats,海外記事

今回は、現在のアーセナルと過去にリーグでトップ4入りを果たしたチームとの比較を行っていこうと思う。まず一番わかりやすいのが勝ち点だ。

転機となったのは2008/09シーズンで、シェイク・マンスールがマンチェスター・シティを買収して以降、トップ4争いはかなり熾烈なものになった。

この年以降のプレミアリーグの4位のチームの平均勝ち点は71.3で、最高は79(13/14のアーセナル)、最低は66(19/20のチェルシーと15/16のシティ)となっている。

これは一試合当たりの勝ち点に換算すると、1.88で、現在のアーセナルはその半分程度の勝ち点しか得られていない。

今後アーセナルがトップ4入りの基準である勝ち点71に達するためには、29試合で勝ち点58を稼ぐ必要があり、一試合当たり2の勝ち点が必要となる。

ただし、今季も競争が激しそうなので、4位入りするのに勝ち点70のラインを超える必要はないかもしれない。もし66で4位フィニッシュが可能だとすると、勝ち点53が必要なので、大体一試合当たり1.8のペースで積み上げていく必要があるということになる。

さて、次はゴールに関してみていこう。

過去の4位のチームの平均得点数は70.3で、実は勝ち点と得点数には強い相関関係がある(失点数はそこまででもないのだが)。

4位のチームが最も多く得点したのは17/18のリバプールの84得点で、最低は14/15のマンチェスター・ユナイテッドの62だ。一試合平均にすると1.85点が必要だが、アーセナルはそれよりはるかに低く、ここまで1点程度しか得点できない。

失点の平均は40.9で、最小は14/15のユナイテッドと08/09のアーセナルが記録した37、最大は19/20のチェルシーの54だ。今季のアーセナルは一試合当たり1.1失点なので、1.08という4位の平均失点とそん色ないレベルにある。

より詳細なスタッツに移る前に、これら二つを総合した得失点は4位のチームの平均は+29.4(一試合平均0.77)だ。最高は2017/18のリバプールの46で、最低は19/20のチェルシーの15だ。

ここまでのアーセナルは得失点はマイナスとなっており、+29.4など夢のまた夢だ。

さて、ここからはシュート数を見ていくがWhoscoredがこれらのデータを提供しているのが2009/10シーズンからなので、この年度からのデータに調整させてもらう。

過去にトップ4フィニッシュを果たしたチームの平均シュート数は16で、最高は11/12シーズンのトッテナムの18.4、14/15のユナイテッドの13.5本が最低だった。

こちらも、アーセナルの8.9という数字はかなりかけ離れている。

4位チームの被シュートの平均は一試合当たり10.1で、最少は17/18リバプールの7.4、最大は11/12トッテナムの12.2本で、こちらはアーセナルはここまで13本なので、少し多いが、非現実的なほど離れているというわけではない。

さて、ここからさらに話を進め、xG(得点期待値)を見ていこう。(13/14シーズンからのデータしか私は持っていないので、さらにサンプル数は減ってしまうが。)

4位チームの平均は一試合当たり1.74、失点期待値は1.16だ。アーセナルはここまで私のxGモデルによるとそれぞれ前者が1.12、後者が1.29となっている。

これらを見るに、アーセナルがトップ4入りを果たす可能性があるチームが残してきたスタッツの最低基準すらはるかに下回っているのは明らかだ。

守備面ではそこまで遠くないが、攻撃面が全く足りていない。

これをより視覚的に表現した図が以下の通りだ、現在のアーセナルと過去のリーグ4位のチームの平均を比較した図となっている。

アーセナルはCL出場権を目指しているというが、現時点では、そこからはかなり遠いところにいる、という証拠が出ているというほかない。

Source(当該サイトの許可を得て翻訳しています)

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Posted by gern3137