ウィリアム・サリバはアーセナルが優先しなくてはならない獲得だったのか

分析arseblog,海外記事

『外部から見てもわからないことがある』というのは私が最近アーセナルの抱える問題と、アルテタが下したいくつかの決断に関して思いを巡らせる際に頭に浮かぶフレーズだ。

これに関しては再び議論を始めるつもりは全くないが、アストン・ヴィラ戦で全くFWにチャンスが作れなかった、攻撃が低調なアーセナルにおいて最高給を得るプレイメイカーをメンバー外とする、という決断がそのもっともよい例だ。

恐らくいつか真相は明らかになるのだろうが、我々が外から見てわかる以上の情報をアルテタは持っているはずなのだから、内部から見てそれが最適解だという決断をしたのだろう。

サッカーに関して素晴らしい点の一つは、だれもが意見を持っているという点だ。これによりディベートが、ディスカッションがそして議論(時には良い議論が、時にはクソのような議論)が巻き起こされる。

そして私が思うに、スタジアムにファンが足を運べなくなったことがオンライン上でのファンの議論の激化に拍車をかけていると思う。

例えば、ヨーロッパリーグのモルデ戦でネルソンがメンバーを外れた際に、オンライン上でファンは即座にアルテタのマネージメントはひどいと声を上げ始めた。

練習態度に問題があったのか?だがそうだとしてもアルテタは若手を信頼しなさすぎではないか?などなど。

だが実際には、少ししてネルソンがけがを抱えていることが明らかになり、これが彼が欠場した理由だった。この事情無しで外部から見ただけではなく、ネルソンを外すという決断は非常に奇妙に見えたが、実際に内部のスタッフが持っている情報を鑑みると、当然の決断だった、というわけだ。

そして、この内部の情報というのはファンにとってはほんの少ししかアクセスがない。

トレーニングの動画を見るのは面白いが、これはほんの一部でしかなく、戦術面などで重要な部分や不名誉な部分などは基本的にクラブ内部だけで処理される。

スキャンダルを避けるためかもしれないし、クラブの評判を保つため、選手を守るためなどいろいろな理由があるだろう。

これもクラブによって差があり、リークがわりかし多いタイプのクラブもあるが、アーセナルは基本的にクラブが表に出すことを望まない情報はオフィシャルには公開されないことが多い。

スタジアムの前で塗装業者を見かけて、アーセナル広報チームに『最近内部の塗装を行いましたか?』と問い合わせても『我々は個別の業者との契約についてコメントは致しません』という返答が返ってくるようなクラブだ。

これは冗談交じりだが、実際にこの調子だ。

そして、最近のこのような事例の一つが、ウィリアム・サリバだ。彼を取り巻く状況は非常に奇妙に見える。

そもそも獲得の経緯からして奇妙だった。アーセナルは30m£を18歳のDFに費やしただけなく、彼をローンで古巣に戻すことに合意したのだ。

そもそもアーセナルがトップレベルで10試合と少ししか出場がない18歳のDFに30m£の大金を支払うところを私は初めて見たし、カップ戦への出場を巡ってアーセナルとサンテティエンヌがもめたのも非常に奇妙だった。

そして、今季彼がヨーロッパリーグのメンバーすら外れたのというのは、アーセナルがグループステージで対戦することになっている相手の質を考えると不可解だ。

もしかすると、これはたんにアーセナルがサリバをローンに出すつもりでいたからなのかは知れないが、それ自体がとても奇妙だ。

28m£を叩いた選手を2年連続でローンに出すのも奇妙だし、書類の手続きが間に合わずローンを完了させられなかったというのも少し怪しさがある。

そして、その後アーセナルはCBの怪我の続出によりこのポジションが手薄になったが、彼は登録されていないのでプレイさせることができないという事態に陥った。

その間なぜかサリバはアーセナルのU-21でジリンガム相手にプレイし、これは我々がサリバ獲得時に思い描いた状況とはかけ離れている。

彼とサンテティエンヌでともにプレイしていた同じ19歳のフォファナがレスターで平然とプレイしているのを見ると、これは殊更奇妙に映る。

当然、このような扱いを見れば、ミケル・アルテタの選手の扱い方に関して疑問符が付くのは理解できる。アルテタは彼がまだ準備が整っていないと感じており、注目度の高さに懸念を表明したりもしていた。

だが一方で、彼はサリバには素晴らしい将来があると太鼓判を押したりもしていた。

この言動と現在の状況は全く一致していない(もちろんサッカー面だけではなくプライベートの事情もあるのかもしれないとわかってはいるが)

外部から見ると、今の状況は非常にクレイジーだ。

とんでもない大金を費やして若手DFを獲得して18か月たっても彼がまだこのような状況に置かれているというのを見れば、そもそも獲得自体が正しい選択だったのかという批判が持ち上がるのも当然だろう。

もちろんそれはサリバが良い選手に将来成長しないであるとか、アーセナルに将来がない、などという意味ではないが、これもまた、アーセナルの前体制のもと行われた不可解な選手獲得の仲間入りをしてしまっている。

だが、ここまで事情が不可解となると、恐らく外部の我々にはわからないことが多くあるのだろう。ただ、リース・ネルソンの怪我とは異なり、ここまでその事情が表に出ていないということは、近いうちにそれが明らかになるとは考えづらい。あるいは、ずっと明らかにならないという可能性も大いにある。

あるいは、本当のところの事情はもっと平凡で、単に19歳の選手がより時間を必要としており、ローンに出すつもりだったのでメンバー外にしたが、ファーストチームで使うほどの信頼を得ておらず、彼に投資した巨額の移籍金を長い時間をかけて回収しようとしている、というだけの話かもしれない。

早熟な選手もいるし、成長に時間のかかる選手もいる。もしサリバが0.5m£で獲得された選手だったとしたら、ファーストチームを外れる19歳の選手が話題になることなどなかっただろう。それも当然と思われたはずだ。

ここまでこの話題が白熱しているのは彼の28m£という移籍金が原因で、アーセナルのCBが万全とは言えないのもそれに拍車をかけている。

サリバに28m£を支払うというのはアーセナルが現時点で優先しなければならないものだったのだろうか?

今の時点でこの決断が正しかったと主張するのは非常に難しい。だが、いつの日か彼の才能が花開き、我々が願うソリッドなCBのパフォーマンスがみられることを願おう。

Source(当該サイトの許可を得て翻訳しています)

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Posted by gern3137