アワール or ソボスライ?
冬の移籍市場開幕がもう2か月もないところに迫っているというのはクレイジーに感じられる。コロナウイルスのせいで夏の移籍市場が伸びたため、移籍市場終幕から開幕までの間が3か月もないのだ。
アーセナルが夏に解消できなかった補強ポイントであるクリエイティブなMFを探していることは間違いない。フセム・アワールとコウチーニョの獲得に動いたがどちらも失敗に終わり、今季の前半のアルテタアーセナルはやはりクリエイター不在の中苦戦している。
それでもアルテタは全力を尽くしており、効果の高いプレスを用いたり、ベジェリンの攻撃面での才能を引き出したりとソリッドな土台を作り始めている。
だが、やはり今のアーセナルを見ていると何かピースが欠けていると感じられてしまう。
かつてアーセナルには少し過剰と思われるくらい技術の高いチャンス創出力に秀でたMFがいた。ラムジー、ウィルシャー、エジル、カソルラがチャンスを浴びせるように作り出していた日々は今となっては懐かしい。
夏にアワール獲得に動いていたということは、アルテタもまた、彼らと同じようなタイプの選手の獲得の必要性を感じているということだろう。
だが、アワールこそが本当にアーセナルにとって最適なピースなのかということに関しては、少し疑問の余地がある。彼の才能に疑いの余地はなく、数年後には世界でも有数のMFに成長する可能性は高いが、彼は純粋なクリエイターではない。
もちろんだからと言って彼を獲得すべきではないということにはならないが、逆に言えば、アワールを獲得できなかったとしてもそこまで悲観する必要はないということでもある。
もちろん、そもそもアワールがチャンス創出を専門とする選手ではないということをアルテタは特に気にかけていないという可能性もある。
彼は数々の素晴らしい能力を持っており、彼のようにハーフターンでライン間でボールを受ける能力がある選手はヨーロッパでも多くはない。
レスター戦でアーセナルがまさに必要としていたのがこのような能力だった。
また、相手の中盤とDFラインの間に現れ効果的にプレイすることのできるもう一人の選手がRBザルツブルクのドミニク・ソボスライだ。
オーストリアですさまじい活躍を見せている彼には数多くのクラブが興味を示しており、彼の代理人によるとアーセナルもその一つだという。
アワールと同じようにソボスライもまた中盤の左側を主戦場とすることが多い選手だが、アワールよりもより前目のポジションでプレイすることが多い。
クラブ代表ともに、ソボスライは左ウイングでスタートし、そこから中に入ることで相手陣をかき回すようなプレイを得意としている。
もちろん、彼をアルテタが望むようなCMFにコンバートすることができる可能性も大いにあるだろう。数えきれないほど多くの攻撃なCMFはキャリアをウイングで始めている。
とはいえ、トップリーグでの経験を鑑みるに、アワールと比べるとソボスライが獲得後即座に適応し活躍を始めると期待するのはハードルのあげすぎかもしれない。
もちろんだからと言ってアーセナルがそれをそこまで問題視するとも思えない。ソボスライはとんでもない右足の持ち主で、弱冠20歳にして数字だけれ見れば、現在アーセナルが抱えている誰よりもチャンス創出力が高く、そのポテンシャルは天井知らずだ。
彼の移籍金が25m£程度とされていることを考えれば、もしチャンスがあるのであれば、アルテタも彼の獲得というギャンブルに乗り気なことだろう。
だが、恐らくアルテタの第一希望はアワールで、それは夏のアーセナルの動きから明らかだ。アルテタは彼を非常に高く評価している。
アーセナルは1月にアワール獲得に動き、もしこのオファーを受け入れないのであれば、ソボスライの獲得にシフトすることも辞さないという姿勢を突き付けるべきだ。
もしアーセナルがこの二人のうちのどちらか一人を獲得することができれば、チームにとっては非常に大きい。二人とも欧州サッカーの階段をものすごい勢いで駆け上がりつつある選手であり、彼らが次のステップにアーセナルを選んでくれることを願おうではないか。
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