エミール・スミス=ロウはエジルの後継者になりうるか 前編

分析海外記事

多くのファンは守備の綻びがアーセナルの最も重要な課題だと考えている。確かに、近年のアーセナルは守備のミスの印象がとても強い。

しかし、守備の構造や形に関しては、ミケル・アルテタが監督に就任して以降大幅に改善されている。基盤は十分に整いつつあるといえるだろう。

だが、今のところ、アーセナルは守備力を手にした代わりに、異なる穴を抱えてしまった。アーセナルの中盤が、創造力とゴールへの貢献を欠いているのだ。

エジルのジレンマ

新監督は4-2-3-1を継続して起用している。理論上は、これはエジルのようなトップ下を活かせるシステムのはずだ。エジルのレアル・マドリード、ドイツ代表、アーセナルでのベストなパフォーマンスは常にこのフォーメーションの下で見られてきた。

だが、 アルテタの監督就任以降エジルのプレスや守備での貢献は増えたが、ファイナルサードではあまり活躍できていない。

実際のところ、エジルのファイナルサードでのスタッツは安定して下降傾向にある。彼は得点力があるとは言えないが、いつもヨーロッパトップクラスのチャンス創出力を誇る選手だった。

しかし、AthleticでJames McNicholasとTom Worvilleが描写した通り、彼はかつてのようなチャンス創出を全く見せられていない。19アシストを記録した15/16シーズンが遥か昔のことに思える。

なんと、オーバメヤンがアーセナルで記録した61ゴールのうちエジルは1つしかアシストしていないのだ。(私自身もこれが信じられず、きちんとオーバメヤンのゴール集を見て確認したからこれは本当だ。)

彼はヨーロッパでもっとも得点力のあるストライカーと共にプレイしているにもかかわらず、アシスト数は伸びていない。もしアルテタが今後も4-2-3-1を用いるのであれば、よりコンスタントに攻撃に貢献できるMFが必要なのは明らかだ。

また、もしアルテタがシティで慣れ親しんだ4-3-3を用いるのであれば、どちらにせよよりクリエイティブな8番タイプの二人が必要だ。

アーセナルの中盤の問題はエジル1人の問題ではなく、今季アーセナルのMFは合計で8得点しか挙げられていない。

この数字は、2018/19シーズンには20だった。中盤に補強が必要なのは明確で、既にファンは移籍の噂に一喜一憂し始めている。

例えばコウチーニョの噂が上がっていたが、彼の獲得にかかる金額を考えると、私は個人的には大金を費やしてMFを獲得しにいくべきだとは思わない。

選手に給与カットを頼んでいるような状況ではなおさらだ。

もちろん今後エジルが調子を取り戻す可能性はあるが、どちらにせよ彼の契約は残り一年となっており、遅かれ早かれ代役が必要なのは明らかだ。

エミール・スミス=ロウ: 現代型のプレイメイカー

サッカー界全体が経営の危機に瀕した時代において、アーセナルの若手がいかに優れているかについて私はかつても書いた。

しかし、サカとマルティネッリに注目が集まっているのに比べて、スミス=ロウはそこまで期待されていないようだ。

だが、彼のことが忘れ去られてしまったのはロウに才能がないからではなく、単に彼が怪我をしていたからだ。

他の若手が大きく前進する間に、スミス=ロウはずっと怪我に苦しみ続けた。これにより彼の成長は停滞してしまったが、エジルの契約が終わりに近づき、アーセナルが代役の獲得のための予算が捻出するのが難しい今、スミス=ロウの前の道は開けつつある。

(明日の後編に続きます)

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Posted by gern3137