アルテタはアーセナルの攻撃を機能させるのになぜ苦戦しているのか 前編

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アルテタがアーセナルの新監督に就任した際の意見で多かったのは、アルテタはアーセナルをより攻撃的なチームにするだろうが、守備を改善するにはより長い時間が必要だろう、というものだった。

だが驚くべきことに、実際は全く逆だった。アルテタはアーセナルのボール非保持時のパフォーマンスを劇的に改善し、満足にそろっていない守備陣にもかかわらず、エメリ時代に一試合当たり16.8本のシュートを打たれていた守備を12.4本にまで向上させた。

しかし、逆にシュート数はエメリ時代の12.5本からさらに減少して9.6本となり、アーセナルのシュート不足は慢性化している。昨季の時点でアーセナルは枠内シュート数でプレミアリーグ11位だったし、アルテタ体制になってから、アーセナルが3ゴール以上決めた試合はまだない。

アーセナルの前線には有名選手たちが揃うが、奇妙なことに、その評判のおかげかあまり批判されることはない。アーセナルの分析は守備の機能不全に集中しがちだ。確かにアーセナルが過去2シーズンで102失点を考えるとそれもわかるが、攻撃の不調の分析を怠ると、アーセナルの重要な特徴を見落とすことになる。

今季は非常に奇妙なシーズンで、アーセナルより敗北数が少ないのはリバプールとレスターだけだが、逆にアーセナルより勝利数が少ないのはワトフォードとノリッチだけだ。

最近の彼らは簡単に打ち負かされることはないが、彼らは試合の主導権を握っている際に相手を突き放すことができず、それがアーセナルがトップ4争いに参戦できない大きな理由となっている。では、なぜアーセナルはそこまで得点するのが苦手になってしまったのだろうか。

エジルのジレンマ 

アルテタが監督に就任して以降、エジルはよりチームにかかわるようになり、ここまでの所、プレミアリーグ全試合で先発している。エメリは主にサイドから攻める戦術をとっていたので、エジルの出番はあまりなかったが、アルテタの元再びエジルをライン間の危険なエリアに送り込むようになり、ユナイテッド戦で勝利した際で見せたパフォーマンスは今季最高のものだった。

また試合トータルで見ればよくないパフォーマンスに終わったバーンリー戦だが、唯一ポジティブだった序盤の20分間の中心にいたのはエジルだった。 

下の画像はその良い例で、アーセナルはバーンリーを引きつけ、縦に引き伸ばしたおかげで、エジルが自由にプレイできるスペースが生まれた。これはハイプレスを仕掛けるバーンリーにとって最も避けたい事態だ。

バーンリー戦序盤のエジル

しかし、最近のエジルは良いポジションでボールを受けても、相手陣の裏へのパスや、シュートにつなげることができない。ラカゼットが裏に走る動きをほとんど見せないせいもあるだろうが、だが、エジルのファイナルサードでの貢献が枯渇したのは最近の話ではない。アウェイ戦ではなんと2年間アシストが出来ていないし、今季は15試合出場しているにもかかわらず、まだ1得点もしていない。

これは別に彼への非難というわけではないが、彼は極端に相手の隙をつくことに特化した選手で、この点では、むしろMFというよりも第二のFWのようだ。

しかし、それにもかかわらず、エジルには得点力がないので、アーセナルはもう一人ストライカーを起用せざるを得ず、これにより、アーセナルの布陣はいつも前線過多気味に感じられてしまう。そして、これがアルテタが抱える次の問題へとつながるのだ。

(後編へと続きます。)
Source: https://www.telegraph.co.uk/football/2020/02/03/mikel-arteta-struggling-get-arsenal-flowing-attacking-force/ )

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