アーセナルvsクリスタルパレスからわかった5つのこと

海外記事

明らかになり始めるアルテタらしさ

今季初めて、アーセナルはプレミアリーグの試合で二戦連続同じスタメンを起用した。これに一月までかかってしまったというのは確かに心配だがアルテタのもと、より明確でくっきりしたチーム像が見えてきた、あるいは目標は見えてきた、ということはできるだろう。

非ボール保持時には4-4-1-1、そしてボール保持時には2-3-5になる4-5-1が基本的なフォーメーションで、トランジション時にはハイプレスを仕掛け、素早いパス交換から深い位置からのビルドアップをし、エジルを右のハーフスペースで使うというのがアルテタアーセナルの狙いだというのが明らかになりつつある。

エメリが抱えていた最も大きな問題は混乱を招く指示で、おそらくこれはチームをいじりすぎることが原因だった。エメリは柔軟なチームに仕上げたかったようだが、やりすぎてチームは何をすべきなのか全くわからなくなってしまった。

痛々しいほどに明快さを欠いていたのだ。だが、アルテタは明確なプランを持っており、もしかすると、これはうまくいくプランなのかもしれない。

トレイラの重要性

ハーフタイムのトレイラの交代はアーセナルに目に見えて影響を与えた。ゲンドゥージは必死に戦ったが、丁寧なパスとトレイラのタックル力は備えておらず、トレイラがいれば、と思うシーンが何度かあった。

トレイラのけがの程度はまだ明らかになっていないが、ジャカとゲンドゥージのダブルボランチの組み合わせは相手にとって弱点を突きやすいと言わざるを得ない。

ゲンドゥージはポジショニング面で不安があり、持ち場を放棄してしまうことがあるためアンカーにはなれず、ジャカは左足に頼りすぎ、かつ敏捷性に欠けるためトレイラがいないと真の力を発揮できない。

トレイラはこの二人の欠点を補う能力を備えている。守備陣の前で低く構えて待っていることができるし、彼はスピーディにボールを動かし、かつ比較的広い範囲をカバーするスピードもある。

この試合ではアーセナルにとってトレイラの不在が非常に大きく、もし彼が離脱することになればその影響は大きいだろう。

ラインを破るパスの重要性

序盤のアーセナルは素晴らしかった。素晴らしい連携から先制点を挙げたのはもちろん、ボールを失った瞬間のプレスもよかったし、ボール回しも素早く、試合をコントロールしていた。

だが、前半が進むにつれて、特に最後の20分はパレスがひきこもるのをやめ、より高い位置でプレスをかけようとしたため、アーセナルは苦戦することになった。その結果、GKとCB間で交わされるパスが多くなった。

シンプルに言い換えると、オーバメヤン、ラカゼット、エジルへのパスが少なくなったということだ。逆に深い位置でプレッシャーにさらされ、結果としてボールを蹴り飛ばすしかなく、ボールロスとをすることが増えた。

だが、そのような中アーセナルが試合の流れを完全に失わなかったのは、ルイス、トレイラあるいはジャカが何とか前へのパスを通していたからだ。

後ろからつないでいくことを目指すというアルテタのアプローチは間違っていないだろう。成功を収めるチームはみな試合をコントロールするために行っている。しかし、同時に相手陣を破るような前へのパスも取り入れなくてはならない。さもないと、ボールをコントロールする意味がないからだ。

輝く両サイドバック

この試合ポジティブだったと言い切れる選手がいるとすれば、それはコラシナツとメイトランド=ナイルズだろう。彼らは二人とも”控え”だったが、大活躍を見せており、レギュラーの座を獲得しつつある。

コラシナツの方がより攻撃的で、アーセナルのボール保持時には左ウイングのポジションをとっていた。またボールの受け手としても活用され、ジャカとルイスが深い位置からパスを出す際の第一のパスの供給先となっていた。

形は違えどナイルズも活躍し、英国一難しい仕事の一つであるザハを抑えるというタスクをこなしてみせた。ボール保持時にも落ち着いてプレイできていた。

ベジェリンとティアニーもいずれは復帰するだろうが、もしナイルズとコラシナツがこのような活躍を続けるのであれば、彼らをスタメンから外すのは難しいだろう。

未だに残る昔のアーセナル

アルテタは文化を変えること、ロッカールームの空気や信念について話をした。グアルディオラ仕込みの戦術ばかりが注目されていたが、アルテタがまず第一に行おうとしたことは選手たちの態度を変えることで、特に守備に関してそれが言える。

ハイプレスが時折機能しているのは事実だが、いまだにアーセナルは守備での不安定さを見せている。パレスの同点弾の場面でペナルティエリア内での危険への反応は遅すぎ、ジャカはシュートをブロックできず、ルイスはシュートに足を出すのが精いっぱいだった。

アーセナルの守備はいまだに穴が開いている。前線からのプレスと、より整備された中盤のおかげでその欠点は隠せるようになっているが、相手を長い間押し返す必要があるときには、まだそのほころびが垣間見える。

(Source: https://paininthearsenal.com/2020/01/11/arsenal-vs-crystal-palace-5-things-learned-old-habits-die-hard/5/ )

広告