ウィリアム・サリバはアーセナルの守備の救世主となれる

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昨夏、アーセナルの選手獲得の方針の中心はある程度経験豊富な選手だった。昨シーズンにCL出場権を取り戻すつもりだったからだ。だが、そこから12か月経ち、膨れ上がる給与と限りある予算の中で、その方針は見直されたようだ。

18歳のマルティネッリを獲得し、クラブはティアニーとペペ獲得に動いている。だが、この夏最も興味深いといえるのが、サンテティエンヌからのサリバの獲得かもしれない。

今季は彼はサンテティエンヌにレンタルで帰され、もう一年フランスでプレイすることになるが、そもそもサリバとはどのような選手で、なぜ彼にクラブが27M£をはたく決断をしたのだろうか?彼はアーセナルの守備陣の救世主となれるだろうか?

サリバのサンテティエンヌでの台頭

ジャン=ルイ・ガセの指揮下でサンテティエンヌは4-2-3-1を用いることが多く、チームは中央でチャンスを作り出すことに重きを置いていた。だが、これは一月に一変する。9試合で2勝という不調ののち、流動的なスリーバックが導入され、また同時に、サリバがファーストチームに昇格したのだ。

これにより、チームは攻撃の活路をサイドに見出すことが増え、相手守備陣を引き延ばすことが出来るようになった。だが、逆に言えばこれは相手にとってもその裏のスペースを活用することがより簡単になったということでもあり、17歳のトップチーム経験のない選手を抜擢するのはさらに奇妙に思える。

だが、この後サンテティエンヌは好調を取り戻し、最終的にはリーグ終盤にかけて9試合で8勝の好成績でヨーロッパリーグ出場権を勝ち取った。これにサリバが果たした役割に注目してみると、彼のすばらしさが明らかになる。

モダンな攻撃的CB

この中で、サリバは古臭いCBのイメージを葬り去って見せた。彼はGKやパートナーのCBからボールを受け取るのを苦にせず、スムーズにビルドアップを開始する。あるいは、さらに良いことに、直接相手の守備組織やプレスを回避するパスを放つことも出来る。

彼が記録した664本のパスのうち54パーセントがボールを前に進めるパスで、90分当たり2.3本というのはチーム二位の数字だ。

さらに、彼はパスコースがふさがっているときにはそのままボールを持ちあがる意欲も見せ、より高い位置でサイドバックやMFにボールを渡すことも出来る。彼は長身なため足元が得意ではないと思われることもあるが、彼は常にボールのコントロールを失わず、相手ストライカーのプレスをいなす体の使い方もうまい。

ボールタッチもうまく、狭いスペースでのボール扱いも苦にしないため、単にボールを蹴りだすだけではなく、きちんとボールをピンチの状態から前につなぐことも出来る。このような性質はアーセナルにはぴったりだろう。

守備の特徴

そして、重要なことに、彼は優れたディフェンダーでもある。トップチームでの経験が20試合にお満たないにもかかわらず、彼は非常に自然にプレイし、試合を読むのがとてもうまい。彼が相手のパスを予測するのも得意で、常にいるべきところに自身をポジショニングできるその能力は、元アーセナルキャプテンのメルテザッカーを思い起こさせる。

これを示すのが、90分当たり2.4というインターセプト数で、これは五大リーグの10代選手の中では一位だ。彼は忍耐強くクリーンなDFで、激しさに頼り切りということもない。

だが一方で、彼は恵まれた体格を活かしきれていない点もある。身長と体格の割に、特に空中戦勝率が低いのだ。34回のデュエルで16度しか勝利を収められていない。

とはいえ、体格だけで勝利を収められてきたユース時代からの適応の時期なのだろう。より強靭な肉体を持つシニア選手との勝負に勝利する方法を未だに学んでいる最中のはずだ。そして、だからこそレンタルバックという選択は理に適っている。

サンテティエンヌでサリバは3CBのうちの一人や時には右サイドバックとしてもプレイし、その中で多くのスペースをカバーし、トリッキーなウイングと対峙する必要があることも多かった。だがその中でも、昨季のサリバのパフォーマンスのうち、ニースのアラン・サン=マクシマンとの対決は特筆すべきものだった。

アランはヨーロッパでも第二位の成功ドリブル数を誇ったウイングだったが、そんな彼が10代のサリバ相手に手も足も出なかったのだ。彼のタックルはタイミングが完璧だったし、彼のリカバリースピードと、当たりの強さは素晴らしかった。

レンタルバックの是非

より単純な面と分析的な面両方で、サリバはアーセナルがCBに求める多くの点を満たしている。フィジカルに優れ、ポゼッション時に優秀で、自信に満ちたプレイを見せる。アーセナルファンがレンタルバックの判断に疑問を呈したくなるのはわかるが、とはいえ、トップレベルでの経験が1500分にも達していない18歳の選手に、プレッシャーにさらされながら自分を磨けというのは少し酷だろう。

確かに、ソクラティスは悪くないが派手さはなく、コシェルニーは退団希望でムスタフィはアマチュア選手のようなプレイを時折見せる。即座に守備を補強すべきだという意見も分かる。だが、プレッシャーと期待から離れてより自然にサリバを成長させる方が、クラブと選手自身にとって、長期的には特になるはずだ。

アーセナルが悲惨な現状にあるというのは、否定できない現実だ。KSEからの投資がないのであれば、スカウティングはより賢く行わなければならず、より若手を信頼すべきだ。サリバをヴァランと比較するのはすでにやり過ぎの感があるし、彼にも改善の余地があるのは当然だ。だが、サリバにアーセナルファンは期待していいと断言できる。

(Source:
https://arseblog.news/2019/07/william-saliba-can-provide-answers-to-arsenals-defensive-questions/ )

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