アーセナルの得点力の秘訣に迫る!?

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先ほどツイッター上で某アーセナル戦術ライターのお二人が非常に興味深いやりとりをしていたので、それを光の速さでパクらせて・・・じゃなかった、そこから着想を得て、アーセナルの得点力の秘密を探っていきます!

得点力?アーセナルってそんな得点してる?と思われたかもしれませんが、実は、アーセナルはプレミアリーグで一番 xG(得点期待値、チャンスの質から考えて、どれくらいの得点数を挙げているべきかを示す数値) を上回る数のゴールを挙げているチームとなっているのです。

データはunderstatというサイトのものを参考にしているのですが、アーセナルは得点期待値59.56に対して実得点69と実に9.44も上回っており、これはリーグ二位のリバプールの+7.73と比べても以上といえる数字です。(ちなみに3位はトッテナムで、4.85)

FW陣: ビッグチャンスに走り込み続けるオーバメヤン

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そもそもの発端となったのが、SUN紙が掲載していた、プレミアリーグで最もビッグチャンスを逃しているのがオーバメヤン、という記事だったのですが、確かにオーバメヤンは得点期待値19.82に対して実得点19となっており、得点期待値比-0.82となっていました。

アグエロやサラー、ケインといった一緒に得点王争いをしている選手が軒並み+0.8前後を記録していますので、やはりオーバメヤンはイメージ通りではありますがチャンスをきっちりものにするというよりも良いチャンスに顔を出し続けることで点を稼ぐタイプのストライカーのようです。

また、おもしろいのが、これは出場するポジションやアーセナルというチームとも関係があると思いますが、シュート数自体はそこまで多いわけではないということです。サラー、ケイン、アグエロはそれぞれ116,102,99本シュートを打っているのに対してオーバメヤンは81本しか打っていませんので、シュート本数当たりの得点数で言うとこの中ではオーバメヤンが一位ということになりますね。

え、でも得点期待値より点とってないんじゃないの?どういうこと!?となっているかと思いますが、つまり、ビッグチャンスを外す割合も多いんですが、全体のチャンスの中を占めるビッグチャンスの割合が多いため、結局決定力がある、みたいな感じになっている、ということでしょうか。

ちょっと日本語がややこしくてうまく伝わるかわかりませんが、シュート数としては限られていて、81本しか打っていないのだけど、そのうちビッグチャンスでのシュートが多くを占めていて、外す回数が比較的多いにも関わらず、得点数が結果として伸びている、ということです。

ちなみにラカゼットのシュート数はさらに少ない66で、エリクセンと同数なのでいかに少ないかがわかります。ただ、ラカゼットは逆に得点期待値11.5なのに対して実得点13とアグエロ、ケイン、サラーを凌ぐ+1.5の得点期待値をうわ回る得点力を記録しています。

また、アシストに関してもアシスト期待値4.08に対して実アシスト数8とえげつない数字を残しているので、これはオールラウンドなラカゼットの能力の高さを表していると言えるでしょう。逆に言えば、本当にチャンスだと思った時しかシュートを打たず、絶対に味方に決めさせられる、と思った時だけしかパスを出さない、『ラッキーゴール、ラッキーアシストを狙わない』型の慎重な選手という見方も出来るかもしれません。

とはいえ、この二人を合わせても得点期待値比+1にも満たないので、どうやらアーセナルの得点力の秘訣はこの二人ではないようです。ちなみに、他のクラブの選手だとマネ、アザール、ソンフンミンあたりは得点期待値比+4くらいの物凄い得点力を記録しています。

MF陣: 得点を稼ぐエジル&ジャカと・・・

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そんな中、アーセナルの選手の中で得点期待値を大きく上回って得点を挙げているのがエジルとジャカです。少し意外ではありますが、ジャカはやはり時々長距離から決めるのが大きく、またエジルはトレードマークのバウンドショットに象徴されるように、シュートはあまり打たないがいけると思ったら外さない、といいう感じでしょうか。

エジルはxG2.23に対して実得点5(+2.77)、ジャカはxG1.78に対して実得点4(+2.22)とどちらも絶対的な得点数は多くないながらも得点期待値比的には多くのゴールを決めています。アーセナル全選手の得点期待値を上回る分の合計が約5点強となっているので、この二人だけで実質その分はカバーできていることになります。(もちろんラカゼットの分他にもxG以上に決めている選手はいるのですが、その分外している選手もいるので相殺されています。)

と、ここまで読んでアレ?と思ったあなた!鋭いですね!笑 冒頭でアーセナルは得点期待値比+9点決めていると言っていましたよね!とすると、残りの4点分はどこからやってきたのでしょうか!

正解は・・・オウンゴールです!今季アーセナルはオウンゴールで4点を得点しているんですね!もちろん、オウンゴールが多いのは危険なエリアに危険なゴールを放り込む回数が多いということの裏返しでもありますので、マイナスな指標というわけではありませんが、アーセナルのxG比の得点が異常に多いのにはオウンゴールの多さが大きくものを言っていると言えそうです。

ちなみに、xG比で+7.7点を記録しているリバプールも同じくオウンゴールが4点あるようです。というわけで、まとめると、アーセナルのxGと比べて多く得点を挙げている背景にはジャカ・エジル・オウンゴールの影響が大きい、ということとなりました。ラカゼットもなかなかの決定力ですが、飛びぬけている、というほどでもありませんので、どちらかというとアーセナルの選手の決定力が、というよりも絶対的なシュート数が今季はとても少ないところにオウンゴールが比較的多く、MFが決定力を発揮したのが重なる、という若干運が絡んだ結果なのかもしれません。

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