徹底分析!ベルント・レノの大活躍

語ってみたGK,アリソン,ケパ,スタッツ,デヘア,レノ

今季序盤こそチェフにその座を譲ったものの、今や完全に正守護神のポジションをものにしたアーセナルのレノ。リバプールやチェルシーがアリソンとケパにそれぞれ70M近くの移籍金を支払っていることを考えると、それと遜色ないといってもいい活躍を見せているレノの20Mというのは大バーゲンだったと言えます。

今日は、そんなレノの活躍をスタッツ面から分析してみようと思います。

比較対象に選んだのは新顔のアリソン、ケパといまやプレミアリーグを代表するGKともいえるデヘア。データはSquawkaとプレミアリーグ公式サイトのほうから拝借しました。

活躍を測る指標としては、各スタッツについてそれぞれランク付けをし、その順位に応じてポイントを加算、その合計値のランキングを出すといういつも通り非常にアナログな方法で行きます(1位が4点、4位が1点、という具合)。GKのポジションとしての特性上、失点につながったミスの回数×3を得点からマイナスする、という特別ルールも適用することにしました。その他の数字は、出場時間による違いをなくすため、90分当たりの数字で評価します。

レノのビルドアップ力

まずは各GKのパス精度や、どれほど組み立てに貢献できているかを測るスタッツからみていきます。

Embed from Getty Images

スロー成功数一位: レノ

一試最も多くボールを投げてつなげているのはレノという結果になりました!一試合当たり7.38回と非常に高い数字で、その後にアリソン、そしてケパ、デヘアと続きます。ケパとデヘアはどちらも4.5回程度なので、一試合あたり3本近く差があることになります。

ゴールキック成功数一位: ケパ

ゴールキックの成功数はチェルシーのケパが6.96本で1位となりました。その後にレノ(6.28)、デヘア、アリソンと続きます。ちなみに、ゴールキックの平均距離ではレノが一位となっており、これはスタイルの違いもあるとは思いますが、レノが最もロングキックを蹴っているGKということでした。

ボール配給精度一位: レノ

精度(accuracy)、なのにパーセントではなく1以上の値での表示となっているので、実はこのスタッツが何の数字を示しているのかよくわからないのですが笑、恐らくsquawkaといか提供元のoptaが独自に算出したGKのディストリビューションの精度を表す値だと思われます。これもレノが一位となりました。上の二つと合わせて、レノが組み立て部門のトップに立ったといえそうです。

レノのシュートストップ力

続いて、恐らくGKの最も印象に残るプレイであろうシュートストップ部門です。

Embed from Getty Images

最多セーブ: デヘア

ここはイメージ通り、デヘアが4.42という数字をたたき出し、トップを獲得しました。次いでレノ、ケパ、アリソンとなっているのですが、これは守備が固いと浴びるシュートの総数が減ってしまうので、アリソンはだいぶ不利のような気がします。

最少失点: アリソン

今度は逆にチームの強固な守備がいき、アリソンが一位です。想像がつくかと思いますが、最下位はレノです。これもレノはあまり悪くないような気がします。笑

一失点あたりのセーブ数一位: アリソン

これは少しわかりにくいかもしれませんが、つまり、チームが一失点するまでの間に何度セーブをしてシュートを止めているか、という値になります。こちらもアリソンが3.35で断トツの一位となりました。もしかすると、守備陣が止めやすいシュートを相手に強いている、ということもあるかもしれませんね。以下はレノ、デヘア、ケパと続きます。

レノの飛び出し・空中戦

これは個人的に少し意外な結果となりました。

Embed from Getty Images

成功飛び出し数一位: アリソン

こちらも一試合当たりの数字ではアリソンが0.47で一位です。約二試合に一度ピンチを飛び出しですくっているということになりますね。二位はレノで0.37、ケパが3位なのですが、デヘアはなんと0.06、今シーズンここまで2度しか飛び出しに成功していません。

パンチング数一位: レノ

ここが実は意外だったポイントで、なんとこの4人では一試合当たりのパンチング数でレノが一位(0.74)となりました。ちなみにですが、チェフはさらに高い数字を記録しています。二位はアリソンでした。

ボールキャッチ数一位: レノ

“Claim"を訳しあぐねた挙句、ボールキャッチという言葉で妥協してしまったのですが、つまり、これはたんにボールをキャッチした回数ではなく、相手のクロスなどに出ていってボールをキャッチした回数になります。こちらも0.46でレノが一位となっており、この数字だけ見ると空中戦がそこまで得意ではないという印象は改めなければならないかもしれません。

失点につながるミス数最小: ケパ

Embed from Getty Images

そして、最後のミス数ですが、こちらはケパが失点に直結するミスは0と圧巻の一位となりました。次いでデヘアが1、レノが2、アリソンが3となっているので、合計点から×3点ずつひきたいと思います。

結果発表

・・・最優秀GKは

この4人のうちでの最優秀GKレノ!!!という結果になりました。得点の内訳は以下の通りです。

1位: レノ 29-6=23ポイント
2位: ケパ 21-0=21ポイント
3位: アリソン 26-9=17ポイント
4位: デヘア 16-3=13ポイント

薄々感づいてはいましたが、デヘアが今季はそこまで圧倒的な活躍は見せられていないということで、エデルソンやロリスを加えるとまた違う結果になるかもしれませんが、とりあえずレノがスタッツ面でケパとアリソンに現状勝っているというのは興味深いですね。

アーセナルファンが体感的に感じていた、『レノむちゃくちゃお得だった説』が立証された形になりました。GKとしてはまだまだこれからともいえる年齢ですし、できるだけ長くにわたってアーセナルで活躍を続けてほしいものです。

関連記事(広告含む)

Posted by gern3137