【覚醒なるか】リース・ネルソンの軌跡をたどる
ノッティンガム・フォレスト戦でチャンスをつかみ、2ゴール1アシスト、ついにアーセナルでのキャリアにおいて非常に大きな一歩を踏み出したリース・ネルソンですが、今回は彼のここまでのキャリアなども振り返りながら、紹介です!
ネルソンの基本プロフィール
ポジション: ウイング/FW
年齢: 22
国籍: イングランド(U-21代表) ロンドン出身
アーセナルユース加入: 9歳の時
アーセナルデビュー: 2017年9月、ヨーロッパリーグのケルン戦(当時17歳)
身長: 175cm
利き足: 右
残り契約: あと1年弱(来夏契約満了)
Transfermarkt推定による市場価値: 6.5m€
豆知識: ジェイドン・サンチョとは仲良し
ネルソンのプレースタイル
ネルソンはここまでの所、アーセナルでの出場がかなり散発的なものに留まっており、安定したプレー機会を得たのはローン先でに限られています。ただし、ユース時代からその能力の高さは評判で、ノッティンガム・フォレスト戦でも垣間見せた通り、得点力とスピードもあり、技術も申し分なし、と本来のポテンシャルを発揮できれば多くのプレイを万能に高いレベルでこなすことが出来る選手のはずです。
かなり分数が限られているため、断定的なことは言えませんが、1部リーグでのローンとなったホッフェンハイム時代と昨季のフェイエノールトでは、90分当たりのxG、90分当たりのxA、90分当たりのチャンス創出アクション数、ドリブル突破数など、攻撃でカギとなるウイングにとって重要な指標ではかなり良い数字を残しています(リーグも違うため一概には言えませんが、プレミアリーグでのサカの数字を上回っています)。
特に、xGからもわかる通り、ゴール前の得点機に顔を出す能力はウイングとしては際立っている印象です。
また、ネルソンは右利きながら、キャリアを通してどちらかというと右サイドを本職としています。現在のアーセナルの右ウイングのオプションであるサカとマルキーニョスは二人とも右利きなので、縦に突破してクロスを入れる、と言ったプレイがよりナチュラルにできるのもネルソン起用のメリットなりそうです。
ジェズス、マルティネッリ、そして最近はジャカと、アーセナルは中央や左に空いてるスペースに走り込むのが上手い選手が揃っているため、ネルソンを起用して右からクロスを多く入れる、というのは面白いアプローチになりそうな気もします。
ネルソンのキャリアの軌跡
ネルソンは9歳でアーセナルユースに加わると、そこからは順調にステップアップを続けてきました。
アカデミー時代から同世代の選手たちの中では随一の有望株との呼び声は高く、実際にまだアーセン・ベンゲルが指揮を執っていた頃のアーセナルで2017/18シーズン、17歳にしてデビューを果たします。時期的には、サカやスミスロウどころか、ウィロックやエンケティアよりも早いデビューとなりました。
この年ネルソンはファーストチームでも機会を掴みつつ、U-23では11試合9ゴール3アシストと素晴らしい数字を残しました。
そして、満を持して翌年ホッフェンハイムにローンに出ると、ブンデスリーガで23試合に出場、7ゴール1アシストを記録、出場分数ベースで見ると、約90分当たり1得点と素晴らしい得点力を発揮しました。
ここからついにアーセナルでの躍進が始まる・・・かに思われたのですが、実際にはそこまで順調にはいかず、19/20シーズンこそプレミアリーグ17試合に出場したものの1得点しか出来ず、ペペの加入とサカの右ウイングとしての台頭の影響もあって徐々にアーセナルでの出場試合を減らしていってしまい、翌年はプレミアリーグ出場は2試合のみ、昨季は出場機会を求めてフェイエノールトへとローンに出ることとなりました。
昨季フェイエノールトでは、当初はポジションを掴むのに苦戦したものの、最終的にはエールディビジで20試合以上に出場(2ゴール4アシスト)、カンファレンスリーグでも10試合で2ゴール3アシストを挙げ、チームの決勝進出に貢献するなど、一定の成績は残しました。
そういった意味では、デビュー当時、神童と期待された時に想定されていたよりはゆっくりにはなってしまっていたものの、少しずつトップレベルでの経験を積んできており、22歳とそろそろ定期的な出場機会が必要な年齢に差し掛かっているネルソンにとってはキャリアの分岐点ともいえる時期に来ていると言っていいでしょう。
常に『ポテンシャルは感じさせるのだが、プレミアリーグでは結果を出せない』という印象が拭い去り切れなかったネルソンが、ノッティンガム・フォレスト戦で素晴らしい結果を残したことで、サカやスミスロウ、エンケティアと言った選手たちに続き、一歩上のレベルへと進むことが出来るのかは注目です。
ディスカッション
コメント一覧
利き足に絶対的自信があり、あまりボールを見ずにプレイできる。同年代でもうしばらく(FWとして)プレイしていれば逆足も伸びていたかもしれない。…などとは言ってはいけないのだろう。才能ゆえの苦労は、チームプレイヤーとして結実した。オランダが関与した事。私は重要視しています。首脳陣が、もう少し逆足も使わせたいのは明白。本人の理解の仕方は…個性と言っていいのでしょう。
活躍は偶然ではなく、まず序列が落ちた選手が数人いる。監督が適切な判断をすれば、牙を研いでいた選手のやる気は凄いものになる。
ヴィエイラは事の重大さに気付き、ソアレスが苦笑するようなプレイを見せた。一朝一夕にはいかないだろうが、彼も期待できる。
ンケティアは逆の反応を見せた。…応援する立場としては辛い。が、それがチームというものなのでしょう。
改めて、こうやって過去の経歴を見直すと
出場数が必要そうな選手ですね。
安定して出場して、仲間との感覚や慣れを
構築できた後、調子を安定させられるタイプだと感じました。
そういう意味でも、放出ではなく
契約延長+スタメン安定出場をもう1年確保(ローン含む)ができれば2年後違う世界線が待っている気がします