アーセナルの冬の移籍市場のストライカー獲得に関する考察
ユベントス移籍が近づくヴラホヴィッチ
アーセナルのヴラホヴィッチ獲得に関する報道については若干不可解な点もあったが、その理由がどうやら明らかになったようだ。
話の出所はトリノで、昨夜複数のジャーナリストがユベントスがヴラホヴィッチ獲得に向けてオファーを出したと報じていた。どうやらヴラホヴィッチの移籍先は北ロンドンではなくユベントスになるようだ。
そもそも当初からアーセナルがヴラホヴィッチ獲得を実現させられる可能性は低いと見られており、ここまでの報道ではヴラホヴィッチ本人がイタリアに留まることを希望しており、ユベントスが第一希望であるためイングランドには来たくない、というのは一貫していた。
興味深いのは、アーセナルがここまで長く彼の獲得に向けて粘り強く交渉を続けたという点だ。報道が事実であれば、アーセナルは1月のほとんどをヴラホヴィッチ獲得のために費やし、そして最終的にユベントスが現れたため手を引き、他のオプションを探し始めたということになる。
興味深い点は色々とあるが、まずユベントスの財政状況がその1つだ。いくつかの記事や記者が彼らは昨夏債務方に陥っていると報じていた。昨夏ロカテッリを獲得した時ですらも37.5mユーロの移籍金をローン+買取義務という形式にせざるを得なかったのだ。
彼らが超後払いシステムなどで合意したのではない限り、ヴラホヴィッチの67m€という移籍金をどこから見つけ出したのは謎だ。
アーセナルはなぜヴラホヴィッチに拘ったのか+他のターゲットは?
そしてもう一つ興味深いのは、通常サッカークラブは獲得の見込みがない選手に向けたアプローチは行わないという点だ。ではなぜこのようなことになったのだろう?
ロカテッリの時と同じように、ユーベの腰を上げさせるために代理人が上手くアーセナルからの興味を利用したのだろうか?
外から見た限りではそのようにしか見えないが、もしそれが事実であれば、今後アーセナルのイタリアのクラブ-というよりもむしろイタリアのクラブの代理人-と取引する際の姿勢は変わってくるかもしれない。
もちろんヴラホヴィッチは素晴らしい選手で、ファンの期待もわかるが、報道を聞く限り、彼はアーセナルをマドリード、バルセロナ、あるいはユベントスに戻るための通過地点と捉えている節があった。
確かにアーセナルが世界一のビッグクラブではないし、アーセナルは過去にもこれらのクラブに選手を引き抜かれたこともある。
だが、アーセナルに加わる前からそのような考え方を持っているというのはかなり奇妙だし、正しい姿勢だとは思えない。
アーセナルが冬の移籍市場のほとんどを費やしたターゲットで空振りに終わってしまったのはフラストレーションもたまるが、少なくとも状況は明確になったし、他のターゲットに集中することが出来る。
アーセナルの改善できるストライカーはこの世界にヴラホヴィッチ1人ではないし、ラカゼットやエンケティアのアップグレードとなれる選手は数多くいるはずだ。
ルカ・ヨビッチ
噂に上がっている名前の一つがレアルマドリードのルカ・ヨビッチのローンでの獲得だ。フランクフルトのスターだった時と比べてスペインでは全く輝けておらず、自信喪失状態にあるが、彼がブンデスリーガ時代の輝きを少しでも取り戻せれば、シーズン末までのローンというのは両クラブ、そして選手本人にとって三方良しの移籍となるだろう。
レアルは不振の選手に経験を積ませ自信をつけさせる(そして、もし売却するのであれば市場価値を上げる)ことが出来るし、アーセナルは得点源を手に入れることが出来る。
これは理にかなっているように見えるし、同時に夏まで資金を節約できるので、本当にチームに必要なストライカーの判断をその時点で行うことが出来る。
もしクラブが売り手を見つけることが出来ればオーバメヤンの売却を望んでいるのは間違いなく、彼の短期的な代役としてヨビッチは適しているだろう。
アレクサンダー・イサク
もう一つのオプションはレアル・ソシエダのアレクサンダー・イサクだ。彼はユーロで印象的な活躍を見せ、長身でアスリート力もフィジカルもある選手だ。彼は22歳でここまでのアーセナルの獲得方針とも合致しているし、フィオレンティーナよりもソシエダは少しは交渉相手としては楽な可能性がある。
今季は彼は8ゴールしか挙げられていないが、昨季は17点、その前のシーズンは16点を挙げており、マドリードからローンに来ていたウーデゴールとも共にプレイしていた。
彼はゴールに後ろを向いてもプレイできる選手で、技術も高く、ボールタッチも良い選手だ。これはアルテタがラカゼットに要求しているプレイと似ており、彼のシステムに向いているように思われる。
そして、イサクはラカゼットよりかなり背が高く、かつ恐らくスタミナも秀でているだろう。
彼はそこまで決定力は高くないかもしれないが、まだ若く、今後成長してくれるだろう。彼は移籍金次第だが良いオプションのはずだ。
アーセナルがこの取引を実現させられることを願おう。もしそれがこの冬には不可能なのであれば、冬にローンでヨビッチを獲得し、夏に再トライするというのが賢い策に思える。
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アーセナルの冬のストライカーの獲得候補に関しては、こちらでも紹介しています!
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