ラムズデールの30m£という移籍金は決して高いものではなかった
ボーナス込みで最大30m£程度とされる移籍金でアーセナルに夏に加わったアーロン・ラムズデールだが、彼はすぐにアルテタのファーストチョイスの座をつかみ、4試合でクリーンシート3、失点は1のみと北ロンドンで素晴らしいスタートを切っている。
しかし、ラムズデールのアーセナル移籍は当初、ファンや解説者からかなりの批判と共に迎えられていた。
やはり2シーズン連続で降格したチームに在籍していたという点の影響が大きかったようだ。ただし、これらのクラブでラムズデールがMVPに選ばれたという事実は顧みられなかったのだ。
ただし、アーセナルでのデビュー戦はカラバオ杯のウエストブロム戦となったのだが、この試合が終わるころには既にアーセナルファンはラムズデールの名前を歌い始めていた。
この試合でファンと監督からの信頼を得ると、昇格組のノリッジ戦でプレミアリーグ・ホームデビューをラムズデールは果たした。彼の気迫のこもったプレイとセレブレーションはファンから好評で、すぐに彼は気に入られる存在となった。
この試合をラムズデールはクリーンシートで終え、その後はよりタフな二試合、ターフムーアでの試合とノースロンドンダービーを迎えることになったが、バーンリー戦でもクリーンシートを達成しガナーズは勝利を収め、バーンリー相手にクロス対応も全く問題なく、相手選手に押し負けることはなかった。
その一週間後、今季初のノースロンドンダービーに臨んだガナーズだったが、前半にハイクオリティなゴールを3つ挙げるなどトッテナムを圧倒し、サカとスミスロウの二人が輝いた。
この試合ではラムズデールも活躍し、クリーンシートこそならなかったものの、ルーカス・モウラを止める素晴らしいストップも見せ、3-1での勝利に貢献した。
そして、さらにボール配給の正確さも目立ち、場合によっては精度の高いロングボールを前線に蹴るのを厭わないのもアーセナルファンは好意的に受け止めている。
この試合を通して、多くの攻撃の起点となっただけではなく、オーバメヤンの得点も演出した。
彼につけられた30m£という移籍金が、ラムズデール獲得が議論を呼んだ理由の主要な要因だと思うが、私が思うに、これはそこまで法外というほどではない。
まず、シェフィールドは18m£払ってラムズデール獲得を行っており、クラブがこれ以下の移籍金で納得する可能性はほとんどなかった。
そして、ブレイズは特に焦ってラムズデールを売却する必要もなく、プレミアリーグ昇格に向けて彼をチームに留めたままシーズンに臨みたいと考えていたはずだ。
アーセナルがまず最初に張った額は24m£とされているが、それがクラブを動かすのに必要な最低ラインだったのだろう。
アスレチックが報じた所によると、ここからもしラムズデールがファーストチョイスのGKとなり、出場数が増えるのであれば、6m£のボーナスを支払うという形の取引となっているようだ。
アーセナルは2018年に26歳のレノ獲得に22m£を支払っており、23歳でファーストチョイスが務まるレベルのGKに支払う額が30m£というのはそこまで高いとは言えないだろう。
もし彼が契約通り5年間活躍してくれるのであれば、あるいは、今後もイングランド代表として呼ばれ続けるのであれば、30m£ですらお買い得といえるかもしれない。
彼の派手なアクションやセレブレーション、そして将軍さながらに守備陣に指示を飛ばし、規律を整える姿はファンの心をつかんだ。
彼のような情熱あふれるGKはファンが求めていたものであり、まだまだアーセナル在籍期間は短いものの、今後に大きく期待が持てるし、この先何年も彼がアーセナルの正GKを務めてくれることを願おう。
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