アーセナルに関する移籍市場最終日の注目ポイント
海外サッカーファンにとっては一年に一度、常にニュースに翻弄されることになる移籍市場最終日が今年もやってきました。昨年はトーマス・パーティの衝撃の移籍で移籍市場が幕引きとなったのは記憶に新しい所です。
アーセナルはここまでの段階でかなり獲得を決めており、例年ほど大きなニュースはないかもしれませんが、最終日に動きがあるかもしれない選手・ポジションをまとめました。
獲得
冨安は来るか!?
攻撃的MF、左サイドバックの控え、CMF、GK、CBと有力な若手をこの夏獲得したアーセナルですが、彼らに加わりそうなのが、同じく22歳の日本代表DF冨安健洋です。
噂が出たのが今日の夕方なのですが、アーセナルが獲得に動いているようだという第一報をデイビッド・オーンスティン紙が報じたのを皮切りに一気に加速、既にファブリツィオ・ロマーノ氏のhere we go済み、と今の時点(31日20時)でかなり移籍は決定的と言えるところまで行っているようです。
Takehiro Tomiyasu to Arsenal, agreement reached and here we go! Personal terms agreed and Bologna will receive €20m plus €3m add ons. ⚪️🔴🇯🇵 #AFC #DeadlineDay
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) August 31, 2021
Medical during the afternoon and then official announcement. Here-we-go.
ただし、オーンスティンから、右サイドバックの放出の行方如何によってはまだ冨安獲得は決まったわけではない、というツイートも出ているので、まだ100%確定というわけではないようです。
🚨 Arsenal sealing Tomiyasu depends on Bellerin / Maitland-Niles situations. Everton loan bid for AMN not currently acceptable to #AFC. Bellerin loan to Real Betis more likely at present – medical would be in London if agreements struck @TheAthleticUK #EFC https://t.co/WNg4IWm6uj
— David Ornstein (@David_Ornstein) August 31, 2021
合計で23m€程度の移籍金となるのではないかと各所で報じられており、これは年齢と実績を考えれば妥当といえるでしょう。CBと右SB両方が務められる選手で、その点ではホワイトを彷彿とさせるところがありますが、一方でスタッツを見る限り空中戦にもかなり強いです。
ガンガン上がっていくというよりも、どちらかというと守備的なサイドバックのようですが、これがアルテタの求める右サイドバック像ということなのでしょうか。
メディカルを通らない、ファックスが故障、などといったイレギュラーなケースが起きなければ実現の可能性は高そうですが、最後まで何が起きるかわからないのが移籍市場でもありますので、ハラハラしながら見守りましょう。
ストライカーと中盤?
流石に深読みのし過ぎかもしれないですが、かなり早いペースで、まだ英国時間午前中の段階で冨安遺跡の話が進みましたので、こうなってくるときになるのはアーセナルは最終日の午後にもう一人くらい誰かの獲得があるのだろうか?という点です。
一瞬リヨンのFWムサ・デンベレの獲得を目指しているのではないか、という噂は出ましたが、ストライカーに関しては恐らく放出とセット、最後の最後に急展開で現有FWの移籍が決まったりしない限りは獲得もないのではないかと思われます。
一方で、むしろより可能性があるとすれば、現状既に比較的手薄となっている中盤でしょうか。
エルネニーにも移籍の噂があり、そうなるとCMFはパーティ、ジャカ、ロコンガの3人しかいなくなってしまいます。ロコンガはここまで目覚ましい活躍を見せているとはいえ、まだプレミア初年度の若手ですし、アフリカンカップオブネイションズでパーティの離脱の可能性が高いことも考えると、ユースで誰かファーストチームに昇格させられそうな選手の目途が立っている、という状況でなければ、クラブがもう一人誰かの獲得に動いても不思議ではありません。
この夏噂が出た選手だとアワール、ビスマあたりですが、どうなるでしょうか。
放出
ネルソン
当然ながら、アーセナルは獲得だけではなく放出も進める必要があります。欧州コンペティション出場権がないクラブとしては多すぎるといってもいい数の選手を抱えており、まず今日の退団の一人目となりそうなのがリース・ネルソンです。
ただし、ネルソンは契約を1年延長してからのローンという形でフェイエノールト移籍が近づいているようなので、1年後もまだアーセナルとの契約は1年残ることになります。
基本的には来年の退団が既定路線だとは思いますが、フェイエノールトでの活躍次第ではアーセナル復帰もなくはない、といった形式の契約でしょうか。アーセナルユースの星として、ここから大逆転での復帰劇に期待したいところです。
ベジェリン
同じくローンでの移籍が濃厚となっているのがベジェリンで、こちらはスペイン、レアル・ベティス行きに近づいているようです。
ひと月になるのはその移籍の形態で、オーンスティン氏は買取オプションなしのローンとなるようだと報じています。
🚨 Real Betis have reached an agreement with Arsenal to sign Hector Bellerin on loan — no option to buy. Working on final details of personal terms — 26yo RB taking a pay cut to get career back on track. Medical in London this afternoon @TheAthleticUK #AFC https://t.co/KeiRdL3HFW
— David Ornstein (@David_Ornstein) August 31, 2021
もしこれが事実だとすると、そもそもベジェリンは翌年の完全移籍が保証されているわけではなく、しかも減俸を受け入れてまで移籍をなぜそこまで強く望んでいるのか、若干奇妙には感じられます。
外野から見れば、もしベジェリンが望むのであれば右サイドバックとして十分チャンスはありそうなだけになおさらです。
昨夏アルテタが移籍を望むベジェリンをこの夏の移籍を条件に慰留した、という報道も出ていましたが、だとすると突然評価を受けなくなったと考えるのも不思議な気はします。
ただ、理由は若干不透明ながら、ベジェリンのベティス移籍もかなり実現可能性は高そうです。
メイトランド=ナイルズ
この夏アーセナルを去る可能性がかなり高そうなもう一人の右サイドバックがナイルズで、エヴァートンがローン+買取オプションという条件でオファーを出しているそうです。
アーセナルとしては納得のいく額でのオファーではなかったようなのですが、ナイルズ自身がインスタグラム上で『俺は自分が求められていて、プレイできるところに行きたいだけなんだ』というメッセージを投稿したことで状況は複雑になってしまいました。
ここまで出番がゼロというわけではなく、状況次第で十分残留もあったかと思いますが、今日の午後ナイルズはアルテタに直接移籍を直訴する予定だという報道もあり、ここまで選手が移籍を望んでいるのであればチームに留めるのは難しいかもしれません。
ただ、アーセナルは移籍を容認するためには、適切な形でのオファーをエヴァートンから引き出す必要があるでしょう。
ナイルズの去就もまた、アーセナルの中盤の獲得事情に影響を与える可能性もなくはなさそうです。
Ainsley Maitland-Niles on Instagram after Arsenal reject Everton’s loan offer for the midfielder #AFC pic.twitter.com/5RwWEQLGd9
— Chris Wheatley (@ChrisWheatley_) August 30, 2021
エンケティア・エルネニー?
他に移籍の可能性がありそうな選手で言うとエルネニー、またクリスタル・パレスが継続してエンケティアに興味を示しているという報道は出ています。ただし、アーセナルの評価額とパレスが出す用意がある額がかなり離れているようなので、実際に移籍が実現するとすれば、アーセナルが選手獲得などの兼ね合いでどうしても資金ねん出の必要があり妥協する、あるいはパレス側が折れてより高額の移籍金をギリギリになって提示する、というパターンでしょうか。
現状チーム状況的にはオーバメヤン、ラカゼット、マルティネッリ、バロガンとストライカーは一応揃っているので、こちらも成立する可能性はなくはないかもしれません。
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