arseblog氏によるチェルシー戦振り返り
絶不調と言える今季に2003/04シーズン以来となるチェルシー相手のダブルを成し遂げるというのはまさに今年のアーセナルらしい、といえるだろう。
昨日は奇妙に楽しい夜だった。これが私が見たいアーセナルのスタイルかと言われれば答えはもちろんノーだが、今季のアーセナルを見るに、スタンフォードブリッジで華やかで攻撃的なサッカーをしようとするのが賢い考えだとは言えない。
簡潔に言えば、この試合でアーセナルは自身の至らない点を認め勝利を収めたのだ。
チェルシーは敗北し、アーセナルは勝ち点3を手にした。喜ばしい。
もちろん、既に今季のプレミアリーグはアーセナルにとってそこまで意味の大きくないものとなっており、このような試合の喜びが多少失われたのは否めない。
より結果が重要となる試合であればまたアプローチや感じ方がも違ったかもしれないが、かといってそれをそこまで気にする必要もないだろう。我々は勝利し、チェルシーが負けたのだから。
アルテタは3バックを選択し、マリを中央に、その横にホールディングとガブリエルという布陣を敷いた。マリは試合前半に失点物のミスもあり、レノがハフェルツと1対1になったが、バーの上に外してくれて助かった。
この場面ではマリのプレイはまずかったが、彼へのガブリエルのパスも少々不安があり、これはこの試合に共通して言えるテーマだった。
もしかすると、これが最近ガブリエルよりもマリが起用されることが多い理由なのかもしれない。この試合でアーセナルは60-70%台のパス成功率の選手も多かったが、マリは93%だった。
だが一方で、ガブリエルはクリア10に2度のシュートブロックを記録している。アルテタは彼ら二人を共存させるような何か奇策を編み出すことを考えるべきかもしれない。
アーセナルの得点は、チームがかなり高い位置でチェルシーにプレスをかけた所で訪れた。バックパスがそのままゴールになるところだったが、何とかケパが弾き出したところをオーバメヤンは見逃さず、スミスロウのシュートは少々怪しかったもののゴールに収まった。
スミスロウの活躍に値する得点だった。彼はそれだけの活躍を見せているし、私のお気に入りの選手の一人になりつつある。
システムと厳格な構造から解き放ってやれば、彼は勇敢さをもって溌剌とプレイする。見ていて非常に楽しい選手だ。
チームの他の選手がしばしばよどんだ水たまりのようなプレイを見せる中で、スミスロウだけはまるでレモンと氷を浮かべた炭酸水のようなプレイを見せる。
もう一度強調しておくが、彼の得点でチェルシーは敗北し、我々は勝利したのだ。なんという若者だろう!
アーセナルのプレスが効果的に得点に繋がったのを見るに、それをもっと活用できなかったのは少し残念ではあるが、ここからチェルシーは試合を支配し、何度かチャンスを作った。
サカの右WBとしての守備は良いとは言えず(監督自身が彼を左サイドバックで使うことにすら守備面の懸念を表明したことを考えると、当然と言えば当然なのだが)、チェルシーはそれをうまくついていた。
だが、シュートはブロックされ、レノはソリッドだったし、チームが全員でハードワークしたことに疑いの余地はない。
彼らは、既に諦めて、夏の休暇のことを考え始めているようには見えなかった。
ベジェリンが登場し、ウーデゴールへの素晴らしいタッチからシュートに繋げたかと思うと、アクロバティックなクリアを見せ、そして着地で怪我をして退かなくてはならなかった。
右サイドバックがベンチに大量にいたのは結果的に良い案だった。
試合の終盤でレノはズマのシュートに良いセーブを見せたかと思うと、ジルーが相変わらずのしなやかさでリバウンドを逆足でポストにたたきつけるというプレイでわたしを感服させた。
アディショナルタイムにはチェルシーが我々のボックスにボールを放り込み始めたが、我々はそれをものともしなかった。
このような結果を出すのが遅すぎる?
確かにそれはそうかもしれないし、アーセナルの問題点、今季のひどさはわかっている。
私は文字が読めるので、試合結果を読めるし、それについて書いたこともある。試合も見たし、それについての話もした。
この試合ですべてが変わるわけではないし、何か我々が新しいことをもなんだわけではない。
だが、我々は今季不運な形で何試合か落としているし、多少の幸運で試合をモノにすることがあってもよいだろう。
私はチェルシー相手の勝利を単に楽しみたいと思う。それはアーセナルが勝利してチェルシーが敗北したという意味なのだから。どのような形や文脈でそれが起きたかに関わらず、それは私の世界では喜ばしいことだとされている。
チームが危機にあるのは見て取れるし、この試合の結果は究極的には大した意味がないものかもしれないが、チームはこの試合を意味がないかのようなプレイを見せてはいなかった。
我々は素晴らしい試合を見せたかと言われればそれは違うが、努力は見えたし、このような姿勢を数字で荒らすのは無理だが、それでも重要な事であるのには違いない。
チェルシー 0, アーセナル 1。ハハッ!
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コメント一覧
ジルーのズコーッはもはや伝統芸能の域ですな
だからすきだ