【NEXTナーゲルスマン】アーセナルの新コーチ・カルロス・クエスタの経歴が凄すぎる件
先日、ユングベリとサル・ビッボ(第二GKコーチ)の退団と、それと同時に、セットプレー指導のスペシャリストゲオルグソン、スペイン人の若手コンビ、カルロス・クエスタとミゲル・モリーナというコーチが新たにアルテタのスタッフに加わることが発表されました。
イナキ・カナ現GKコーチが誰か新しく第二GKコーチを連れてくるのではないか、という気がしますし、もしかするとまだもう少しコーチ陣の出入りがあるかもしれないので、それが落ち着いたあたりで新コーチ達はそれぞれ紹介したいと思いますが、今回特にそのうちの一人、カルロス・クエスタさんの経歴がとんでもなかったので紹介します。
まず、特筆すべきは25歳というその年齢でしょう。1995年生まれで、選手の多くよりもさらに若い年代のコーチが個人指導担当というのは非常に興味深いです。今まではユース年代のコーチ経験はあるものの、トップチームでの実績は全くなく、アーセナルが初めてとなります。
ではなぜ彼の才能がアルテタに見いだされ、今回のポジションを勝ち取ったのでしょうか。
クエスタはスペインバレアレス諸島のマジョルカ島に生まれ、地元のサッカーチームでプレイをしていました。このころバレアレス地域のU-18代表として、マルコ・アセンシオとチームメイトだったそうです。
もともとコーチングへの興味を抱いており、既に地元チームではプレイしつつ指導もこなしていましたが、18歳の時に、選手ではなく、監督としてのキャリアを目指すことを決め、スポーツサイエンスを学ぶためマドリードへと移住します。
そして、ここからが凄い所なのですが、とんでもない行動力で、まず戦術専門のジャーナリストに連絡を取り、自身の記事を出版してもらうと、その後はマドリード中のコーチをTwitterでフォロー、メッセージを送りまくったのだそうです。
その中で、数少ない返信をもらった指導者から与えられたチャンスをつかみ取り、ユース選手たちのアシスタントとしてなんと19歳でアトレティコ・マドリードで働き始めました。
そして、その才能が認められ、その後アトレティコで最年少のアンダー世代のコーチに昇任します。
ですが、これでクエスタは満足しません。この後スポーツサイエンスのコースも修了したのに伴って、世界のトップ監督から学びたいという熱い思いを胸にヨーロッパ中を回る旅に出ました。(ちなみにこの時にモウリーニョには直筆の手紙を何度も送ったそうですが、返事をもらえなかったそうです)
トップレベルのクラブから、有能な指導者がいると聞けば北欧の二部クラブなどまで、旅して回ったクエスタですがこの中にはコーチングスタッフの伝手を辿って練習に参加したマンチェスター・シティも含まれており、『ペップからは周囲に有能なスタッフをそろえることの重要さを学んだ。特にアルテタだ。彼は素晴らしい監督になると思う』と既に語っていました。
アルテタの目線でいうと、この時何かクエスタの中に才能を感じ取っていたのでしょうか。
その旅の末に、ユベントスでのポジションを勝ち取り、U-17のコーチ(監督?)としてここ二年間働いていましたが、晴れてアルテタに白羽の矢が立てられ、今回アーセナルのトップチームに加わることとなりました。
夢は監督としてチャンピオンズリーグを優勝することだそうで、もちろん非常に若く、経験は少ないながらも、アーセナルは次のナーゲルスマンのような存在になりうる、とんでもない天才コーチの招へいに、もしかすると成功したのかもしれません。
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