アーセナルの次の監督候補10人 中編
レスター戦の選手採点はなしです!(この記事は前編の続きとなっています。)
モウリーニョ
二度のCL制覇と三度のプレミアリーグ制覇を経験しているモウリーニョは、良くも悪くも最も話題になっているエメリの後継候補だろう。だが、彼がアーセナルにフィットするとは思えない。
サンジェイ、ヴィナイ、エドゥの三人はアーセナルの魅力的なサッカーを行うサッカークラブとしてのイメージを向上させようとしているが、モウリーニョはそれとは真逆の一歩だ。
ネガティブで、意見が分かれ、高額な選手獲得を要求する。ベンゲル時代のアーセナルをすべて否定するような存在となるだろう。
中にはトロフィーをもたらしてくれるならばそれもやむなし、という意見のファンもいるのかもしれないが、クラブ上層部はそれとは異なる信念でクラブを運営しているはずだ。
そもそも直近の2クラブ、チェルシーとユナイテッドでは彼は何百億も費やしておきながら、成功の期間は非常に短かった。アーセナルにトロフィーをもたらせるかどうかですら、議論の余地はある。
ロペテギ
2018年には、ロペテギはスペインを復活させ、2018年W杯の優勝候補に押し上げた監督だった。W杯予選ではスペイン代表は無敗だったのだ。
だがその後、ロペテギはジダンの後をマドリードで継ぐことに同意し、それがリークされ、W杯直前で代表監督を解任された。これはスペインにとっても災難だったが、ロペテギのその後のマドリードでの時間も酷いものだった。
たった14試合を指揮しただけでレアルから見放され、その後彼はセビージャに移り、そこで指揮をとっている。
だが、ロペテギのスタイルはアーセナルにフィットすることは間違いない。彼は主に4-2-3-1あるいは4-3-3を用いて攻撃陣に自由にプレイさせることを好む。
スペインユース時代、そしてA代表でもイスコが彼にとってのカギとなる選手で、彼のようなキラーパスとドリブルを併せ持つ選手がロペテギのスタイルを象徴している。
レアルマドリードではイスコを活かしきれず、トロフィー獲得歴はないものの、セビージャでは安定しているようだ。
総合的に見て、スタイル的にはアーセナルにあっているが、トップレベルで結果を残している監督というわけではないという点で少しリスキーなチョイスだといえるかもしれない。
アッレグリ
アッレグリは優秀な戦術家として知られ、4-4-2, 3-5-2, 4-2-3-1などのバラエティ豊かなシステムを柔軟に使いこなすことが出来る。
アッレグリのチームはボール非保持時は基本的に強固なブロックを形成し、ピッチの中央を固めることが多い。
9年で13のトロフィーを獲得という優秀なイタリアでの成績のおかげで2018年にはアーセン・ベンゲルの後継者の第一有力候補と見られていた。
アルテタ
2018年のベンゲル候補者リストには元アーセナルMFのミケル・アルテタも含まれていた。
アルテタはもうすでに4シーズンにわたってマンチェスターシティで、グアルディオラのアシスタントを務めている。
シティが最初のタイトルを獲得した2018年に、サネとスターリングの能力を最大限に引き出した功績は良く知られており、グアルディオラ自身も、アルテタが彼の後を継げばシティで成功を収めるだろうと太鼓判を押している。
『彼は既に素晴らしい監督の資質があるし、将来成功を収められると思うよ。彼はまだ若いのに、ビッグネームの選手たちを扱う経験があり、遅かれ早かれ監督になるだろう。
時々私と意見が異なることはあるが、それを参考にチームを変えることが出来ることはそれはポジティブだし、彼はシチュエーションを読むのがとてもうまい。
ミケルの仕事への姿勢も素晴らしく、分析力も凄いんだ。私を大いに助けてくれているよ。』
重要な試合を左右するのはほんの少しの違いを見つけ出す能力ということは往々にしてよくあることだが、その点ではアルテタは素晴らしい監督になる素質を備えているといえそうだ。
彼は2018年の時点ですでにエメリに次ぐ候補と目されていたし、元アーセナルの選手でもあり、チームに成功と攻撃的なサッカーを取り戻してくれるだろう。
唯一不安なのは、ここまでアシスタントコーチとしての経験しかなく、チームのトップとしての経験が不足していることくらいだろうか。
(後編に続きます)
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