『ブラックアーセナル』出版のお知らせ
来月、『ブラックアーセナル』という北ロンドンに本拠地を置き、民族的・文化的多様性に富むアーセナルがいかにイギリスにおいて『黒人のクラブ』として黒人のサッカーファンが自らのアイデンティティを重ねられる存在となり、そしてサッカーの枠組みを超えたインパクトをイギリス社会に迫ったか、という経緯に迫る書籍を翻訳・出版することになりましたのでお知らせです。

概要
本書はロンドンのLSE(ロンドン・スクールオブエコノミクス)で教授を務めるクライヴ・チジオケ・ヌウォンカさんとイズリントン出身でアーセナルファンのライター・学芸員のマシュー・ハーレさんが編纂者として、アーセナルと黒人らしさ、英国で暮らす黒人としてのアイデンティティにかかわりの深い多彩な著者が一章ずつ寄港する、という形式の本となっています。
どちらかというと1970年代、まだサッカー界でもサッカー界外でもまだ当たり前のように人種差別が行われ(もちろんそれは現在もなくなったわけではないですが)、黒人のサッカー選手に対して公の場で公然と人種差別的な罵倒が飛ぶのが当たり前だった、のような時代から、80年代90年代を経て2000年代以降、グローバルなサッカーチームがある程度普通の存在になるまでに焦点が当てられています。
執筆者や各章の紹介
28章あるのでその全てを紹介することはできないのですが、よりアカデミックな目線でブラックアーセナルという現象を分析した記事(1、2、28章など)から、スタジアム前でチキンを売っていた現地のファンの40年前のスタジアムの様子の回想、アーセナルのクラブスタッフとしてコミュニティ向けの運動に関わる方による記事など、多岐にわたる内容となっています。
また、元アーセナルの選手としてイアン・ライトやポール・デイヴィスも寄稿しており、他にもThe Athleticの記者のエイミー・ローレンスさんやジェームズ・マクニコラスさんの章もあります。
発売日など
発売日は12月18日(ですが、恐らく大手オンラインショップなどで購入すると届くのは2-3日後くらいになりそうです)。予約などは以下から可能です。ページ内に全章タイトルなども掲載があります。




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