アーセナル22/23選手紹介兼シーズンプレビュー FW編
ガブリエル・ジェズス
これまで監督就任以降、どちらかというと守備陣の補強が多かったアルテタアーセナル(既にオーバメヤン、ラカゼット、ペペが居たというものあるが)だが、そのアルテタが満を持してチームの攻撃の核に据えることを選択したのは古巣マンチェスター・シティ、ブラジル代表のジェズスだった。
ブラジル・パルメイラス時代はクラブ代表共にストライカーとしてのプレイが注目を集め、世界中のビッグクラブがその獲得を目指したが、その後は少し自信喪失気味の期間などもあり、サイドでのプレイも増えた。
今季は中央でのプレイがメインとなることは間違いなく、その能力に間違いはないながらも、シティ時代のスターの一人、という立場からアーセナルに来てチームを引っ張らなくてはならない立場となりさらに本領を発揮する、という流れは以前のアレクシス・サンチェスを少し思い起こさせる。
ここまでの所、得点アシスト両方が出来て、スピードを活かした裏抜けと献身的な前からのプレス、ポストプレイにドリブル突破と、彼に出来ないことはないのではないかと思わせるほどの大活躍を見せている。
シティ時代も十分質の高い選手ではあったが、アーセナルでかつて10代の頃に欧州中が思い描いたような世界最高峰のストライカーとしてのプレイを今季は見せられるだろうか。
エディー・エンケティア
ユース年代では圧倒的な得点力を誇り、イングランドU-21でもそれは同様だったが、オーバメヤンとラカゼットの壁に阻まれクラブではあまり出場機会を得られていなかった大器。昨季オーバメヤンの放出とラカゼットの不調により、ついに安定した出番を得ると終盤はチームのエースとして得点力を発揮した。
一貫してアルテタは彼をこう評価する旨をコメントしており、フリー移籍が濃厚と見られていた状況から一転、契約延長となった。
ジェズスが君臨しているため今の所途中出場がメインだが、短い時間でも得点の香りは感じさせ、今までと違う所を見せている。カップ戦とヨーロッパリーググループステージが始まってから腕の見せ所となりそうだ。マルティネッリが好調なのでなかなか難しいかもしれないが、サイドの層がアーセナルは今季手薄であることもあり、ジェズスとピッチ上で共存する形ももう少し見て見たい。
ガブリエル・マルティネッリ
鮮烈デビューを果たした新戦力のジェズスの陰に少し隠れてはいるものの、今季彼と同じく3点を上げており、ウーデゴール、ジェズスと3人で攻撃の中心となっている。アーセナルデビュー当初はゴール前への走り込みが持ち味のアタッカー、という趣だったが、最近はクロス・パス精度も大きく向上しセットプレイのキッカーも任され、南米のウイングらしいトリッキーなプレイやドリブル突破なども見せるように。最近最も成長しているアーセナルの選手の一人と言っていいだろう。
昨季はスミスロウと左サイドのポジション争いを繰り広げたが、今季ここまでの所は完全にスミスロウをベンチに追いやり不動のスタメンとなっている。一瞬右サイドでプレイすることもあったので、サイドの層が薄い今季は右サイドでプレイすることもあるかもしれない。
ブカヨ・サカ
シーズン当初は若干コンディションが整っていないのかとも思わせたが、最近は少しずつ調子を上げてきている。5試合で無得点とはなっているが、やはり昨季の活躍が鮮烈すぎたのか、相手から複数の選手でのマークを受ける場面などもあり、そのおかげでアーセナルの逆サイドの攻撃がやりやすくなっている、という側面はありそうだ。
特に心配するほど不調だとは思はないが、実質的に今季は右サイドの控えがチームにいないため、休ませるのが難しいのが懸念か。昨季本格的にプレミアリーグトップクラスのウイングとして数字に残る結果を残しただけに、相手から厳しいマークをかいくぐって今季も結果を残すことが出来るかに期待が集まる。
マルキーニョス
アーセナルは夏の移籍市場を通してムドリクやネトといったウイングの獲得に動いていたようで、もう一人ウイングをチームに加えたいとアルテタが考えていたのは間違いないだろう。
ただし、エルネニーの離脱の影響もあって、結果的には獲得はならなかった。そのため、特に右ウイングを本職とする選手がサカ一人となっているが、その負担を減らせるかもしれないとして注目されている一人がマルキーニョスだ。
左利きの右ウイング、というプロフィールはサカと同じで、ユースなどでのプレイを見る限り、まだ19歳ながらフィジカル面などはかなり完成されており、そこまで心配はなさそうだ。
もちろんブラジルからイングランド移籍初年度ということで、いきなり活躍を期待するのは少々難しいかもしれないが、一応一部のサンパウロで少しは出場機会は得ており、ブラジル4部から来たマルティネッリがいきなりヨーロッパリーグやカップ戦で十分に活躍したという前例もある。
昨季そろそろ準備は整っているのではないかと思われたサリバをローンに出したアルテタがチームに留めたくらいなので、もしかすると今季のサプライズとなるかもしれない。
リース・ネルソン
昨季はローン先のフェイエノールトで最初こそ苦戦したものの、シーズン終盤は復調、悪く無い活躍を見せた。とはいえ、アーセナルでポジションを得られるとはあまり予想されておらず、移籍が濃厚なのではないかとみられていたが、怪我をしてしまったため残留となった。
怪我からの復帰にはもうそこまで長くはかからないようではあるし、アーセナルで機会を得る今年が最後のチャンスであることは間違いない。メインのポジションである右ウイングの控えが明確に存在していないことも追い風となるだろう。
デビューがかなり早かったため、ずいぶん昔からいるように感じられるが、まだ22歳と若く、アーセナルで一度も安定して機会を得ていないため、エンケティアのようにプレイ機会を得れば化ける可能性はなくもない。
ドイツやオランダでのローンなど、年齢の割には経験はそれなりにある選手でもある。10代の頃にはサカやエンケティア、スミスロウらを抑えてアーセナルユース1の天才と評価を受けていたかつての神童の逆襲は今季見られるだろうか。
ディスカッション
コメント一覧
たしかベンゲルさんが大学といっしょにモチベーションの研究してて
成功へのモチベーションはかなり若いときにカタチづくられて
ときどきで変化はするがモチベーション自体は大人になってからは身につかない
これまでタイトルを獲得してきたジェズスがわざわざアーセナルに移籍してきて
プレシーズンから接触プレーもいとわない、このモチベーションは何でしょうか
これまでの自分に納得いってない、本当にトッププレーヤーになるという
自己実現以外の何ものでもない、これはスゴいことです
ガビとジェズスの爆発的なペースはプレミアのインテンシティを持ってしても一段抜けてます
そもそも能力が抜けてるサカ含めたこの3人はちょっと止めれないのでは