アーセナル22/23選手紹介兼シーズンプレビュー 攻撃的MF編

選手紹介

マルティン・ウーデゴール

16歳にして欧州中の注目を集め、結果的にレアル移籍を勝ち取ったものの、スターが集うレアルマドリードでは本領発揮できたとは言えず、少し不本意なキャリア序盤を過ごすことにはなったが、まだまだ23歳と若く、アーセナルではついにかつて期待されていたような活躍を見せ始めている。

既にレアルマドリードでCLに出場した経験などもあり、ノルウェー代表でもキャプテンを務めている経験が買われ、今季からアーセナルの新キャプテンに就任。その人格や模範的なプロフェッショナルである点もさることながら、恐らく戦術的に監督のミケル・アルテタと一番近いピッチを見渡していることも一役買ったはずだ。実際に、アルテタが戦術変更を行う際などはウーデゴール、あるいはジャカを通じてチームに伝達されることが多い。

メスト・エジル退団後少しの間空白となっていたアーセナル伝統のロマンチック・ファンタジスタの座を継ぐのがウーデゴールであるのは間違いだろう。全体的に技術レベルが高いアーセナルにおいてもウーデゴールとジンチェンコのファンタジー溢れるプレイは際立っている。

シュートに非常に消極的な所まで受け継いでしまっているようだが、ボーンマス戦では2得点でチームを勝利に導いた。FKなどを見てもわかる通り、シュート精度自体は高いはずで、シュートを打つ意識次第で2桁得点も寝られるはずだ。

グラニト・ジャカ

エルネニー、パーティと並んでまだ29歳ながらチーム最年長(つい先日エルネニーは30歳になったが)であり、アーセナル在籍歴も長いベテラン組で、リーダーとしての素質、代表などでの国際経験も併せ、現チームで最も経験豊富な選手と言っていいだろう。

以前キャプテンをはく奪されたりといった経緯もあり、正キャプテンにこそ就任しなかったが、今季は副キャプテンとしてウーデゴールを力強くサポートする。ウーデゴールがどんな時も冷静さを失わず、チームのために最適なプレイを淡々と繰り出せるようなタイプの選手だとすれば、ジャカはより迫力をもってチームを鼓舞する、イングランド伝統のキャプテン像に近いだろうか。

これまで何度も退団の噂が出ており、そのうち何度かは本当に移籍一歩手前の所までいっていたようだが、昨季から継続しているパーティをアンカーに据えて、より高めの位置でジャカを起用する形は今季ここまで非常に上手くいっており、かつての低い位置でのプレイメイカーの姿は全くなく、どちらかというと、自分が走り込む側の選手として覚醒を果たした(もちろん、時折セットプレイなどで見せる通り、ロングボールの精度は健在だ)。

敏捷性こそ物足りないが、良いタイミングで良い場所に走り込むラムジーのような能力を持っており、今季すでに1ゴール2アシストを挙げ、アーセナルの攻撃の重要な一員となっている。この調子が今後も続けば、今季最大のサプライズとなるかもしれない。

エミール・スミスロウ

昨季は怪我に苦しみながらもプレミアリーグ2桁得点に乗せるなど、爆発的な得点力を見せたスミスロウだが、今季も怪我で出遅れたこと、そしてマルティネッリの好調が合わさってここまでは途中出場がメインとなっている。

ただし、ペペの退団も発表され、アーセナルが移籍市場最終日に新たなウイングを獲得されるかは不透明となっており、実質的にウイングはマルティネッリとスミスロウ、サカ(+ビエイラ?)のみとなっており、層は厚いとは言えないので、これからはカップ戦も始まり、そこまで心配せずともいずれ出番は訪れるだろう。

ジェズスが引き付けてマルティネッリが空いたところに走り込む、というプレイを見せることがあれば、同じような形でスミスロウも活きそうだ。

ただ、先日のインタビューでともにプレイした最高の選手はエジル、対戦した最高の選手はデブライネ、とコメントしており、10番も背負っており、やはり自身のことをプレイメイカー寄りの選手と見ているのではないか、と感じられなくもない。

そういった意味では、今季はウーデゴールと交代してスミスロウが入る、という場面もあり、今季アルテタがスミスロウをどのポジションで起用していくのはか興味深い。

ファビオ・ビエイラ

アーセナル移籍時点で怪我を抱えており、今季もまだユースでの出場にとどまっているため、未知数となっているポルトガルの新星。U-21の試合でもそのテクさの片りんは見せており、昨季ポルトガルリーグで27試合で14アシストという数字を残しているからもわかる通り、チャンスメイクが得意な選手なのは間違いないだろう。

彼もまた、スミスロウと同じく今季の起用がどこになるのかが興味深い選手の一人で、U-21では右サイドでもプレイしていたが、アルテタは会見でビエイラの中盤起用(ジャカ・ウーデゴールの位置)を示唆するコメントもしていた。

既にプライベートとマルティネッリととても仲が良いようだが、ピッチ上でも良好な関係を築いていけるだろうか。

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Posted by gern3137