選手採点 アーセナル vs レスター・シティ(H) プレミアリーグ 2022/2023 第2節
ホーム開幕戦はジェズスを称えるほかなし・・・！
GK
ラムズデール: 6
2失点こそ喫したが、1点目はオウンゴールでラムズデールに何かできたとは思えないし、2点目もマディソンの素晴らしいシュートだった。その他の場面に関しては基本的に良く対処した。
DF
ホワイト: 7
前節から引き続いて右サイドバックとして先発。残り15分の所で冨安にあとを譲ったが、そこまで目立ったわけではないもののソリッドなパフォーマンスを見せた。
https://arsenal-koramu.com/2022/08/13/post-8493/サリバ: 7
ヘディングのミスからオウンゴールを献上してしまい、若干ほろ苦いエミレーツスタジアムデビューとなったが、非常に冷静だったし、オウンゴール後もメンタル面でその影響を全く感じさせなかったのは流石だった。普段はクリーンシートに非常にこだわり激昂することもあるラムズデールも、オウンゴール後もサリバに気にするな、といったそぶりを見せていたし、その後もサリバがボールを持つたびファンからはあたたかな歓声が飛ぶなど、チームメイトとサポータからの信頼が窺えた。
ガブリエル: 7
今日はオウンゴールの場面を除けばサリバも含め、CBがそこまで目立った試合というわけではなかったが、基本的には安定していた。
ジンチェンコ: 9
上手くて上手くて上手い。その高い技術を活かして、ほぼ常にアーセナルの攻撃の組み立ての中心にいた。ヒールパスにお洒落なすくい上げるようなパスにとファンを魅了する派手なプレイも見せた。
まだ加入から一か月も経っていないにもかかわらず既に完全にアーセナルに馴染んでいる様子なのは頼もしい。
MF
パーティ: 7
華やかさはないものの、冷静に中盤をコントロールする黒子役に徹した。ミドルシュートは入らなかったが、試合終盤に得点まであと一歩のところに迫った。
ウーデゴール: 7
まだ本調子ではないかもしれないが、パレス戦と比べると調子を上げてきているように見え、随所にボールと絡んだり華麗なプレイを見せる場面も増えてきた。打てそうなところでも打たず、味方へのパスを選択するフレブ、エジルあたりの系譜を継ぐアーセナル伝統のプレイメイカーになりつつあるが、スタジアムのファンから大音量で『シュート！！』と叫ばれていた。
ジャカ: 8
ものすごく頻繁に前線に駆け上がっていた。その甲斐もあって、サリバのオウンゴール直後、流れが少しレスターに傾きかけた絶好のタイミングでボールがこぼれてきた所からゴールをゲット。
敏捷性こそ欠くものの、トップスピードは悪く無いため、長めの距離を走り込むのであれば十分にスピードもあり、空中戦も強い、とここにきて突如、ファンが少し戸惑ってしまうくらい効果的に前線に走り込むタイプのアタッカーのような役割をこなしていた。
あと、獲得直後あたりに『ジャカはボックストゥボックス型のMFだ』とコメントしてベンゲル監督がファンを少し困惑させていたが、6年越しにその予言が実現していた。
— Takuma Yamanaka(山中拓磨) (@gern3137) August 13, 2022
FW
サカ: 7
ウーデゴールと同じく、今日の試合では左寄りの2人があまりに輝いていたため、そこまで目立たなかったがキーパス3を記録。昨季はウーデゴールとサカが結果を出せないとと全く何もできない、という日もアーセナルは多かっただけに、チームの成長を実感させる一試合となった。
ジェズス: 10
なんというホームデビュー戦！
プレシーズンマッチ、開幕節からその能力は見せていたが、今日の試合ではそれがついに数字に結び付き、2ゴール2アシストとチームの全得点に絡む大活躍だった。アーセナルで一試合4ゴールに絡む選手が現れたのは、2016年のウエストハム戦のアレクシス・サンチェス以来6年ぶりとのこと。
特に先制点はその技術の高さを見せつけるシュートで、それこそかつてのアレクシスの得点を彷彿とさせるようなゴールだった。
シュート数は7を記録、4,5点決めていてもおかしくなかったし、とにかく切れ味抜群、常に動き続け、ドリブル突破も見せるなど、トリッキーなプレイの引き出しも多い選手だということを示した。
このあたりはやはりチームのエースストライカーとして攻撃の中心を担うというメンタリティ、そしてより自由を与えられたことのなせる業なのかもしれない。
ジェズス獲得交渉の場でエドゥが放った『私は君を獲得するために来た。でも昨季の君じゃない。君はかつての輝きを失っている。 私は本当の君を良く知っている、君は再びガブリエルにならなくてはならない』という決め台詞がジェズスと代理人を喜ばせたらしい
— Takuma Yamanaka(山中拓磨) (@gern3137) July 25, 2022
マルティネッリ: 9
もともとこの半年くらいで良い意味で"南米らしい"アタッカーに進歩を遂げているという印象のマルティネッリだが、ジェズス加入に引っ張られてか、さらにワンランク上の選手への階段を上りつつある。
昨季から既にそのキック精度の高さは見せていたが、今季はいつの間にかセットプレイ職人のようになっていて、チームのセットプレイのメインキッカーを任されるようだ。クロス数は断トツでチーム最多の8を記録。
もちろんキック精度だけではなく、ドリブルからファウルを誘ったり、走り込んでよし、プレスも休みなくかけ続ける、と常に走り回り(ジャカとマルティネッリの二人は95分間元気いっぱい、という印象だった)、キーパス4、ドリブル突破3と縦横無尽の大活躍。
さらに、お洒落な逆足でのミドルシュートで開幕節から引き続き、2戦連続ゴールもマークした。
交代選手
交代選手は皆採点をつけるほどの出場分数がなかったが、先週のU-21での試合出場に続いて冨安が交代で復帰、同じくスミスロウも終盤に出場機会を得、ティアニー、エンケティアも前節から継続して交代で出場した。
冨安、ティアニー、エンケティア、スミスロウらは皆昨季はアーセナルの先発メンバーに名を連ねていた選手であり、今季のアーセナルの選手層が非常に充実していることを窺わせる。
もちろんいずれは怪我などもあるはずなので、ずっと控えに留まるということもないだろうが、サリバが安定しているCB、そしてそれに伴ってホワイトが押し出されている右サイドバック、ティアニーとジンチェンコが争う左サイドバック、加えて絶好調のマルティネッリの座をスミスロウが脅かすことはできるかどうかあたりは今季注目のポジション争いとなりそうだ。
オールオアナッシングで映り込んだエドゥのオフィスのホワイトボードに、サリバが左CB、スミスロウが右CMFとして表示されていたのも興味深い所で、もしかするとチーム事情に応じて、これまでとは違うポジションでの起用なども見られるかもしれない。
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