【アーセナル移籍間近!】ガブリエル・ジェズスの詳細プロフィール
昨シーズン末からずっとこの夏のアーセナルのストライカー補強の最優先ターゲットと報じられていたガブリエル・ジェズスですが、ついにThe Athleticのデイビッド・オーンスティン記者がアーセナルとマンチェスター・シティ間で45m£の移籍金でジェズス獲得に関して合意に至ったと報じました。
🚨 Arsenal have reached an agreement with Manchester City to sign striker Gabriel Jesus for £45m. Still some bits to sort but #AFC on course to secure 25yo, who also had interest from Chelsea & Tottenham. Arteta’s top target @TheAthleticUK #MCFC #CFC #THFC https://t.co/yeoOKuUutZ
— David Ornstein (@David_Ornstein) June 24, 2022
以前から、ジェズス本人は、アーセナル移籍にも前向きとされており、まだペーパーワークや手続き上の問題でクリアしなくてはならない点はあるとは思いますが、順調に行けば、この移籍は近々実現するとみて良いでしょう。
普段からプレミアリーグの試合を観戦している方であれば、お馴染みの選手ではあるとは思いますが、改めてアーセナルの来季の正ストライカー候補、ガブリエル・ジェズスがどのような選手なのか紹介していきます。
ガブリエル・ジェズスのプロフィール
年齢: 25歳
ポジション: FW
所属クラブ: マンチェスター・シティ
利き足: 右(85%)
身長: 175cm
国籍: ブラジル代表
Transfermarkt算出による市場価値: 50m€
FIFAレート: 83(ポテンシャル 86)
ジェズスは言わずと知れたマンチェスター・シティ所属、ブラジル代表のストライカーで、左右両ウイングでのプレイ経験もそれなりにあります。サンパウロ生まれですが、2016/17シーズンからマンチェスター・シティに在籍しており、まだ25歳ながら、プレミアリーグでの経験が非常に豊富です。
マンチェスター・シティには錚々たるアタッカーが揃っていることもあって、マンチェスター・シティでは絶対的なスタメンの座を勝ち取るには至りませんでしたが、キャリアを通してプレミアリーグ159試合で58得点32アシストと良い数字を残しています。また、ブラジル代表での数字も56試合19ゴールとまずまずと言っていいでしょう。
アルテタはマンチェスター・シティでコーチを務めていた時代にジェズスを指導した経験があり、それも今回の移籍の話を進める上で一役買ったようです。直接的な関係があるのかわかりませんが、アルテタがシティに居た時期の方がセンターフォワードとしての試合出場頻度が高いです。
ガブリエル・ジェズスのスタッツ・プレースタイル
ジェズスは身長がそこまでなく、マンチェスター・シティのスタイルの影響もあって空中戦勝利回数はかなり少ないものの、それ以外はドリブル突破、タックルにインターセプト、ボールを持ちあがるドリブル、味方へのチャンス創出と万能にこなせるアタッカーです。その実アシスト数からもわかる通り、ストライカーとしてはxAやチャンス創出アクションなどの数字はトップクラスです。
ただし、やはりジェズスの一番の強みは味方の作るチャンスに顔を出す能力と言えるでしょう。マンチェスター・シティでのキャリアを通して90分間あたりのxGは非常に高い数字を維持しており、特に、最初の3シーズンは0.7~0.8近くという圧倒的な数字を叩き出しています。
直近2シーズンは少し落ち着いた印象ですが、それでも直近1年間の0.44という数字は昨季アーセナルトップのエンケティアとほぼ同水準です。
サイドでも起用されることがあるジェズスですが、スタート位置が中央かサイドかに関わらず、本的に中に入り込んだ位置で得点に絡むことを一番の持ち味としています。シュートマップを見ても、ボックス内のゴールに近いエリアからのシュート数がかなり多いですね。
そういった意味では、得点パターンに関して少しエディー・エンケティアとの共通点があると言えるかもしれません。この二人は身長もほぼ同じですし、これをバリエーションを欠く、と見るか、逆にジェズス不在時にもチームの仕組みを変えることなく似たタイプの控えストライカーを起用できる点はプラスである、と見るかは少々難しい所です。
守備への貢献や、低い位置に降りてきてのプレイ、味方とうまく連携してチャンスを作り出すことも出来つつ、自ら知的なランで相手DFを欺いて良いポジションに入り、得点機に顔を出す、という意味ではラカゼットとオーバメヤンを足して二で割ったような選手と見ることも出来ます。そういった意味では、かなりアルテタの理想とするストライカー像に近い選手なのではないでしょうか。
シュート精度の不安?
プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、ブラジル代表と大舞台での経験が既に豊富で、かつ25歳と、ベテランというほどではないものの、まだ若く、経験豊富という、ちょうど今のアーセナルに欠けている世代であり、素晴らしいストライカーであることに疑いの余地はないガブリエル・ジェズスですが、多くのファンが指摘している唯一の懸念点が決定力不足です。
基本的に選手のxGと実得点を比較すると、これを上回ったり(チャンスの質以上に点を決められている)下回ったり(チャンスの質と比べて、点を決められていない)というのはある程度波があるものですが、ガブリエル・ジェズスはマンチェスター・シティでのキャリアを通して、かなり安定して実得点がxGを下回っています。
割合にして大体25%ほど下回っており、単純計算で言うと、平均的なストライカーであれば20点決めている程度のチャンスで16点しか決められていない、ということになります。
ただし、ビッグチャンスに顔を出す回数が多い選手はどちらかというとxGと比べて実得点が低くなりやすいという傾向はある程度あります。ジェズスよりは優れているものの、ハリー・ケインやサディオ・マネ、クリスティアーノ・ロナウドといった選手たちもそこまで大幅にxGを上回って点を決められているわけではなく、得点数と実得点-xGの数字はそこまで強い相関関係はありません。
また、非常に興味深いのは、ジェズスが実際の所シュートがかなり正確な選手であるという点です。ジェズスは他のストライカーたちと比較として枠内シュート率がかなり高いです。特に良い位置からのシュートは基本的に70%近くを枠内に飛ばせています。
参考:
シュートを枠内の飛ばせるだけの技術があるのであれば、今後の意識の違いや、少しのコーチングなどで、決定力は改善できる可能性がありますし、また、仮にこれまでと同じくらいの割合でシュートを継続して決めるとしても、彼のように多くのチャンスに顔を出すタイプのFWであれば、結果的な得点数は悪くないものになるはずです。
以前エディー・エンケティアが安定な出場機会を得られないとストライカーはリズムを掴むのが難しいといった旨のコメントをしていましたが、同じようにガブリエル・ジェズスも、アーセナルで絶対的なエースストライカーとしての座を与えられれば、もうワンランク上の選手へと成長してくれるかもしれません。
多彩なアタッカーが揃うマンチェスター・シティでは自身が得点を決めなくても勝てる試合も多かったはずですし、自身がチームの主要な得点源で、攻撃を引っ張らなければならない、という状況は恐らく彼にとって新たなチャレンジのはずです。
(まだ移籍が確定したわけではないので少し気が早いですが)アーセナルに実際に来てくれれば、新たな責任と監督らからの信頼を得てチームをワンランク上に引き上げてくれることを期待したいですね。
ディスカッション
コメント一覧
プレミアリーグ159試合で58試合32アシスト
58ゴール32アシストって事ですか?
気になるのはジェズスが途中出場が多かったのか
スタメン出場が多かったのかです。
何故なら終盤15分程度の出場であるならば、
シティの相手の守備が崩壊しているケースが多々あるからです。
もし途中出場が多く、度々相手の守備が崩壊している状態にも拘らず、フレッシュなジェズスがチャンスを決められないのであればそれは能力不足といえます。またスタメンでも点が取れずに60分で下げられる試合が多い可能性もありますよね。
私がジェズスに懐疑的な理由はそこです。シティであまり点を取れない選手が他で成功しているパターンも多くないですよね。ケインやソンの半分も点取れなくて彼らより給料高い選手です。
エンケティアよりちょっといい位の選手に莫大な資金を掛けてる時点でアルテタには期待できないと思います。
ジェズスの移籍が濃厚になりましたね。
これで、センターポジションの選手が決まりそうですね。
その上、ジェズスは下がってパスを受けたり、流したりできる選手だから、アーセナルの現状に合ってますね
身長がないので、サイドからのクロスをヘッドでシュートするのは、CKの際にはCBの面子を任せるしかないですね。
昨シーズンもCKの際に手前で後ろに頭で流して、決めるシーンがありましたが、今シーズンはそのシーンを増やして欲しいですね。
ジェズスの良い点として、挙げられているように決定率が高いということは、視野が広いという事ではないですかね。
この点はウーデゴールもそうだと僕は思っていますが、大きな利点だと思います。
ウーデゴールは視野が非常に広いですが、決定率が低い為、ゴール数が少ないですが、ジェズスが視野も広く、ゴール数も増やせるならば、書いておられるように考え方を変えて、周りをイカすサッカーから自分が決めるという意識でプレイすれば、ゴール数は上がるでしょうね。
その辺りは楽しみですね。
以上
ストライカーに必要なのは視野の広さではなく、狭い範囲での正確な視認です。
ボールを動かし、動きながらブレずに正確に視認すること。
つまりマクロの視野ではなくミクロの視野です。
針の穴を見つけ、そこに最短最速で正確に蹴り込むか、
あるいはコースができるように敵DFと時間をコントロールして穴を作るか。
視野の広さはストライカーの能力としては時に邪魔にもなるし
ミクロとマクロの視野の共存は難しいでしょう。
また判断としてもシュートが選択肢の上位にあり続ける選手であることも重要です。
得点を量産する恐ろしいストライカーであればパスに意外性があり有効ですがそれはおまけです。