【戦術分析】アーセナルが見せた柔軟性とタヴァレス&エルネニーがチームにもたらすもの 前編
一週間と少し前にアーセナルがセインツ相手に1-0の敗北を喫した時点で、トップ4入りの見込みは非常に薄く見えた。これは3連敗の3敗目で、アーセナルはティアニーとパーティを欠いたことで攻撃面でチャンスを作ることと試合をコントロールすることの両立ができなくなってしまっていた。
アーセナルが見せた柔軟なシステム変更
水曜日のチェルシー戦では、アーセナルはキックオフ直後は3バックだったが、すぐにシステムをベン・ホワイトを右サイドバックに置いた4バックに変更することとなった。
チェルシーがヴェルナー、マウント、ルカクという3トップを用いた3-4-3ではなく2人しかストライカーを起用してこなかったため、3人目のCBの必要がなくなったのだ。
この変化に関してある手は以下のように語っている。
出来るだけ選手たちにとってシンプルな形になるようにしたかったが、それでもかなり複雑だった。攻撃時とハイラインの守備時、そして撤退守備時では異なることを行うアプローチで、特に自陣深い位置では相手に応じて異なる対応をする必要があった。
この戦術変更の複雑さを軽減する役割を担った選手が何人かおり、試合開始数分後にグラニト・ジャカとマルティン・ウーデゴールがベンチとやり取りするような様子が見られた。
そして、アルテタもジェスチャーでそれに答えた。
結果的にプランはシンプルなものになったかもしれないが、ジャカとウーデゴールの2人は試合開始直後に相手のシステムのどのような点を把握しなくてはならないかを認識しており、彼らの判断によりチーム全員のプレイが変わることを選手たちは理解していたはずだ。
チェルシーは3人の中盤がマウントをウーデゴールの外側におき、サカをアロンソで外にピン止めすることでアーセナルの選手たちを押し広げ、マラング・サールに時間とスペースを与えるというものだった。
これにより、マウントはエルネニーがついていくには遠すぎる位置にいたこともありり、プレスが難しく、容易に押し込まれてしまった。
だが、アーセナルは4バックにシステムを変更し、サカがサールにプレスに行き、ベン・ホワイトがサイドに出てアロンソ、あるいは外に出てきたヴェルナーを見、ウーデゴールがより中央でエンゴロ・カンテを見るという布陣で対応した。これにより右サイドの不安定さが解消されたことで、エルネニーもより自由に動いてカバーにいけるようになった。
アーセナルのハイプレスはより安定し、チェルシーが数的有利を作ろうとしたアーセナルの右サイドもより安全になった。
マンツーマンから解放されたホワイトがアロンソのプレスとヴェルナーのカバーを後者のポジショニング次第で柔軟にこなし、サールとアロンソの間にはサカが位置してくれることになったため、マウントがそちらに降りていくことは出来ず、エルネニーがより近い位置を保てるようになった。
この形は守備でのリスクを抱えてはいたものの、それは同時に、ボールさえ奪えれば、サカをより高い位置でプレイさせられるというリターンもあった。
そして、結果的にこれはある程度機能した。確かに試合展開は混とんとして感じられたが、実際の所チェルシーはクオリティの高いチャンスを創出することに苦戦していた。xGで見ても、この試合でチェルシーは0.7しか創出できておらず、これは今季のプレミアリーグの彼らにとって4番目に低い数字だ。
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ディスカッション
コメント一覧
チェルシー戦では書かれている通り、アロンソ、ヴェルナー、マウントのパスが上手く回されていた為、一点目はヴェルナーのシュートが、ディフレクシヨンした事もあり、ラムズデールの反応が遅かったですね。
もう少しタイミング早く動けていたら、防げたかもしれないですね
しかし、ホワイトがLSBにいた為、アロンソの攻撃は抑えられていたんではないかと感じました。
アロンソが前に出てくる場合、アーセナルの2点目のようにサカのスペースができる為、カウンターが活きますね
凄くサカのスピードが活きていたのでよかったです
この調子で残り試合負けなしでいって欲しいですね