ベン・ホワイトがアーセナルにもたらしたもの 前編

分析海外記事

2019年の夏の移籍市場で、アーセナルは8m£の移籍金を支払ってダビド・ルイスを獲得した。彼の獲得はアーセナルファンからの批判も呼んだし、時折試合結果に直結するミスもあり、エメリ体制ではクラブの獲得方針の失敗の例の一つとされた。

だが、ミケル・アルテタに監督が交代して以降、少し事情は変わった。

アルテタは守備陣がオープンにならないような戦術を採用し、ルイスはアルテタの元輝いた一人だった。

確かに、それでもとんでもないミスをルイスが見せることはあったが、リーダーシップ、若手への影響力、空中戦の強さ、そしてビルドアップで非常に有用なパスの上手さなど、ポジティブな点の方が勝っていたと言えるだろう。

彼の2020年のFA杯準決勝と決勝での活躍は言うまでもない。

だが、昨夏そのルイスは退団となり、アーセナルはその代役の獲得が必要となった。ウィリアム・サリバが彼の後継になれるのではないか、という声もあったが、アルテタは彼の成長を加速させるためにはもう一年ローンが必要であるという判断を下した。

そして、代わりに選ばれたのがドーセット生まれのDFベン・ホワイトだった。ブライトンから50m£前後の移籍金で獲得されてきたホワイトは、移籍金を支払いすぎではないかという懸念もあった。

だが、今となってみれば、アーセナルが何故彼にこれだけの移籍金を支払う決断を下したのか、理解するのは簡単だ。

ホワイトは選手としてのキャリアの序盤でマルセロ・ビエルサとグラハム・ポッターの薫陶を受けている。この二人が、彼にモダンサッカーで成功するために必要なものを教え込んだ。

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この二人の監督から、ホワイトはチームのボール保持時に大きな責任を任されていた。彼の仕事はドリブルあるいはパスを通して守備から攻撃への切り替えを加速することだった。

ブライトンもリーズも比較的ハイライン型のチームだったので、CBがデュエルの判断を誤らないことは重要だったし、孤立した状態でも守備が出来ることが要求されたが、これをホワイトはこなして見せた。

ホワイトのパフォーマンスはコンスタントに良く、ブライトンでもリーズでも年間最優秀選手に選ばれている。

このような経歴があり、まだ24歳と若いホワイトの獲得をアルテタが熱望したのも当然だろう。

開幕戦のブレントフォード戦こそイヴァン・トニーにやられてしまったものの、ホワイトは今季素晴らしいアーセナルでのファーストシーズンを送っており、毎週のように好パフォーマンスを見せている。

そして、先日のウルブズ戦ではホワイトのチャンス創出に与える影響は際立っていた。

(後編に続く)

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Posted by gern3137