ベルカンプとユングベリを彷彿とさせるウーデゴールとサカのコンビネーション
先週末のワトフォード戦は、守備の不安こそ見せたものの、アルテタアーセナルが攻撃面で最も魅力的なパフォーマンスを見せた試合だったと言っていいだろう。
勝ち点3という結果が素晴らしいのはもちろんだが、ラカゼットが最高のポストプレイを見せ、マルティネッリも久々の得点など良い要素が詰まっていた。3つのゴールはどれも高クオリティでセンセーショナルなものだったが、特に印象的だったのはサカとウーデゴールの素晴らしい連携だ。
確かにワトフォードはリーグで最も守備が固いチームというわけではないが、この日アーセナルが見せたような高速の連係プレイに対処できるチームは多くはないはずだ。
サカは現在イングランド最高の右ウイングの一人だし、マドリードでは最近の彼のプレイを見て関係者はウーデゴールを放出してしまったことを後悔しているに違いない。
そして、この試合でのこの二人のアーティストが連携して見せたのは、まるでテレパシーで通い合っているかのようなパフォーマンスだった。
良い選手と最高の選手の違いは、ボールを受ける前からどのようなプレイを見せるかどうか考えられるかどうかである、というのは時折言われることだが、例えばデニス・ベルカンプは判断スピードがとんでもなく、かつ常にピッチの全体像を見ることが出来ていた。
そして、このような選手の存在はチームメイトにも良い影響を与える。以前レイ・パーラーが仮にベルカンプが相手に囲まれていたとしても、彼ならどこにポジションを取るだろうか、ということが想像できるので、彼に向けてパスを出すことが可能だ、と語っていたように。
そして、今のウーデゴールとサカはともにプレイする時間が増えるにつれて、互いに好影響を与えあっているように見える。
ヴィカレージロードでの試合では、サカもウーデゴールもお互いの位置を直感的に把握できているように見えたし、ボールを持っていない時の相手の動きも良そうで来ているようだった。
これにより、サポーターが大いに楽しめるような素晴らしいサッカーが可能となり、彼らのパス交換は非常に美しかった。このようなプレイが出来る選手2人がまだこんなにも若いということに、アーセナルファンは夢見心地になったことだろう。
アーセナルには以前にもピレスとアンリのフレンチコネクションや、ラドフォードとケネディ、ウォルコットとファンペルシーやナスリとファブレガスといった、互いをよく理解しあっていたペアは存在したし、ジルーはほとんどだれとでもそのような関係性を築けた。
だが、ウーデゴールとサカの関係を例えるにあたって、一番しっくりと来るのはベルカンプとユングベリではないだろうか。ポジション的にも共通点がある。
この二人は2002年にピレスが怪我をした後で、アーセナルをリーグ優勝とカップ戦のダブルに導いた選手だが、その20年後にサカとウーデゴールの2人はアーセナルを欧州最高峰の舞台であるチャンピオンズリーグへと連れ戻せるだろうか?
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コメント一覧
現在行われてる戦争。止める。
この記事の行間にその意思を感じます。国籍、宗教の違いを乗り越えたコンビネーション。無理やりくみ取ってるような気もするのですが、とにかくその方向で考え、発言するしかない。世界的に重大な問題があるとき、サッカーでそのことを忘れるなどあってはならない。言論の力は人類誕生以来最高であり、決して不可能ではない。