【アーセナルユース有望株】バログンの後ろから追い上げるビエレス
フォラリン・バログンのユースレベルでの活躍が話題をさらっているが、今季U-23でキャプテンを務めているミカ・ビエレスにはそのせいでそこまで注目が集まっていない。
確かにアーセナルアカデミーの21/22のスター選手は16ゴール4アシストを挙げているバログンだろう。得点数だけではなく、試合を救うギリギリのゴールなど、劇的な場面での得点も多い。
ただ、ユースリーグでバログンに次ぐFWといってもいい、今季アーセナルへと移籍してきたビエレスも賞賛されるべきだ。
実は、この二人がアーセナルアカデミーで置かれた環境は全く異なるものだった。
バログンはずっとアーセナルユースで育ち、既にU-23で長くプレイしている。2017年にはU-23デビューを果たしているし、2019年からはずっと定番のメンバーだと言ってもいい。
そろそろトップレベルでの機会が必要な時期に来ており、それを考えればU-23では圧倒的な活躍を見せているのも驚きではない。
一方で、ビエレスの状況は全く違い、まだU-23レベルでデビューから1年程度しかったいない。昨年12月にフラムユースでプレミアリーグ2デビューを果たしているものの、夏にアーセナルに加わった時点でプレミアリーグ2での出場経験は3試合しかなかった。
したがって、ビエレスにとっては実質今季がこのレベルで迎える初めてのシーズンということになる。彼はバログンよりも2歳若く、まだ彼ほどの活躍は見せられないのは当然と言えば当然だろう。
それにもかかわらず、彼は今季素晴らしい数字を残している。13点に絡む活躍というのは、バログンに次いでチーム2位だ。
もしPKのキッカーがバログンではなくビエレスであれば、この数字は更に近いものになっていた。オープンプレイからのアシストと得点だけでこの数字なのだ。
バログンとビエレスのアーセナルでの台頭の経緯は違うが、共通点もある。昨季ビエレスはU-18で21ゴール13アシストというとんでもない数字でフラムをリーグトップに導いたが、バログンがビエレスと同じ18歳のころは25ゴールで4アシストと90分当たりの得点+アシスト数では二人はほとんど同じ数字を残している。
その翌年U-23へとステップアップしたバログンは得点とアシスト数の合計は11だったが、今季ここまでビエレスもPL2では同じ数字だ。
バログンにとっての次のテストはローン移籍に出ること、あるいはアーセナルのファーストチームで機会を掴むことだろう。
そしてその後はビエレス次第だが、まさにバログンがジョン=ジュールズが2020年の1月に移籍した時にしたように、彼はチャンスを掴めばU-23の中心的存在になれるはずだ。
ビエレスはポテンシャルにあふれる若きストライカーで、走り込みはスマートだし、自分にスペースを用意するために相手DFとフィジカルな勝負を挑むことを厭わない。
既にシュートのバリエーションが豊富にあるところも見せているし、必要があればチームメイトへのお膳立ても出来る。バログンほどの得点数はないが、その分アシストは彼よりも多い。
アーセナルのユースアカデミーのコンベアベルトは進み続けるが、次にチームを席巻するのはビエレスの番になることだろう。
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コメント一覧
正直に言うとバログンには物凄く期待している。私は以前カゼットが出来ないならだれも出来ないセンターフォワードと言った。出来るという事をラカゼットはついに証明したが、後継者はやはり内部にいてほしい。クラブを応援するという事は、そういう感情も込みなのだと思う。