アーセナルの選手たちと監督はより積極的にチームメイトのために立ち上がるべきである
エヴァートン戦の50分の場面でのゴドフリーはこの日10回目にも感じられるようなファウルをした。そもそも冨安の顔面を踏みつけた場面でレッドカードが出るべきだったが、この日の彼はワトフォード戦でのダニー・ローズを思い起こさせた。彼はあの試合で白赤の選手が目に付くや否やなぎ倒し続け、それにもかかわらず90分を通してイエローカードが出なかった。
下の画像のサカへのファウルで彼は足の裏を見せながらサカの足首に向けて遅れて飛び込んだが、出たのはイエローカードだった。
これに抗議するアーセナルの選手たちもいた。ラカゼットはマイク・ディーンに疑問を呈し、ウーデゴールはカードのジェスチャーを見せ、マルティネッリとジャカも彼らに加わった。
これはチームメイトが危険なプレイに晒されたことに対する反応としては自然な姿だろう。
ただし、もちろんアーセナルがより重大な問題をいくつか抱えているのは承知の上だが、まだまだこういった面に関しては改善の余地がある。
最近の選手獲得が彼らのメンタル面やチームスピリットにも焦点を当てられていたというのであれば、もっと選手たちが気概を見せるところが見たいものだ。
エヴァートン戦でサカは5度もファウルを受けた。5度のファウルを受けるのは今季すでに2度目だ。前回はアストンヴィラ戦だった。ノリッジ戦では6度もファウルを受けた。
サカが相手チームにターゲットにされているのは間違いない。
もちろん全てのファウルが悪いもので非常に危険だというつもりはないが、ファウルを多く受ける選手の怪我のリスクははるかに高くなるのは当然だ。
サカが相手から多くのファウルを受けるのは今季始まったことではない。プレミアリーグで昨季サカは75度のファウルを受け、今季すでに37度ファウルを受けている。
これは他の選手たちと比べて明らかに多い。オーバメヤンやティアニー、スミスロウといった選手たちはみな20回程度だ。
特定の選手が狙われるのはしばしばあることで、良い選手で、チームが必要としている選手はファウルを受けやすいものだ。
ジャック・グリーリッシュがその例で、昨季彼は123回ファウルを受け、それでもその前のシーズンの180回よりもかなり少ない。ヴィラのプランがとにかくグリーリッシュにボールを渡し、相手にドリブルを仕掛けさせ、ファウルをゲットしてそこから前に進む、ということが多かったのも影響しているだろう。
アーセナルはアストン・ヴィラ時代のグリーリッシュほどサカに依存しているというわけではないが、ファウル数が示すものは明らかだ。
我々は彼に多くボールを託すし、相手チームも彼をファウルででも止めなくてはならないと思っている。ほかにアーセナルの選手で彼ほどファウルを受ける選手はいない。サカが地面に倒れこむために怪我したのではないかと恐怖するアーセナルファンは私一人ではないはずだ。
少し前に触れた点に話は戻るが、私はアーセナルの選手がファウルされた際に、チームメイトが互いのために立ち上がるところを見たいと思っている。
ユナイテッドでロイ・キーンが審判相手に啖呵を切ったようなものを見たいと言っているわけではない。だが、もう少しリアクションを見せても良いのではないだろうか。
相手チームの選手が味方の顔面をスパイクで踏みつけた時に、審判に対してでも、相手選手に対してでも黙って受け入れるべきではない。
リアクションと報復行為の区別が微妙なところであるのはわかっているが、冨安に対する踏みつけ(あるいはクリスタル・パレス戦でのマッカーサーのサカへのファウル)のような、深刻に悪質な行為を相手チームが見せた時に、もう少しアーセナルの選手たちが積極的になって欲しいと思ってしまう。
もちろんグディソン・パークのロッカールームでどのような会話があったのかまではわからないが、少しばかりの敵対意識は後半役に立ったかもしれない。
そのような意識がチームで共有されているとは見受けられなかったし、試合後のアルテタのコメントは以下のようなものだった。
VARは確認していたはずだし、その上で決定がなされた。それとは別に、チームはもっとやれたはずだ。
もちろんこれは理解のできる事で、この判定をパフォーマンスの言い訳に使うべきではない。
だが、上で述べたもう少し悪質な行為に対してリアクションをするべきだという点は監督に関しても言える。試合直後、冷静ではない状態でそのような立ち回りを特に監督が見せるのは難しいのはわかるが、もしかすると、こういった場面でアルテタが不服の意を見せれば、アーセナルを巡る将来の判定に多少は影響を与えられ、かつ選手たちを守ることが出来たかもしれない。
この場面は、少しばかり勢いが付きすぎた五分五分のデュエルの話をしているのではないのだ。アーセナルの選手が顔を踏みつけられたのだから。
アーセナルのパフォーマンスが満足のいくものではなかったことを認めつつ、それと同時にファウルに関するアピールをすることはできたはずだ。
アルテタは賢い男だし、それに適した言葉を見つけられるに違いない。もしそういったコメントを試合後に出していれば、恐らくそれをただの言い訳だととらえた何人かからの批判も寄せられたかもしれないが、残念ながらこの世界には基本的な言葉を理解するのが難しいという人々もいる、という理由でコメントを控えるべきではない。
キャラクターや勝利への執着といったものを数字で測るのは不可能だ。だが過去にアーセナルでは不当な扱いを受けたと感じられた際には、その感情をポジティブな形で生かすことが出来たチームもあった。
今季すでに同じような出来事が何度かチームに起こっている。そこまで重大なものというわけではないが、そういったメンタリティを掻き立てるのには十分だ。
そういったメンタリティは、正確無比なサッカーが通じないような試合では、実利をもたらすこともあるかもしれない。
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