アーセナルのシュート/得点不足に関して
先週末の時点でアーセナルのプレミアリーグの順位は5位だった。敗北を喫したとはいえ、総合的に見てこれは悪くない位置だ。
アーセナルのxGなどの議論も盛んにおこなわれているが、当然ながらチームの出来を測る一番の指標は順位であるべきだろう。
その他の指標も興味深く、それらをないがしろにするつもりはないが、勝ち点の方が重要であるのは間違いない。確かにスタッツはチームの今後を予測するのに役立つものではあるが、スタッツが悪いからといってこの後チームも同じように悪くなっていくと絶対に決まっているわけではない。
とはいえ、それを念頭に置いたうえで、今回はアーセナルの攻撃面におけるより基本的なスタッツを詳細に見ていってみよう。
ここまでアーセナルは12試合を戦い、勝ち点は20、一試合当たり1.66だ。13ゴールなので一試合当たり1.08得点ということになる(これについては後でより詳しく触れる)。一方失点は17で、一試合平均1.41だ。
これが昨季と比べてどうかというと、昨シーズンの12試合終了時点でアーセナルは勝ち点13(一試合当たり1.08)、10得点(0.83)、15失点(1.25)だった。だが順位は5位ではなく15位だ。
当然ながら順位は大きく上がっており、得点も増えているが、確かにこれらの改善、特に得点に関しては微々たるものだという意見にも一理ある。そもそも昨季基準というのは非常にハードルが低い。
また、大敗(それらも当然良いものではない)が数字に影響を与えているとはいえ、得点数よりも失点数の方が多いのは事実だ。
以前からアーセナルの特に懸念すべき点はチャンス創出と得点面だった。改善の兆しは見られ始めているもののまだまだ心配なことに違いh内。
昨季我々は一試合当たりの平均シュート数は11.97で、枠内シュートは3.7だった。今季ここまでの所は一試合当たり13.33本のシュートを放ち枠内シュートは4.33だ。
順位と同じように良くなっているが、まだまだ改善の余地はある。そして、もしアーセナルが欧州コンペティション出場権をかけて戦うのであれば、この数字の改善は絶対に必要だろう。
リバプールの一試合当たりの平均シュート数は19.41(枠内6.5)で、チェルシーは15.25(枠内5.33)、我々と同じような位置にいるウエストハムは14.91(枠内4.66)だ。
まだ若いチームでもあることだし、今後もこの成長傾向が続いてくれればとは思うものの、今季のチームのと得点王ランキングはあまり頼もしいとはいえず、やはり一抹の不安が残る。
アルテタがペペではなくサカを右サイドに起用するのは理解できるが、ただペペは多くの欠点もあるものの得点とアシストは恐らくチームの誰よりも多い選手だ。
監督はチームの選手をうまく生かすべきで、別にアルテタのために言い訳を作るわけではないが、今の攻撃陣はどうしても完璧にはフィットしないように見える。
アルテタがペペに関して何らかの懸念を抱えているのは明らかで、直近の4試合で彼は5分しかプレイしていない。そして、今季は1アシストがあるのみだ。
ラカゼットは最近好調だが、今のポジションを完璧に務められる選手とは言えないし、今季は1得点しか挙げられておらず、しかも来夏クラブを去る可能性が高い。
オーバメヤンはもう32歳で、確かに全盛期ほどのプレイは見せられていないかもしれないが、一方で、アーセナルが常にオーバメヤンの強みを生かすような戦術を用いてきたわけでもない。頻繁に彼は最も輝くエリアから引き離されるような役割を任される。
さてここで問題になるのは、アーセナルの攻撃は選手を代えれば良くなるのだろうか、という点だ。
もちろん、私が間違っている可能性もあるが、選手獲得がアーセナルの攻撃を解決できるか確信が持てない。
どちらにせよ、現時点ではそれを判別するのは難しく、もし〇〇のような選手が居れば、アーセナルの攻撃に違いを作れるだろう、といったことを言うためには、もう少し今のチームの攻撃を観察する必要がある。
仮にそのような素晴らしい選手がアーセナルの攻撃面の課題を解決してくれるとしても、そのような選手がクラブにやってくるまでにも、アーセナルは得点を決め、試合に勝利する必要があるのだから、そのような選手が存在するかどうかの議論を今してもあまり意味はないだろう。
もしかすると、今季見られている小さな改善が積み重なって、これらの懸念のうちのいくつかは解消されるかもしれない。それも十分ありうる。
現時点で言えるのは、今のアーセナルの順位は希望が持てるもので、この位置をキープすべきだということだ。
ただし、競争は激しく、ギリギリの試合も多いため、より余裕をもった試合運びをできるように、監督がアーセナルの攻撃をもう少し迫力のあるものにしてくれることを願いたい。
向こう数週間でアーセナルがどのような結果を見せてくれるかに注目だ。
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自由意志と規律。組み合わせの問題。誰かが無責任な事をすれば、誰かがそのつけを払う。勿論誰であれ、勝つ為に、時にはは奇妙な事をする権利はある…かもしれない。ならばそれは強い意志を持って行い、結果は自分が引き受けるべき。その覚悟がない人たちの発言権が大きい。一つの国の中でやる事の限界かもしれない。