データを用いてお買い得なトーマス・パーティの相方を探す
トーマス・パーティはアーセナルにとって非常に重要な選手だ。
彼の相方のジャカの退団が濃厚となっているが、データ面で見て、パーティの相方を務めるのにふさわしい選手を探してみよう。
パーティのパートナーの条件
いくつかあるが、まず2人あるいは3人での中盤両方でプレイできる必要があり、トランジションへの対応や守備力がありつつも、パス能力はソリッドでなくてはならない。
また、他の能力が突出していたりするのではない限り、身長も180cm程度はあるのが望ましい。
今回のデータサーチの条件として設定したのは以下の数字だ。
・パス成功率80%以上
・ドリブル成功率50%以上
・タックル成功率55%以上
・90分当たりのボール回収5以上
・チャレンジ成功率60%以上
・90分当たりのインターセプト数5以上
候補選手
オーレリアン・チュアメニ (ASモナコ)
チュアメニは21歳で4-4-2や4-2-3-1の左ボランチとしてプレイでき、かつ環境が整えば4-3-3のアンカーも務められる可能性がある。
彼はパス能力も高く、フィジカルも良いし運動量もある。彼のボールコントロールとインテンシティは、特に同じようなインテンシティ不足の問題を抱えるパーティと組ませるにあたっては若干懸念かもしれない
マルティン・エリングセン(モルデ)
エリングセンはクラブで主に4-2-3-1のダブルボランチの一角としてプレイしており、この26歳の選手は左利きで、パス数が多く、ロングパスも出来るというプロフィールはジャカに非常によく似ている。
ざっと見る限り、彼は守備意識も高く、左右偏りなくプレイする選手のようだ。攻撃的なエリアに入っていってファイナルパスを出したり、チャンスがあれば得点もしている。
やはりチュアメニと同じく相手を追うインテンシティに対して若干の懸念があるようには感じる。パーティのパートナーとなる選手はパーティのカバーに入り、相手の浮いているアタッカーを見るべきだと思うからだ。
ラディスラフ・クレイチー(スパルタ・プラハ)
プラハのクレイチーは個人的にはかなり惹かれている。彼は左利きのMFで身長も185cmあり、多くのデュエルに勝利しながら、一試合当たり50本以上のパスを出せるような選手だ。
ヨーロッパリーグで彼は左CMFあるいは左CBとしてプレイしており、ジャカと同じように、彼はボールを持ってより多くの時間とスペースが与えられた時の方が良いパフォーマンスが見せられる傾向にある。
もしアーセナルがより安価で若いジャカと似た選手を探しているのであれば、クレイチーは理に適っている。
マディ・カマラ(サンテティエンヌ)
カマラは23歳でサンテティエンヌでは3-4-1-2のCMFでプレイし、4-4-2の右サイドバックでプレイしたこともある。
彼はピッチの広い範囲をカバーできる選手で、フィジカル面ではそこまででもないが、多くのデュエルに顔を出し、アタッカーの走りこむスペースを制限することで、彼らを止めることが出来る。
ただし、懸念点はパス面で、彼は1人で攻撃を開始できるような選手ではなく、どちらかというとボールを奪ったら他の選手に預けて任せるタイプだ。
ルーカス・トロ(オサスナ)
オサスナのトロは既にかなり経験豊富な選手で、一人で守備的MFを務めることが多い。アーセナルが4-1-4-1や4-3-3で誰かひとりに守備を任せるハイリスク型のシステムを用いるのであれば出番はあるかもしれない。
彼は守備力が高く、ボールを持ちあがる能力も悪くなく、目の前に来るボールを全て奪い取ってくれるような守備的MFだ。
だが、彼のパス能力は大きな懸念で、そもそもパス数が多くなく、どちらかというとリーグ中位下位のクラブのスタイルに合った選手かもしれない。
最もアーセナルに適した選手は?
3位: クレイチー
ポジション面でのユーティリティ性と、タイプがジャカに似ているという面から良いオプションになるはずだ。既に欧州コンペティションでの経験もあり、守備志向なスタイルは4-3-3でも4-2-3-1でも活きるだろう。
2位: エリングセン
エリングセンがアーセナルにとって適している理由は上で述べたクレイチーのものとほぼ同じだが、彼は必要があればより前目のポジションでもプレイでき、パーティの良い相方になるだろう。
彼はパス数が多いだけではなく、守備やファイナルサードへの侵入も適度に行えるので、カオティックなスタイルがあっているはずだ。
1位: チュアメニ
チュアメニはジャカがもたらすものすべてを持っており、さらにそこに加えて単独でのアンカーを務められるポテンシャルがあるという意味でより多彩な戦術を可能にしてくれるはずだ。
既にモナコでの戦術的に厳しく統制されたチームでのプレイ経験もあり、アーセナルでも同じように戦術上の制約を抱えながら中盤を支配してくれるCMFが必要という点も彼にとって有利に働くだろう。
まとめ
4-3-3と4-2-3-1にも短所と長所があり、4-3-3であれば直接的に得点力のある選手を起用できる場所は減るかもしれないが、中盤がより流動的になるので結果として攻撃力は増す可能性がある。
一方で4-2-3-1ならCBとCMFの関係性をよりコンパクトに出来るので、サイドの選手が攻撃参加できる機会は増えるはずだ。
上に上げた3人のMFであればだれでも、4-2-3-1のダブルボランチの一角としてパーティのパートナーを務められるはずだし、その後の選手獲得やウイングの得点力に応じて4-3-3へと移行したりも出来るはずだ。
チュアメニは価格もそこまで高くなさそうだし、アーセナルにとっていきなり先発メンバーに食い込むことを期待するのであれば、この中では唯一の候補になるはずだ(チェルシーに獲得されてしまわなければだが)。エリングセンとクレイシーも左CMF/守備的MFとして非常に良い選手で、バックアップや将来を見据えた良いオプションだ。
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