エヴァートン戦振り返り: VARとGK、アルテタの将来に関して
ビッグクラブのオーナー達が壮大なオウンゴールを決めることで始まった週に、アーセナルが馬鹿げたオウンゴールで敗北することになるとは。
レノのミスは非常に残念なもので、最近の彼は調子を落としており、そろそろアルテタは本気で彼を先発から外すことを考慮すべきかもしれない。
ヨーロッパリーグ準決勝を前にGKを入れ替えるのは理想的とは言えないが、もしフラム戦でメンバーを外れたのが少しレノを休ませ、最近の不調をいったん忘れて集中力を取り戻させるのが狙いだったとしたら、それは上手くいかなかった。
もちろん、リシャルリソンが簡単にジャカを突破した場面も褒められたものではないが、得点の責任の配分をするとしたらジャカ1に対してレノ99といったところだろう。
シンプルに、GKはあのようなミスを犯すべきではないし、チームが押し気味ながらタイトな展開だった場合はなおさらだ。
アーセナルの自滅ボタンはまたしても押されてしまった。押したのはアーセナルの選手自身だが、このようなミスを埋め合わせるようなプレイがチームとして出来ていないのも問題だ。
最近の他の試合とは違って、そこまで明確に相手ゴールに迫れた場面はなかった。ピックフォードがピンチに陥った場面は少なく、ラカゼットとオーバメヤンを欠いた影響は明らかだった。
そして、これは今回のスーパーリーグ騒動を言い訳にすることはできないだろう。なぜなら、今季アーセナルはこのような姿を何度も見せているのだから。
唯一アーセナルが得点に迫ったのはPKの場面だった。
コンタクトはほとんどなかったか?まちがいない。判定は厳しいか?その通りだ。もし対戦相手がこのような形でPKを獲得したら我々は怒り狂うだろうか?イエス。
だが、フラム戦でも分かった通り、非常にソフトなPKはよく与えられる。したがって、他のチームが得られるのであれば、アーセナルにも与えられるべきだ。
だがそこでVARの出番だった。
まず一つ明確にさせて欲しいのは、私はアーセナルの敗北がVARのせいだというつもりはない、ということだ。90分間を通してアーセナルは試合を勝利に導けるようなプレイが出来ておらず、一番の問題はそれだ。
だが今回のケースもまたVARが明らかな誤審ではなく、ゴールを取り消すために考えられうる出来るだけ小さな理由を見つけるのに用いられた例だ。(もちろん今回のケースはPKなので、100%得点と決まったわけではないが)
50分45秒時点でのペペがボールを受けた場面がオフサイドと判定されたわけだが、そこからペペはセバージョスにボールを返し、外のチェンバースがそれを受け、中に入れ、コールマンがクリアし、それを再びセバージョスが拾って50分58秒時点でPKの判定が下った。
そして、VARルームで恣意的な線が引かれ、ペペの肘がオフサイドだったと判定された。
このナンセンスは一体なんだ?
フロレンティーノ・ペレスは若者の集中力は90分続かなくなっているのでサッカー界は何か手を打たなくてはならないと述べていたが、スーパーリーグの前にまずVARを何とかするのはどうだろうか?
90分間サッカーを見る根気のある我々でさえ、このような形でゴール-サッカーにおいて最も重要なもの-がデジタルバカ野郎たちによってテクノロジーを用いないと全く知覚できないような"オフサイド"で無効になるのにはうんざりなのだから。
恐らく、もしこの試合でVARがなければ、セバージョスへのコンタクトは本当にあったのか、あったとしてもPKに値するようなものなのか、というのが恐らく試合後散々議論になっただろう。
世界中のだれ一人として得点の20秒前にペペの肘が何ミリかオフサイドだったのではないか、という奴はいなかったはずだ。そもそも肘で得点することはできない!
私がどれほどVARを嫌っているか表現しきれない。今週サッカーファンは団結すればどのようなことが成し遂げられるかを示したが、同じようにVAR制度の抜本的な見直しも何とかできないだろうかと願ってやまない。
今のところ、VARはサッカーにほとんど何もプラスをもたらしていない一方で、奪い取るものが多すぎる。これではVARを辛抱強く続けていくべきだ、と思わせるほどに収支が釣り合っていない。
もちろん、より判定を正確にするために、時折ミスもある、程度であれば我慢も出来るが、あまりにも頻度が多すぎる。こんなものもう燃やしてしまえ。
これに関して、アルテタが苛立ちを見せたのも驚きではなく
VARで得点を取り消されるシーンが多すぎるし、誰もこれについて説明してくれない。彼らが説明する時は『済まない、ミスだった』というだけだ。これは多くの人に影響を与えている。我々の仕事にも影響を与えているし、最も重要なことにこのサッカークラブに影響を与えている。
正直に言ってもう十分だよ、飽き飽きしている。
と試合後コメントした。
だがこれは奇遇にも、今季リーグ13敗目を喫した監督に対して何人かのファンが考えていることでもあるかもしれない。
VARも良くないが、この成績も全くダメだ。
もともと私はアルテタは何があっても来季も続投だろうと考えていたが、オーナーに苛烈な批判が寄せられている今となっては、もしかするとアーセナルがヨーロッパリーグで成功を収められなければ、夏に積極的に監督交代に乗り出す可能性もあるかもしれない。
クロエンケはファンの抗議にもかかわらずその立場は簡単には揺るがないが、もしかするとアルテタの立場はヨーロッパで何が起こるか次第、ということになるかもしれない。
だが、もし今季ヨーロッパリーグで優勝できないのであれば、アルテタはこれが不当だと抗議できるだろうか?
もちろんこの試合の前の時点で既に我々の最優先はプレミアリーグではないというのはわかっていたことだが、それでも敗北の一つ一つがクラブにネガティブな影響を与える。
それに加えて今や監督はGKの問題にも対処しなくてはならなくなった。今後のアルテタの決定がアーセナルの今季にとって重要な影響を持つ。彼はそのまま望むだろうか、それともライアンを起用するだろうか?
木曜日を前に唯一のポジティブはウーデゴールが出場できたことくらいで、痛みに満ちた一夜だった。
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コメント一覧
試合内容は悪くなく見えました。特にプレッシングが。得点が入らなかったのが不思議で。以前私は走り方でわかる、と言いましたが、この試合、そして多分以前のいくつかの試合は、目くらましではないかと疑いました。ジェラードのラストゲームを思い出した。
試合後ジャカがアンチェロッティ氏と抱擁し、さわやかな笑顔で言葉を交わしてたのが印象的でした。
何が起きてるのか解りませんが、もう少し静観しようと思います。