アーセナルはウーデゴールを留めるために全力を尽くさなくてはならない
1月にローン移籍でアーセナルにやってきたばかりのウーデゴールだが、既にファンのお気に入りの選手となっている。ファイナルサードでそのクオリティを発揮するだけではなく、アーセナルのプレススタイルにもうまく適応できた。
まだ22歳と若いにも関わらず、このノルウェー代表の新キャプテンは素早くイングランドサッカーに適応し、先日のウエストハム戦でのパフォーマンスは素晴らしかった。
ウーデゴールがアーセナルの攻撃にもたらすもの
ウーデゴール獲得以降、2021年の一月からアーセナルの成績は見事に上昇しており、2021年だけで言えば、アーセナルはプレミアリーグで3番目に多い勝ち点を獲得しており、攻撃面でのメトリックスはすべて改善されている。
攻撃面でのこれらの好調のカギとなったのがスミスロウとウーデゴールの二人であることは間違いない。 3バックをやめ、よりストライカーに近い位置でプレイできる選手を配置したことによりアーセナルの攻撃は改善された。
特にウーデゴールの能力で目を引くのはキャリー(≒運ぶドリブル)でボールを前に進める力だ。これにより、相手DFを引き付けてチームメイトのためのスペースを空けることもできる。
ウーデゴールの90分当たり8度のプログレッシブ・キャリーという数字はブルーノ・フェルナンデスすらも上回っているし、90分当たり4.21本のプログレッシブパスも記録している。
今のところまだ直接のアシストはないが、ウエストハム戦のアーセナルの3得点ではアシストの1つ手前のパスはすべてウーデゴールのパスからだった。
そこまでシュート数が多いわけではないが、ボールロストは非常に少ないため、ウーデゴールがボールを持つとアーセナルのチームメイトはカウンターに怯えることなく安心してサポートの為に駆け上がることが出来る。
パス成功率で言うとここまでの平均は87%で、彼はリスキーながら効果的なパスをファイナルサードで出すことが出来る。
また、ボールを持った時に彼はドリブルでい一対一を仕掛けることもできるし、きわどい状況でボールを失うことなく切り抜けるのもうまい。
今季ここまでのところxGとxアシストの数字はそこまで高くないが、彼はいわゆるプレアシストが非常に得意だし、彼のパスを見るに、xアシストがもっと積みあがっていくのも時間の問題のはずだ。
また彼は90分当たりのボール奪取数3.36とリーグ上位の成績を残しており、プレスもうまい。
アーセナルの調子はウーデゴール獲得前から上向き始めてはいたが、ウーデゴールはアーセナルに加わって以降存分のその影響力を発揮し、彼の貢献はどんどん高まっている。今後選手としてのピークを迎える選手でもあり、彼のポテンシャルはどれほどのものか想像もつかない。
リーダーシップ
また、ピッチ上での貢献よりもさらに稀有な能力かもしれないのが、彼がピッチ上で見せるリーダーシップと責任感だ。
まだアーセナルに来てから少ししか時間が経っていないにもかかわらず、既に自信にあふれた振る舞いを見せており、チームのリーダーの一人となれている。
アーセナル公式の"オープンマイク"シリーズの動画で、彼がリーダーシップを発揮している所が見て取れた。タイトな状況でもずっとボールを要求し続けるだけではなく、泥臭いプレイも厭わない。
試合後の会見でアルテタは
チームが不安定な時間帯にウーデゴールは落ち着きと安定をもたらしてくれた。何度もチャンスも作ってくれたね。彼がボールを要求したり、ピッチに立つ姿、そしてプレスを指示する姿。彼は今のチームで非常に大きな影響を与えている。
ウエストハム戦で特に目立ったのが彼がプレスの指示を飛ばす姿で、彼は中央で見方を見られる位置におり、アーセナルのプレスタ正しい形になるよう指示を出せていた。
特にウーデゴールはラカゼットのポジショニングに集中しており、時折彼にもっと高い位置で激しくプレスをかけるよう声をかけていた。
恐らく、2人を同時起用する際にスミスロウが左でウーデゴールが中央でプレイするのは、このプレスの指示が効果的に行えることも理由の一つだろう。
とはいえ、トッテナム戦で示した通り、事前の懸念とは裏腹に、彼ら二人は同時に起用しても素晴らしいプレイをすることが出来る。
ウーデゴールの将来は?
1試合プレイするごとに、アーセナルとアルテタにとってのウーデゴールの重要性は上がっていく。だが悲しいことに、それと同時にレアル・マドリードが設定するウーデゴールの価格も上がっていくのだ。
もちろん彼の活躍は他のビッグクラブの目にも留まっているだろうし、その中でガナーズ以上の額をオファーできるクラブも現れるかもしれない。
どうやらジダンはウーデゴールをそこまで評価していないようだが、監督が代わればレアルマドリードでのポジションを得る可能性もある。
もしジダンが残留するのであれば、アーセナルがダニ・セバージョスに対して行ったように、ローンの延長が出来る可能性はあるかもしれない。
だがレアルの金銭状況もあまり良いものではなく、もしかするとレアル側は完全売却での資金ねん出を狙うかもしれない。
もちろんこれに関しては本人の意向も重要で、ウーデゴールはノルウェーのメディアで
アーセナルとの契約は今季末までだ。夏にどうなるか見てみよう。前にも言った通り、安定性と成長がキーワードだよ。
とコメントしていた。
もしアーセナルがウーデゴールのサインを勝ち取ることが出来れば、チームに創造性をもたらすと同時にハードワークがこなせ、ハイプレスへの適正も高いプレイメイカーを手に入れることになるだろう。
source:
ディスカッション
コメント一覧
無観客に鳴り響くアルテタむちゃぶりラカプレスがピッチからも、、
このブロンズの天才がコンタクトとって
チーム全体がゆっくりと前進相手を押し込んでゲームを支配していく
ローンなのにチームの中心、でもエレガントさからか納得させられてしまう
意外と限られた時間、特別なシチュエーションがどこかに運んでくれることもあります
そして上手くいかないときこそチームの土台が跳ね返せばいいです