【画像で見る戦術コラム】アーセナルはいかにして3点差を追いついたか 後編
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アーセナルの機能した攻撃に現れていたパターン
アーセナルが試合を支配した60分間に共通していたのは、サカ、そして交代してからはペペがクレスウェルを中につり出していたという点だ
彼らの外から中のランでクレスウェルを呼び寄せ、チェンバースが攻撃するためのスペースを空けられれていた。
サカが中に入ってチェンバースのオーバーラップからラカゼットに繋がりゴールが生まれた先制点の場面がそのよい例だろう。
後半にもこのパターンは続き、サカの走りのおかげで広大なスペースを与えられたチェンバースをウーデゴールは見つけ出すことが出来ていた。2点目も、サカが相手を中に引き寄せて外を走るチェンバース、そしてそこに通したウーデゴールの見事なパス、という形だった。
このような形は何度も現れたが、全てはアーセナルが攻撃へのアプローチを変更したところから始まったのだ。スペースをもらったチェンバースのクロスは試合を通して相手GKと守備ラインの間を突く素晴らしいものだったが、アーセナルのアタッカーが常に子のクロスに向かってゴール前に走りこむことが出来たわけではなかった。
アーセナルの同点弾の場面では、同じような形からウーデゴールにボールが届き、ペペがチェンバースの為に中に入るのではなく、代わりに右足でクロスを上げて得点を演出した。
幻の逆転弾
得点にはつながらなかったものの、アーセナルのこの攻撃の形が100%実現したのが87分の場面だ。ウーデゴールがパーティからのボールを受け、この時点でペペは外に位置していた。
そして、ウーデゴールがボールを受けると同時にペペはクロスウェルを引き連れて中へ走り出し、外のスペースを空けた。
そして、そこに走りこんだチェンバースにウーデゴールからのパスが通り、チェンバースが後半ずっと上げ続けていたタイプのクロスを上げた。
このボールがマルティネッリへと通っていればアーセナルは4点目を挙げていたかもしれないが、ファビアンスキーがこのクロスを阻んだ。
もちろんウエストハムにもチャンスはあり、どちらに転んでもおかしくなかった試合で、中立のファンにとっては今季最もエキサイティングなプレミアリーグの試合の一つとなった今回の試合は引き分けに終わった。
だが、チェンバースとラカゼット、ウーデゴールの素晴らしいパフォーマンスがアーセナルを死の淵から呼び戻したのは間違いない。
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