arseblog氏によるウルブズ戦振り返り

分析arseblog,海外記事

始めはすべて順調だった。今季低調なスタートを切ることが多かったアーセナルだが、この試合では選手たちは皆100m走のスプリンターのようなスタートを切った。

0分34秒:  トーマス・パーティがサカの走る先に落とした素晴らしいパスからサカのシュートはポストを叩いた。サカはこのチャンスを決めきるべきだったか?シュートの位置を考えるに、恐らく。だがとにかく、彼の走り込みとパーティの視野とパスはワールドクラスだった。

3分8秒: サカが低い位置に良いシュートを放つが相手GKが良い反応を見せる。

8分6秒: GKが反応できない素晴らしいシュートでサカがゴールを決めたかに見えたが、VARがラカゼットがオフサイドだったと判定、取り消しに。

パーティが中盤を支配し、特に彼の縦へのパスレンジはとんでもなかった。左サイドで二コラ・ペペも生き生きとプレイし、サカがペナルティエリアで転ばされるシーンもあった。明らかにコンタクトがあったにもかかわらず、VARがPKではないと判定したが。

もちろんこれは微妙なラインであり、PKだったかどうかはわからないが、この後起こることを考えるとこれは言及しておくべきだろう。

その後のペペのゴールは本当に素晴らしく、自信を取り戻した選手のそれだった。また、彼が自分でボールを奪い、それをラカゼットにパスしたところから始まったプレイだったのも見逃せない。

彼はセメドを地面に置き去りにして床で草を食むにまかせ、右足での完璧なシュートをネットに叩きこんだ。

彼の復活はここ数試合で非常にポジティブなニュースで、私が思うに、彼は中央でゴール近くでプレイさせるのが一番効果的だ。

アーセナルにとって非常に良いものだった45分が終わりに近づいていたが、その直前でダビド・ルイスの退場とPKがやってきた

アディショナルタイムは2分と表示されており、46分55秒の時点でレノはゴールキックを前に飛ばした。これで笛が鳴るのは間違いないと思われた。

だがそうはならず、ウルブズが前にボールを運んできた。ルイスは高い位置でタイトに相手につきすぎていたが、ルイスを非難できる点はこれくらいのものだろう。

この後起こった出来事に関しては狂気だとしかいいようがない。

私はそもそもこれはファウルではないと思うし、当然PKではない、そして百歩譲ってPKだったとしてもレッドカードでは絶対にない。

これに関して意見が分かれているのは承知しているが、少なくともこれが私の意見だ。

万一あなたが相手ストライカーが走っているときに後ろを走っていたDFのひざにあたってしまうのがファウルだと考えている(私はそうは思わない)として、PKも致し方なしと考えている(私はそうは思わない)としても、これで相手チームを10人にするという罰を与えるというのはまったくもってナンセンスだ。

私の記事を読んだりポッドキャストを聞いてくれている人であれば、私がダビド・ルイスのファンではないことを知っているだろうし、彼のこれまでの数々の愚かな行為に関して言い訳を用意してやるつもりはない。ルイスと契約延長すべきではないし、夏に別れを告げるべきだ。

だが、今回に限っては、ルイスはコーナーとスローインの違いも分からないような審判(34分7秒)の犠牲者となったといっていいだろう。

ルイスが過去に何度も愚かなファウルでPKを与えてきた歴史があるのはわかっているが、過去の評判と今回の判定は何の関連もない。逆に過去の評判のせいで今回のPKが与えられたのだとすれば、なお悪い。

もしVARが今回のケースをチェックして、PKとレッドカードにふさわしい反則だと判断したのであれば、単純にこのシステムはサッカー界の為になっていないという評判を固めただけだと私は思う。

長くに渡って、プレミアリーグの判定の基準は問題となってきた。だが、これはVARの導入によってさらに悪化している。スローモーションや便利な停止画像で見れば、プレミアリーグの判定基準が全く持って一貫性を欠いているのは火を見るよりも明らかだ。

こちらはレッドカード

イエローカードすらなし

何度か言っているが、このようなケースでの私の判断基準は、相手チームのファンだったらどのように感じるだろうか?というものだ。

もし同じ経緯でウルブズの選手が退場し、アーセナルにPKが与えられていたとしても、同じようにこんなものがファウルだというのは非常に馬鹿げた判定だと考えるだろう(もちろん、だからと言ってそれに文句を言ったりはしないだろうが) 。

これで退場というのは全く持って意味不明だ。

ハーフタイムにラカゼットを代え、監督のメッセージはタイトに保てということだったのだろう。モウチーニョがやったように30ヤードの距離からスーパーゴールを決められてはチームに出来ることは多くなかったかもしれないが、もう少し早く彼に寄せることはできたはずだ。止めるまでに少し時間があったことを考えるとレノももう少しできたかもしれない。

もちろん、レノに関して言えば、今回の試合のハイライトはこの場面ではない。

彼は最近一貫性のある良いパフォーマンスを見せ続けており、高評価を得ていた。したがって、なぜ彼がエリア外に出て手でボールを止めることになったのかはまったくもってわからない。

判断ミス、そしてその後の一瞬の狂気で、このレッドカードに関しては特に疑問の余地はない。これにより、アーセナルはレノなしでアストン・ヴィラ戦に臨むこととなった。

一度ベジェリンがオーバメヤンにチャンスを作る場面こそあったものの、ピッチ上に選手が9人しかいなくては、まともな試合をするのはほぼ不可能だ。

これもまた少し奇妙な交代で、私はペペを残してスミス=ロウを交代させるべきだと思った。特に彼が悪かったというわけではないが、深く構えてカウンターでチャンスをうかがう展開が予想される場合に、ペペの方が相手にとっては嫌な存在だったはずだ。

結果的に、非常にフラストレーションのたまる結果となった。

前半は素晴らしかっただけに余計にで、これこそ我々がチームに求めていたものだった。その後の展開に関してはアンラッキー+摩訶不思議÷2といった感じだ。

レノがあのような奇妙な行動に出るのを誰かいままで見たことがあっただろうか?

選手たちと監督がこのフラストレーションを次の試合のモチベーションとして生かしてくれることを願うしかない。

今季アーセナルは何度も勝てそうな試合を自滅で落としてきたが、今朝はそのようには感じられない。

前半には良いサッカーを見せ、恐らくこの時間内にもっと点を取るべきだったということは言えるかもしれないが、ウルブズは自分たちの幸運を信じられなかったことだろう。

もし1-0で11人の状態で前半を終えられていればアーセナルが余裕の勝利を収めていたのは間違いないだろう。

レノの不在もあり、週末の試合にも若干の懸念材料がある。

ただし、ルナルソンに公平に言えば、彼は何度かよいセーブを見せ、非常にプレッシャーのかかる場面でよくプレイしていたと思う。

アルテタによればライアンが次の試合に間に合うかはわからないようなので、ヴィラ相手にルナルソンが良い仕事をしてくれることを願うのみだ。

我々はウルブズ戦の敗戦を引きずるべきではない。アーセナルはこの何週間で明らかに前進している。今後も山あり谷ありだとは思っていたが、まさかこのような形で訪れるとは思わなかった。

しかし、今回の経験をモチベーションに繋げ、最近展開できている良いサッカーと組み合わせれば、今朝のロンドンの暗雲の向こう側に、光を見つけられるだろう。

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Posted by gern3137