ウーデゴールのローンでの獲得はアーセナルにとって理に適っている
マルティン・ウーデゴールのアーセナルへのローン移籍が成立間近に迫っているというのは広く報じられている。
何故ローンなのか
アーセナルが欧州コンペティションへの出場権を獲得できるかに関係なく、恐らくクラブは次の夏に大きく動くことになるだろう。具体的なターゲットはまだわからないが、夏に第一希望の攻撃的MF獲得のための予算を残しておきたいという事であれば、この冬にはローンで節約を狙うというのは理に適っている。
結果として、アーセナルはこの冬安価に獲得でき、ローテーション要員が務まるMFのオプションを探していたようだ。
エミール・スミス=ロウの台頭がアーセナルにとって重要なターニングポイントになり、彼が出てきて以降、降格圏まで勝ち点5差にまで迫っていたアーセナルは4位まで勝ち点7という所までたてなおった。
この6試合で彼は1ゴール3アシストを挙げており、緊急用のオプションなどではなく、チームの主役になれるという事を示している。
しかし、ロウが過去に怪我の問題を多く抱えていたのが留意すべき点であり、今季の残りの全ての試合に彼が出場できると予測するのは少し無謀と言うものだ。
この点でウーデゴールは助けになってくれるだろう。
ウーデゴールのここまでのキャリア
ウーデゴールは15歳でストレームスゴトセトでデビューを果たし、ヨーロッパじゅうのクラブが注目した逸材だったが、結果的に彼との契約を勝ち取ったのはレアル・マドリードだった。
少しの間レアルのBチームとヘーレンフェーンで過ごしたのち、ついにエールディビジのフィテッセで18/19シーズンに彼は頭角を現した。31試合で8ゴール10アシストという成績を上げたのだ。
彼が次のステップとして選んだローン先のレアル・ソシエダでも素晴らしい活躍を見せ、7ゴール9アシスト、183ごとに得点またはアシストという成果を上げた。
これに感銘を受けたレアル側は今季ウーデゴールを手元に留めることにしたのだが、彼はジダンから評価されず、定期的な出場機会を得るためアーセナルで自身を試すこととなった。
ウーデゴールはどのポジションでプレイするのか
フィテッセやレアル・ソシエダ時代のウーデゴールのヒートマップを見た方ならわかると思うが、彼は右側からハーフスペースに侵入するような位置、あるいはトップ下としてプレイすることが多い。
もしこのままエミール・スミス=ロウが先発の座をキープするのであれば、二つの可能性がある。
ウーデゴールを右サイドで起用するか、あるいはスミス=ロウを左に置いてトップ下として起用するかだ。
シティがデブライネとダビド・シルバを共存させたときのように、スミス=ロウとウーデゴールもCMFとして共存可能なのではないか、という意見もあるが、個人的にはこれは可能性が低いと思っている。
恐らく今のアーセナルはそのような冒険的なシステムを試せるレベルにないだろう。
また、ウーデゴールはパスだけではなくドリブルも上手く、昨季のラリーガで一試合当たりのドリブル突破は2を超えており、これは今季アーセナル選手の誰よりも多い数字だ。
結論
レアル・マドリードでポジションを掴めないのは別に恥ずべきことではない。エジルがアーセナルにやってきた際にも、アンチェロッティのもと彼は絶対的なメンバーというわけではなかった。
レアルのスタンダードはあまりにも高すぎ、レアル・マドリードを出て他クラブで輝く選手の例は多く存在している。
ウーデゴール自身も燃えていることだろう。彼は出場機会のためには活躍しなくてはならず、彼のことを疑う者たちを間違っていると証明し、15歳の時に課せられた期待に応えるつもりがあるに違いない。
もちろんレアルはまだウーデゴールを将来のプランの一部とみているかもしれないが、今後の数か月で彼がアーセナルで良い時間を過ごせば、もしかすると選手自身は自分の将来が北ロンドンにあると考えるようになる可能性もある。
まだ彼は22歳で大いに改善の余地があるし、現状ローンで獲得可能な選手の中ではかなり良いオプションと言えるのではないだろうか。
エリクセンやイスコの名前も挙がったが、ウーデゴールの方がファンにとってはよりエキサイティングだろう。
全てを加味して、これはアーセナルにとって筋の通った獲得であり、クラブはよくやったとみるべきだろう。
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