アーセナルの控えGK獲得プランに関して
先日ミケル・アルテタが会見で中々興味深いコメントを残していた。アーセナルはこの冬の市場でGKを探していると言うものだ。
エミ・マルティネスのアストン・ヴィラへの売却を受けて、アーセナルは控えGKを探す必要があった。そして、我々が獲得したアレックス・ルナルソンにはこの責任が重すぎたようだ。
そもそもアーセナルがディジョンでポジションを失ったGKの獲得するという事に関して、当初から疑問の声が上がっていた。
だが、アーセナルでGKコーチを務めるイナキ・カナとルナルソンの間には繋がりがあり、彼らはデンマーク時代に同じクラブに在籍しており、アーセナルは彼の推薦に基づいて獲得を決めたのだろう。
アーセナルは同時にブレントフォードのGKダビド・ラーヤの獲得も目指していたようだが、ブレントフォードはワトキンスをヴィラへ、ベンラーマをウエストハムに売却したことで、金銭的に余裕が出来たためアーセナルとの交渉に応じる必要がなかった。
これにより、更に優先順位の低いGKの獲得に踏み切らざるを得なかったのだろう。こうしてルナルソンがアーセナルにやってくることになった。
ここまで彼はアーセナルで6試合に出場している。ヨーロッパリーグが4試合、リーグカップ2試合だ。
対戦相手のクオリティのおかげでルナルソンはELではその実力が特に測られることがなかったが、シティ戦では悪夢のような時間を過ごした。
あまりに酷すぎて、選手がかわいそうになってしまう類のパフォーマンスだ。
したがって、アルテタがこの冬に第二GKを獲得したいと考えるのも当然だろう。
我々はGKの状況を考慮しており、解決策を見つけたいと思っている。恐らくこの移籍市場で動くことになるだろう。
夏には本当の意味でクラブが望むことを行う時間の余裕がなかった。したがってこの冬にプランを考え決定を下すだろう。
今の難しい市場の状況下でエミ・マルティネスの代役をアーセナルが探さなくてはならなかったのは確かに情的酌量の余地はある。
とはいえエミ・マルティネスの移籍が予想外だったとは言えないだろう。彼がファーストチームでのレギュラーとしてプレイしたいという強い希望を持っていたのは明らかだったからだ。したがって、アーセナルは突然第二GK獲得の必要性に迫られた、というわけではないはずだ。
ただし、責任者であったラウール・サンジェイの電撃退任がアーセナルの夏の移籍戦略に与えた影響は明らかで、ウィリアム・サリバのローンをペーパーワークの不備でまとめられない、という失態まで犯している。
そして、そのような混乱の中アーセナルはGKコーチの言葉を鵜呑みにして控えGKを獲得することになったわけだ。
ルナルソンは、彼のことはリスペクトはするべきだが、プレミアリーグで第二GKが務められるレベルにない。フランスサッカーに詳しい人にとってはこれは驚きでもないはずだが。
昨季のを見ていた人なら、第二GKの重要性は身に染みたはずで、今季もまた、万一レノに怪我があれば、アーセナルは深刻な状況に陥ることになる。
具体的な獲得候補が誰なのかはわからないが、誰かベテランGKを今季末までのローンで獲得する、というのは筋が通っている。
もしルナルソンにもっと経験を積ませる必要があり、ローンに出すなどするのであれば、第三GKを務められそうな選手はユースにオコンクォやカール・ハインがいるが、やはりよりソリッドなレノの控えが必要だ。
また、控えGKの獲得に関してもう一つ言えることは、彼がルナルソンを推薦したということを鑑みるに、アーセナルのGKコーチ、イナキ・カナは即座にGK獲得のプロセスから外されるべきだ、ということだ。
そもそもこれは、サッカークラブの補強方針の正しい姿ではない。
エドゥには必要なデータやツール、スカウトやアナリストが全て揃っている。自前のデータ会社(Stats DNAから今はArsenal Data Analyticsと名前を変えている)もあるし、コーチに知り合いを紹介してもらわずとも、適切なターゲットを選定できるはずだ。
そして、もしアーセナルが獲得を狙っている、というラーヤがイナキ・カナがかつて指導したから、という理由で候補になっているのであれば、再考すべきだろう。
もちろん、それはラーヤが良い選手のはずがない、という意味ではない。だが、他の選手獲得と同じ基準で、彼が本当にアーセナルが払える価格で獲得可能なGKの中で最高の選手なのか検討する必要がある、ということだ。
既にアーセナルはもう何人かの選手に関して、知人の紹介による獲得で痛い目を見ているのだから。
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