Orbinho氏の見るアルテタアーセナルの課題とその改善状況 前編
Optaのデータ部門のトップでありアーセナルファンとして有名なOrbinho氏がグーナーファンジンに、データを交えたアルテタのここまでの分析を寄稿していましたので翻訳してみました。
今季の始めに、私はデータを見ていくつかアルテタが改善しなくてはならないと思われる点に関するツイートをした。
今季は8試合が終了しており、これらのエリアにおいてアルテタが課題を解消することが出来ているのかを見ていくのは興味深いかもしれない。
シュートの少なさ
まずネガティブな点から始めよう。アーセナルのシュート数はリーグ15位だが、リバプールに次ぐリーグ二位の枠内シュート率で何とか得点を担保している。xGで見ても、アーセナルは昨季リーグ13位だった。
まず、シュート数については今季も改善はみられていない。今季ここまでまたしてもアーセナルはシュート数でリーグ15位だ。
一方で、枠内シュート率もリーグ13位に低下しており、xGは9.03に対して得点が9なので、大体のところ期待値通りの得点数ということだ。
ここ2,3シーズンにわたってアーセナルはxG以上の得点を記録してきたが、やはり長期的にxGを上回るのは難しいということが明らかになっている。
オーバメヤンがPKを除けばシェフィールド戦以来シュートがなく、アーセナルでチャンス創出数が妻帯になっているというのがチームが彼を危険なエリアに送り込めていないということを示している。
ガナーズはここまでなんとプレミアリーグで6時間26分にわたってオープンプレイでのゴールなしとなっている。
PK献上数
PK献上数を減らさなくてはならない。過去2シーズンで15の被PKというのはプレミアリーグ最多で、昨季ダビド・ルイスは一シーズンにPKを献上した数の最多記録(5)を更新してしまった。
また、PKを決められる率が高いのも問題で、過去に41本のうち38本を決められているだけでなく、そのうちのさらに2本はリバウンドから得点されている(実質防げたのは一本のみ)
8試合を終えてアーセナルは一本もPKを与えておらず、これはこのまま続けるべきだ。守備陣がパニックに追い込まれる場面も減っているのに加え、昨季5本を献上したダビド・ルイスの出場機会がないこともファクターかもしれない。
イエローカードと退場を減らす
昨季アーセナルはリーグ最多のイエローカード数(86)と退場者(5)を出している。これはやめなくてはならない。
こちらも同じくアーセナルはよりバランスよく守れているようで、イエローカード数はリーグ14位と少ない方だ。デビューしたての時にパーティが2枚カードをもらったのは懸念だったかもしれないが、今はより落ち着いたように見える。
ここまでのところは悪くない。
リードを守れるようにならなくてはならない
昨季のアーセナルがリードした状態から失った勝ち点21というのはリーグワースト3位の記録だ。このうち15がアルテタ体制になって以降のものだった。
同店や逆転した試合もあるが、リーグ戦でのアンフィールドでのリードは3分と持たなかった。私が思うに懸念はやはりチャンスを作り出せていないことで、リードを広げられないため、終盤の相手の猛攻に対して脆弱となってしまっている。
対戦相手に雨あられとシュートを打たせない
昨季のアーセナルは被枠内シュート数でリーグワースト3位だった。シティがたったの280本しか相手にシュートを打たせなかった一方で、アーセナルは倍近い553本のシュートを打たれている。
今季アーセナルは被シュート数で10位、被枠内シュート数で8位となっている。これはアルテタが改善に成功した点の一つで、今季すでにシティ・リバプール・ユナイテッドとアウェイで戦っていることを考えると、実際はもっと良いレベルにあるとみていいはずだ。
アストン・ヴィラ戦までは明らかにチームはよりソリッドに感じられていた。ついにベンゲル時代から続くアーセナルの欠点に対策が打たれ始めたと感じ、改善傾向にある。
失点を減らす
直近の3シーズンで150失点というのはトップ4を目指すには多すぎる。この調子ではタイトル挑戦など夢のまた夢で、10年間のプレミアリーグ油症チームの平均失点は33だ。
ハイクオリティのDFの獲得は役立つかもしれないが、中盤の盾と攻撃陣の改善も必要かもしれない。
8試合で10失点というのはそこまで悪くないようだが、シーズンを通してで換算すると45-50失点となり、あまり改善の兆しがみられているとは言えない。
また直近のエミレーツスタジアムでの7試合でクリーンシートがないのも気がかりで、そこまで強豪とは言えないELグループステージでの試合ですら1しかクリーンシートがないのは、対戦相手のクオリティに関わらずチームが失点しまう可能性があることを示している。
これとアーセナルが得点を挙げるの苦しんでいることと併せて考えると、勝ち点を失う可能性が高いということだ。
ガブリエルは素晴らしい適応を見せたが、もしアーセナルの攻撃の鈍化が守備を固めるためのものだとしたら、得点力を犠牲にする価値があると思われるほどの見返りは今のところ得られていない。今後も注視する必要がある。
(後編に続きます)
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